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料理本リレー

主婦と生活社の料理編集部さんより始まったという #料理本リレー  
フードコーディネーター学校同期の料理研究家 松本加奈美ちゃんよりバトンを受け取りました!

本来はInstagramで投稿するものなのですが、長文すぎてエラーが発生してしまったため、インスタでは写真と簡単な文章のみとし、詳細はnoteに書くことにしました。(やっぱりインスタは文章で何かを伝えるの向いてない…)

以下編集部さんからのメッセージです。

家で過ごす時間が増えている今、料理本を読んでおかずやお菓子を作っている方もたくさんいるのではないかと思います。私たちは、今すぐ使えるレシピを公開していくと同時に、みなさんの生活を楽しくしてくれる料理本の存在も、ぜひご紹介できたらと思っています。お時間がある方、料理本が好きな方、ぜひ覗いていってください。

このバトンが回ってきたとき、『なんて面白い企画だ!』とワクワクして本を選び始めたのですが、『いや待てよ。好きな料理本あり過ぎて簡単に選べないぞ。』と、すっごく悩み…。笑
最終的には自分の中で部門を設定し、それぞれの部門ごとの”ベスト料理本大賞”を選ぶことで、なんとか3冊に絞り込めました…!!

【私のバイブル部門】
わたしの台所手帳 119のメモ/平松洋子/2004年/集英社

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“料理本”というカテゴリに入るのかどうか微妙なのですが、まだ料理の道を志して間もない頃に出会い、今でも折に触れて書棚から引っ張り出して読み返す、大好きな本です。
しかし、うーん…、この本をどう説明すればいいのだろうか。概要を説明すると、フードジャーナリスト平松洋子さんの愛用する調味料や調理道具、何度となく作っているお料理などが紹介されているのですが、そんな単純な内容ではないのです。
平松さんの文章を読むと、今までなんてことなかった台所仕事が、愛おしく思えてくる。言うなれば、日々の暮らしや命の美しさにを気づかせてくれる一冊です。

…うまく伝えられている自信がないので、印象に残っている文章を一部引用させていただきます。『春菊とトマトの黒ごまサラダ』についての一節です。

ザクザク切っただけの青菜をかみしめると、歯のあいだで野生の味が弾ける。土の香り。大地から水をたっぷり吸い上げた茎のみずみずしさ。太陽の光を浴びて空に向かって両手を広げた葉っぱの勢い。そんな自然の営みが噛むたび、ジュワッと弾けて口いっぱいに広がり、「その余韻を逃すものか」とばかり、急いで箸を動かす。そして食べ終われば、爽快な緑の風がからだの中を吹き抜けるような軽やかさ!

…春菊の描写ひとつ、よくもまあこんな生き生きと書けることでしょう!!
私もいつかこんな文章が書けるような感性の持ち主になれるよう、毎日を大切に暮らしたいです。

【②参考書部門】
おうちでワイン/大橋みちこ/2017年/ぴあ

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ワインのペアリングを得意とする料理研究家 大橋みちこ先生のデビュー作。
独自のメソッドを元に、様々なワインに合わせて自由自在にお料理を生み出し続ける大橋先生は、私が日本酒に特化した料理教室を始めるきっかけを与えてくださった方でもあります。
「色を合わせる」「産地を合わせる」「香りを合わせる」など、様々な角度からワインに合わせたお料理はとても美しく、斬新な食材や調味料の組み合わせが楽しい。ペアリングのポイントもたっぷり詰まった、贅沢な一冊です。

【③センスを養う部門】
ピンチョス360°/ホセ・バラオナ・ビニェス/2013年/柴田書店

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日本でスペイン料理店を展開されているシェフの、独創的なピンチョスの世界にどっぷり浸れる一冊。
レシピを参考にする…というよりも、味の組み立て方や、食材の組み合わせ、デザイン性など、センスを養うためにも時々ぼーっと眺めています。ひたすらにキュートで美しいピンチョスたちは、目の保養にもうってつけです。
…ちなみに、人生で一番金欠だった時に、図書館で何度も借りては惜しみながら返却していた過去があり、最近本屋さんで見つけてやっと自分のものにすることができました。一生を添い遂げたい一冊です。

*ちなみに、この部門の第2位は、福田里香さんの「新しいサラダ」です。いや、1位タイと言ってもいいのですが…。

【手前みそ本】
みその教科書/岩木みさき/2020年/エクスナレッジ

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文字通り「手前みそ」な、みその本。私が尊敬している、実践料理研究家・みそ探訪家の岩木みさきさんが全国のみそ蔵を巡り、ご自身の目で見て、聞いて、感じたことを元に、みその歴史や分類、レシピ、みそ蔵の紹介など、みそについての知りたいことが全て詰まった、永久保存版の一冊です。
光栄なことに、私は調理アシスタントをさせていただき、『タッパーで気軽に作れる手前みそ』のページでは、手タレを担当させていただきました。
いつでも全力投球で、愛の溢れる岩木さんは、本当に素晴らしいお方です!!

以上が私が大好きな3冊と、手前みそな1冊でした。

ということで、次にバトンをお渡しするのは、モリ乃ネKITCHEN STUDIOを主宰されている濱島展枝さんと、世界一周の食探訪旅から帰国したばかりの食文化研究家 たこしほ。どんな本を紹介してくれるのか、とても楽しみです♪

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