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写真とエッセイ | 想像した未来に向かうために

世界は自分が生まれる前から存在していた。それは、紛れもない事実だ。

父と母が仲良くなって私たちが生まれ(笑)、その後、自我ができた。いや、受精をしたその瞬間から、DNAに組み込まれた自我がもう出来上がっていたのかも知れない。

兎に角、何もない「無」から私たちが誕生したのであるが、両親は私たちの誕生前から存在して、私たちという人間を産み届けた証人であるから、彼らが嘘をついていない限り(笑)、私たちはこの世界に後から降り立った者である。

であるならば、私たちは謙虚に今までの世界の歴史に従わなければならない。それが自然というものだ。自然と言うと海や森をイメージする事が多いが、我々の体や精神もまた自然を形成する一部分なのである。

これは仏教的な考え方なのかも知れない。仏教では命は輪廻転生を繰り返し、生まれてからの世界で私たちは、自分の願いや欲求が叶えられるように生きていく事が常識となっている。しかし、より重要なことは自分たち自身がこの世界に生きるために必要不可欠な自然や、歴史を忘れずに生きていく事だと思う。

「YOKOHAMA」

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