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【自然と共に暮らす人vol.1】安藤あゆみさん(木下実験室)

このnoteは、京都近郊で自然と共に暮らしている人を紹介する、自主制作マガジンです。今回は、滋賀県で「木下実験室」を主宰する安藤あゆみさんに会いに行ってきました。

プロローグ 

「自然に寄り添った暮らし」を求めて、京都に来た。

人生の大半を東京で過ごし、車はおろか、運転免許すら持っていない私。歳を重ねるにつれて、自然と共に暮らしたいと思うようになったけれど、いきなり野山に放り出されたら、きっと1ヶ月で野垂れ死ぬだろう。

"理想と現実"という言葉が、重くのしかかる。

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私が今住んでいるのは、京都市左京区北白川。
京都駅までバスで30分という良好なアクセスながら、自転車で5分も走れば大文字山の入り口にたどり着く。鴨川も近く、叡山電車に乗れば天狗の住む鞍馬へひとっ飛び。自然が近くにあって、新旧の多彩な文化があり、美味しいモノや面白いモノ・コトがそこら中に転がっている。そんな京都へ、私は「自然に寄り添った暮らし」を探し求めてやってきたのだ。

京都近郊には、まさに "自然と共に暮らしている人" がたくさんいる。農家さん、猟師さん、八百屋さん、料理家さん、肩書き不明のあんな人やらこんな人…。
そうだ。まずは、そんな素敵な人たちに会いに行って、お話を聞いてみよう。せっかくだから、それをnoteに書いてみよう。…いや、なんならnoteを口実に、会いたい人に会いに行こう。

…そんな想いから、マガジン「自然と共に暮らす人」を始めます。
私の備忘録も兼ねて、素敵な方々をご紹介していきます。

自然と共に暮らす人 / 安藤あゆみさん(木下実験室)

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最初に会いに行ったのは、滋賀県で「木下実験室」を主宰する、安藤あゆみさん。彦根で糀を醸すハッピー太郎さんから噂を聞いて以来、ずっとお会いしたかった方です。

SNSにはあまりご自身の情報を出されていないのですが、どうやらテンペ(大豆の発酵食品)を製造販売するかたわら、野草ディナー会を開催したり、お弁当を販売されたりなど、なにやらイカした活動をされているらしい。しかし、お顔も分からなければ、お名前も分からない(木下さんかと思っていました…)。

エキサイティングな情報に反するミステリアスな存在が、どうにも興味心をくすぐって止まず、勇気を出してTwitterのDMでご連絡。
やった!快く取材を引き受けてくださいました。

7月の暑い日、近江八幡駅へ車で迎えに来てくださったあゆみさんは、ナチュラルで落ち着きがあり、聡明な雰囲気の女性でした。
まずは畑をご案内してくださるとのこと。

生命力溢れるワイルドな畑を見学

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あゆみさんは、無農薬で農業を営む小林ファームさんの畑を時々手伝いながら、ご自身も一角を借りて畑仕事をされているそうです。

小林ファームさんでは、有用微生物を活用する農法を採用し、農薬・化学肥料・除草剤不使用。自然そのままに近い形でお野菜を育てられています。

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失礼ながら、案内された時「一体どこに畑が…?」と思ってしまいました。畑といえば、野菜がズラリと整列されている風景をイメージしていたのですが、そこには様々な野菜や野草が自由にワサワサと生い茂っており、遠目からは畑のように見えませんでした。

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しかし、生い茂る野草を踏み分けながら畑をじっくり観察していると、決して雑然としているわけではなく、様々な植物や微生物たちが生存競争を繰り広げる、野生的なエネルギーが畑中に満ちているのを感じました。

あゆみさんは、そもそも野草を食べる方なので、一般的には「雑草」として引っこ抜かれてしまう野草たちも、そのまま大切に生かしているようです。

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「これはコリアンダーシード。パクチーをパクチー(葉)としてほとんど食べずにそのまま花を咲かせると種が実るので、さらに時間を置いて、種が熟成した頃に食べています。ちょっと齧ってみる??」

