マガジンのカバー画像

デザイン

11
私の書いたデザイン関係をまとめています
運営しているクリエイター

記事一覧

Material 3 - Colorを要約する

少し前にMaterial 3 (M3)のガイドラインが公開された。 「え、今までが"2"だったの?」という疑問はさておき、Google I/Oで話題になったMaterial Youの仕組みがわかってきたのは楽しい。 Material 3でも特に2からの変更点が大きいColorについて、社内で一通り勉強会ができたので、備忘録としてその要約を残す。 別に公式ガイドライン読めば同じことは書いてあるのだけど、結構一つのことがいろんなページに跨ってたり難しかったので、今後誰かに共

リサーチがあれば友達ができる- 読書:デザインリサーチの教科書

先月から読書会に参加させていただいています。 自分は読んでも内容をすぐ忘れてしまいます…。それで、理解や定着を目的として、実は一度社内でも読書会を企んだんですがうまくできず。そんな時に上記ツイートを見つけ、ちゃっかり参加させていただいたのでした。 前回の読書会で読んだのはこちら: なお、前回は著者の木浦さんご自身が読書会に参加される神回でした。 プロダクト開発者に向けた教科書本書は「デザイン・リサーチとはなにか」ということから、準備、実施、まとめ、まで広くかつ実践的に

政治のようにデザインすること - 読書:コ・デザイン

最近読んだ本: この本も読書会の課題図書で勧められ読んだ一冊。今回も著者ご登場で深夜1時まで続く熱い会でだった。 この本は何が書いてある?「コ・デザイン」は、製品等の利用者や利害関係者など、従来は「作る人」とされなかったような人も一緒になって何かを作り上げる、そんなものづくりへの取り組みを指している。本書にはその説明や、なぜ必要なのか、実践には何が必要か、挫けそうな時どうしたらいいか、などが書かれている。 ただ、それだけではこの本の5割も説明できていない気がする。実はこ

ユーザーを受け入れる器 | 読書:modeless and modal

ブログ "Modeless and Modal"を読みました。このポストはそれを読んで自分が思ったことです。 読み始めた理由は色々あるんですが、少し前に読んでいた の作者がこのブログの筆者です。2009年頃に書かれたもので、この書籍にもモードレスの話は出て来てはいたけど、どことなく自分が理解しきれていない感覚もありちゃんと理解したかったので、読み始めました。 何が書かれている?上記にすべて書かれていますが、「終わりのあるブログ」という形式をとりながら、「モーダレスとモー

美容室で感じたクリエイターの覚悟

少し前、いつも行く美容室を変えてみた。 今まではなんとなくお店がきれいで、家から近ければ良いか、程度で選んでいて、結果も満足していた。だけど、これは自分が小心者だからだと思うけど、髪を切るのは結構怖い。ヘンになってしまったら数週間はそれで過ごすわけだから。 だから本当はこうしたいなぁ、と思う髪型があって美容師さんに相談しても「まあ普通の方がいいですかねー」って自分から言っちゃって、結局何も変わらず。 グイグイくるベテランそんな中、奥さんが新しい美容院に行ってよかったと言

気持ち良い映像との出会い

私がデザイナーという職業を目指そうと思ったのは、高校生の時、日本のケータイが世界のどのモデルよりカッコよく思えたのがきっかけだった。(当時私が最初に持ったケータイはNokiaの白黒液晶のやつだった) しかし、それより前にただただ「カッコイイ」ものに憧れていたものがあり、それが、細金さんの映像だった。このポストは私が高校生から憧れる細金さんのすごいとこを勝手に紹介する謎な記事です。 - 当時ネット上で有名なモーショングラフィック作家たちが連作で作った動画。たぶん一番最初の

「Figmaに触る会」をした

先日、社内で「FIgmaに触る会」をした。目的は部内のメンバーに「Figmaお金払う価値あるので、まずはその凄さを伝えさせて」という感じのものだった。 布教活動私が所属する電機メーカーのデザイン部門では、今はadobe XDがスタンダードになっているけど、それをFigmaに変えていきたいとこっそり思っている。 なお、Figma自体はみんな知っているようで、だけど使ったこと無いって人がうちの部署では多そうだった。 そこで、まずは部内の会議で「Figmaをなぜ選ぶのか」をス

辛い拍手を乗り越えて - デザインの基礎を学んだ思い出

今でも時々思い出す、大学で最初のデザイン課題での講評。あれは今のところ人生で最も凹んだ瞬間。 ー 自分は大学でデザインを専攻していたので、1学期ごとに「課題」が出されていた。(当時うちの大学は3学期制だった) 普通の座学の授業もあるんだけど、この「課題」は各デザイン領域の先生から、「こういう想定だとして、それを◯◯する提案をしなさい」みたいなやつで、会社でいう新商品提案、みたいな感じ。 入学時、そういう授業があるという噂は聞いていて、ワクワクと不安が入り混ざった気持ち

全部のせVAIO - 百徳ナイフを実用性だけでは語れない

古いノートパソコンを捨てた。もう長らく使ってなかったとてもコンパクトなVAIO。 最初に個人で所有した(家族と共用じゃない)パソコンだったこともあり、思い出深かったし、なによりこのパソコンが大好きだった。 モリモリなのに10インチコンパクトディスプレイ10.6インチというコンパクトモデルにもかかわらず、当時一般的だった機能はほぼ完璧に揃っていた。 USB、LAN、ディスプレイ出力やDVDドライブはもちろん、モジュラージャックやPCカードスロット、SONY独自のメモリース

[備忘録] Adobe Team Projectでリモート環境でも映像の共同編集

いわゆるデモリール(2、3秒の短い動画が次々に切り替わっていくやつ)ビデオを作る仕事が少し前にあった。 うちのデザイン部門は映像制作に特化した組織ではないので、オンラインでの動画に関する共同作業環境とか全くなかったのだけど、Adobe CCの中で結構やりきれたので、備忘録として書いておく。 ※ちなみに要となるAdobe Team Project公式のページももちろん存在するんだけど、なぜか具体的なフローを全く見つけられなかったので、色々やってわかったことを残す目的でこれを

デザインって難しい - UXデザインの部門が分解された話

ある日、上司から衝撃的なお知らせがあった。 「私たちのチームは解散します」 たぶん、”一つの会社が倒産する時の雰囲気”みたいな、悲しさと不安の混ざった、なんとも言えない空気がチームに漂っていた。 解散の理由:事業部制だから私たちの会社は事業部制。元々自分の所属組織は本社組織の一部だったが今回の異動で、私は普段自分がよく一緒に仕事をしている事業部へと異動になった。 他チームの人も別事業部へ異動があったりで、元の部門は約半分の規模に縮小することになる。 本社組織は全体的