フレッシュな種と、熟成した種を、その場で齧らせてもらいました。
わあ!新しいものは香りが鮮烈だけど、熟成した方は枯れた風味が滋味深くていいなあ…。私はコリアンダーシード入りのビールが大好きなので、この風味はたまらない。

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こちらはギシギシ(別名:オカジュンサイ)という、一応食べられる野草。根っこは薬効が強いらしい。

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イノコヅチは、そこら中に生えている野草みたい。
あゆみさんは、まだイノコヅチの美味しい食べ方が見つけられておらず、食糧難になったら食べるそうです。すごいサバイバル精神…!!

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青い花が咲いているものがツユクサ、小さなピンクの花を咲かせているものはタデだそうです。

野草を愛するあゆみさんの目には、普通の人には見えないものが見えている。まるで特殊能力の持ち主だ。

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小林ファームさんのずいき収穫用の里芋の葉っぱ。
植物は時に芸術作品のよう。

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小林ファームの小林めぐみさん(写真左)は、畑歴22年の大ベテラン。
元々は、畜産農家に嫁ぎ、牛を育てていたそうで、ホルモン剤や抗生物質を投与せず、なんと針治療で牛の健康を保っていたのだとか…!!

無農薬・無化学肥料の農業は手間がかかるけれど、安心安全はもちろん、やはり味は格別だそうです。
あゆみさん曰く、「めぐみさんのお野菜は、味に層がある。旨味が強くて、たぶん土の味?土に微生物がたくさんいるから、野菜の持つ味が多様になっているのかなぁ。」とのこと。

めぐみさんのお野菜を食べ慣れているお孫さんは、給食で出されたスイカを一口食べて、「ばあばのスイカが食べたい…」と嘆いたことがあるのだそう。(めぐみさんは「そういうこと言わないの!」とお孫さんを注意したそうです。笑)

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「ぬか漬けにすると美味しいわよ!」と、その場でコリンキーをもぎ取り、プレゼントしてくださいました。(後日作ったコリンキーのぬか漬け、シャキッとして味が濃くて絶品でした!)

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摘みたてのオクラを食べさせていただきました!
甘みがあって、粘りが強くて、すっごく美味しい…!
無農薬だから、洗わなくても安心して食べられるのが嬉しい。

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「これが雄しべで、こっちが雌しべでなあ、こうして受粉するんやでえ!」と、かぼちゃのお花をバラバラにしながらレクチャーしてくださるめぐみさん。

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夏の畑仕事は大変そうですが、自然を愛するめぐみさんの、暑さに負けずにイキイキとお野菜に触れる姿に元気をもらいました。
めぐみさん、ありがとうございました!!

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畑を見学した後は、ヴィーガンフード研究家 山中昌子さんのお店、ココココビヨリさんへ。山中さんは、お子さんが雑穀を食べたら泣かなくなったことがきっかけでヴィーガンに目覚められたそうで、動物性の食材を使わないハンバーガーやお菓子などを販売されています。

写真だと伝わりにくいのですが、ご自宅の脇に建てられた小さな小屋のようなお店が、もう可愛くて可愛くて。

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京都や滋賀では、『自分の世界』を具現化して仕事にしている人に出会うことが多い。自分らしさを形にできる人って素敵だなあ。

木下実験室さんのテンペを使ったボリューム満点のテンペバーガーを買って、あゆみさんの工房へ。縁側で絶品のバーガーにかぶりつきながら、あゆみさんにお話を伺いました。

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生きることの根源的な喜びに出会った、オーストラリア放浪旅

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滋賀県近江八幡市で生まれ育ったあゆみさん。
中学生の頃に、地球温暖化やオゾン層破壊の問題が騒がれ始め、「地球やばいな、50歳くらいで死ぬんちゃうかな」と思ったことから、大学では開発環境を専攻されていたそうです。

びっくり!私も大学時代、似たような分野を学んでいました。
そして、私もそうだったのですが、環境の分野は、すぐに具体的な仕事に活かすのが難しいこともあり、あゆみさんは大学卒業後、語学勉強も兼ねてオーストラリアへ旅立ちます。

最初はシドニーの街で暮らしていたそうなのですが、都市生活に疲れて気を病んでしまい、WWOOFというサービスを利用し、電気・ガス・水道無しの暮らしをしているタスマニアのオーガニックファームで住み込みのボランティアをすることになったそうです。すごい度胸…!!

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(写真提供:あゆみさん)

砂利道を何度も往復して土や水を運んだり、畑に水を引くためのパイプを埋め込んだり…。かなりの肉体労働だったそうで、「この時の生活がもう、たまらんくて!」と興奮気味に話すあゆみさん。てっきり「大変だった」という意味かと思いきや、なんと良い意味で「たまらなかった」そうです…!!

「都市生活では時間に合わせてご飯を食べていたけど、タスマニアでは薪の匂いで目が覚めるし、肉体労働するとお腹が空くから、しっかりお腹が空いた状態でご飯を食べる。電気がないから、暗くなったら寝るし。笑」

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(写真提供:あゆみさん)

「トイレはコンポストトイレやから、畑の肥料になる。体は川で洗うし、洗濯も川でする。なんだったら、川で体を洗いながらついでに服も洗ったりして(笑)。そんな野生的な生活が本当に気持ち良くて、生きることの根源的な喜びを味わった。」

当時を思い出しながら、あゆみさんはイキイキと語ってくれました。

この生活を体験するまではパンクなどの音楽が好きだったそうなのですが、タスマニア滞在後に一時帰国して観に行ったTHE HIVESのライブでは、今までのような感動が得られなかったそうで、「タスマニアの1ヶ月でパンクを卒業した」と、あゆみさんは笑います。それまではきっと、パンクを聴く「何か」があったのでしょうね。
(ちなみに、渡航先をオーストラリアにしたのは、オーストラリアのパンクロカビリーバンド The Living Endが好きだったからだそうです。)

旅では何も生み出せない

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(写真提供:あゆみさん)

このように、あゆみさんはタスマニアでの自給自足的な生活に衝撃を受け、その後もWWOOF旅で5カ所回り、車で3ヶ月のロードトリップをします。

さぞかし楽しくて充実した旅だったのかと思いきや、意外にも旅を続ける毎日は辛かったそうです。

「オーガニックファームの滞在を通して、『自給自足的な暮らしがしたい』という一つの答えが自分の中で見つかっていたから、旅を続ける意味を見出せなくなってしまった。楽しくはあったけど、旅では何も生み出せない。やりたいことが決まっている状態でする旅からは何も始まらんし、自分が生きている意味がなくなってしまう。」

"旅では何も生み出せない"という言葉はちょっと衝撃的ですが、あゆみさんのお話を聞くにつれ、その言葉の意味がなんとなく分かってきます。あゆみさんは、何かを生み出す人、作る人なんだ。

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(写真提供:あゆみさん)

オーストラリアからの帰国後は、ご実家の農産加工会社が展開する「ショップマドレ」に立ち上げから関わり、デリや米粉菓子を作る他、企画や広報やデザインも担当していたそう。

その間にも、お店の夏休みを利用して再びオーストラリアに2ヶ月間ほど滞在し、その滞在先でテンペに出会うことになります。

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滞在先の快適なストローベイルハウス(写真提供:あゆみさん)

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雨水タンクと牛(写真提供:あゆみさん)

「滞在先を探している時に、グルテンフリーのフードや手作りの麹をマーケットに出店しているという夫婦を見つけて、私も米粉菓子やパンや麹を作ったりしているから、何か役に立てるかもしれないと思って選んだんやけど…、蓋を開けてみたら、実はテンペがメインだったみたいな。笑」

現在はテンペを生業にしているあゆみさんですが、初めて食べたテンペが口に合わず、また、豆腐があれば美味しいものが作れるからと、あまりテンペには興味がなかったそう。

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当時お世話になった方々(写真提供:あゆみさん)

「ここのテンペも、最初はそこまで美味しいとは思わなかったんやけど、食べ続けているうちに、ある日『あれ?これ美味しいぞ』と気付いて(笑)。『これは他のテンペと違うな』って。そしたら、滞在先のご夫婦が『作り方を教えてあげるから、日本でも売るといいよ!』と、作り方を教えてくれて。

実家は農産加工会社やから、発酵器もあるし、大豆の皮を剥く機械もある。農家さんとの繋がりもあるから、無農薬の大豆も買える。『あれ?これ、テンペ菌さえ仕入れれば日本でも作れるなあ』って。
作り方を教えてもらって、帰国後に早速作り始めました。」

なるほど、テンペは元々インドネシア生まれですが、あゆみさんのテンペはオーストラリア仕込みなのですね…!!

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(写真提供:あゆみさん)

このように、ショップマドレ時代からテンペを作り始めたあゆみさんは、2018年3月に「木下実験室」の屋号で、満を持して独立することになります。

「料理」を通して、「畑の景色」を届けたい

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現在は、テンペの製造販売を主軸としながら、食関連のデザインやプロデュースをしたり、イベント出店やお弁当提供、さらには野草ハンターの一面を持ち、多彩な才能を発揮するあゆみさん。

地元の農家さんとコラボレーションしてマーケットに出店することもあるそうで、あゆみさんのセンス溢れる活動はInstagramからも伺えます。

食を軸に幅広く活動するあゆみさんですが、お話を聞いていると、あゆみさんが伝えたいのは、「料理」という枠を超えた、もっと大きなものであることが分かりました。

「料理を提供することもあるんやけど、私は『料理』を届けたいのではなくて、『畑の景色』を届けたい。…まだうまく言語化できてないんやけど、食べることで自分が景色の一部になるような。なんというか、食べたら『畑!!』てなるような料理を届けたい。食べることで、自分の居場所ができて、畑と通じるような…。」

…あゆみさん、私もうまく言葉にできないけれど、すごく分かります。あゆみさんが届けたいという景色について、もう少しお話を聞かせてください。

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(工房に吊るされた玉ねぎ。編み込みが可愛い。)

「この辺りにはカンゾウという野草がたくさん生えていて、その蕾の金針菜(キンシンサイ)というのがすっごく美味しくて。知らずに道を歩いていたらただの雑草なんやけど、そういうのを知っていると、いつもの景色が変わって見える。私なんか、散歩していると色々な野草が目に入るから忙しくて(笑)。」

実はそこら中に美味しい野草が生えているのに、みんな知らないから、ただの雑草にしか見えない。むろん、私もその一人なのですが…。
京都の鴨川沿いにも様々な野草が自生していて面白いそうなので、近々一緒に鴨川野草散歩をする約束をしました。やったー!!

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ちなみに、畑と野草を愛するあゆみさんですが、7年間ほど挑戦したという自然農の田んぼ(最初の1年は自分で、その後はグループに所属)は、見事に挫折したと言います。

「自給自足を目指していたから、お米も作れるようになりたかったんやけど…。ヒエと稲の見分けがつかないし、草は刈っても刈ってもキリがないし、稲を真っ直ぐに植えることができなくて、自分は田んぼが向いていないことが分かった。辛いだけで全然楽しくないし、本当に成長しなくて…(笑)。」
苦笑いながらに話してくれました。

そして、田んぼは諦めて小林ファームさんの畑を手伝うことにしたところ、畑がピッタリと肌に合ったのだそうです。

このお話を聞いて、あゆみさんは本当に全ての植物を愛しているのだなあと感じました。稲もヒエも、勝手にどんどん生えてくる雑草も、あゆみさんにとっては全部愛おしい存在だから、稲だけ残して他を一掃することができなかったのかなあと。なんて素直な方なんだろう。

自給自足を経て辿り着いた、地産地消の暮らし

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かつては自給自足の生活を目指していたというあゆみさん。
現在は自給自足について、どのように考えているのでしょうか??

「今の生活は自給自足とは少し違うけれど、顔を知っている人から野菜を買うし、小さな範囲で『地産地消』の暮らしをしているから、かなり理想に近い。自分で色々作って販売しながら、作れないものは身近な人から買う。物々交換に近いイメージかな。
自分で全て完結していたら、自分も周りも商売として成り立たないし、周りの人からものを買ったほうが楽しいしね。
木下実験室としても、活動を通して地元のものを紹介したいという想いもあります。」と、あゆみさんは話します。

タスマニアでの自給自足的な生活を経て、現在は生まれ故郷の近江八幡市で、周りの人たちと関わり合いながら、地産地消という暮らしに辿り着いたのですね。

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以前はヴィーガンだったというあゆみさんは、地産地消という枠組みの中で暮らすことの面白さを、こんなふうに話してくれました。

「ヴィーガンは禁止事項が多くて窮屈な反面、その枠組みの中で自由になれる。これがヴィーガン料理に惹かれた理由のひとつなんです。」

あゆみさんは、これを "有限性の中にある無限性" と表現します。

「オーストラリアで出会った『ビーツと豆腐のサラダ』が美味しかったから日本でも再現したかったのだけど、当時この辺りではビーツを作っている農家さんが見つけられなくて。代わりに大根で作ってみたら、これまでの大根料理の枠組みにはないような、新しいレシピが生まれた。

"限られているからこそ広がる世界"を、あゆみさんは大切にされているのですね。

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テンペを作っている工房内部も見せていただきました。
こちらは大豆の皮を取り除きやすくするための粉砕機だそうです。

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こちらは発酵器。元々は麹用のもので、温度が上がりすぎるとファンが回るそうです。

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手作りの簡易発酵器は、熱帯魚用の水槽を熱源にしているそう。これをベースに、これから新しい発酵器を作るのだとか。

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工房内には、手作りの発酵食品や乾燥野菜がたくさん。こちらは春菊の花で、グラノーラに入れると花びらが牛乳に浮かんで綺麗なんだって。

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こちらは冬に漬けたという紫キャベツのザワークラウト。ビックリするほど真っ黒で、昆布の佃煮のようです。出来立てが美味しくなかったので熟成させていたところ、今になって良い味が出てきたのだとか。

味見させていただくと、旨味が強く、見た目の通り佃煮のような味。こんなザワークラウトは初めて…!それにしても、腐らないのがすごいなあ…。

他にも、「野原のケイパー」なるものや、「たんぽぽ酒(自家醸造ではありません)」など、様々な手作り食品を見せてくれました。それも、できるだけ近くでとれたもので作るから、他にはない奇想天外な組み合わせが生み出されるそう。ここは本当に実験室だ…!!

藁の鍋敷きなど、暮らしの道具も手作りのものばかり。
「自分で作れると面白いからね」と、あゆみさん。

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そうかあ、私もこうして自分で色々作れるようにならなきゃなあ…なんてボソッと呟いたところ、こんな言葉が返ってきました。

「たぶんね、自然と一緒に暮らしていたら、どうしても何か作りたくなってしまうから大丈夫。身近に素材があるから、自ずと『作らな!』て思うようになるよ。」

キッチンに向かいながらそんなふうに話すあゆみさんは、終始たおやかで、本当に素敵な方でした。

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はてさて。私の拙い取材と文章で、あゆみさんの魅力がどこまで伝わったか…。あまり自信がありませんが、最後に一つだけ。
取材後、小林ファームのめぐみさんにお礼のメッセージを送ったところ、こんな返事がきました。

「あゆみちゃんの発想豊かなお料理、テンペ、生き方、魅力的だったでしょ?あゆみちゃんと知り合える人生で幸せだと思っています。それくらい、信頼している友人の一人です。」

めぐみさんの言葉に、全てが詰まっていました。

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