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2020年の料理テーマは「作り置きおつまみ」だ!!

「無闇に新しいことを始めるべきではない。」
年齢を重ねるごとに、そう考えるようになってきた。

根っからの猪突猛進型で、何かやりたいことが見つかったら、後先考えずにとりあえず始めてしまう私。計画せずに始めてしまうものだから、継続できずに頓挫してしまうこともしばしば。
そんな自分を客観的に見られるようになってからは、何か物事を始めることに対して慎重になってきた。これが大人になるということか。

とりわけ、現在は料理教室を継続できていることに満足感があるため、特段「何か新しいことを始めなくては!」と焦る気持ちも無くなってきたのです。

しかし…!!

最近、無性に極めたくなるテーマを見つけてしまいました。

それが、「作り置きおつまみ」という分野。

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最近、部屋を大断捨離したことに伴い、友人を家に招く機会が増えました。
狭い部屋ながら、手作りの料理を囲んで、山ほどある日本酒を、時間を気にせず楽しむことができるのは至福の時間です。やっぱり家飲み最高。

そもそも私の料理のベースは家庭料理であり、料理教室では「お家で気軽に日本酒と料理を楽しんでほしい」という想いがあります。
私自身、もちろん外飲みも大好きですが、やはり外飲みは"ハレ"であり、"ケ"である家飲み(というか家での食事)が、基本だと思うのです。

そこで、今私が燃えている「作り置きおつまみ」は何なのかを説明したいと思います。

自分もお客さんも楽しめる

人を家に招く時、料理を作ることに集中してしまうと、どうしても一緒にゆっくりお酒を楽しむことができません。

・せっかく来てもらったのに、あまり話せなかった。
・キッチンが荒れ放題で、後片付けにうんざり。
・お客さんに気を遣わせてしまう。

などなど。

でも、前日におつまみを作っておけば、パパッと盛り付けるだけでOK。
自分もゆっくり楽しめるし、しっかりおもてなしする余裕ができます。
なにより、キッチンが荒れないので、後片付けも楽チン…。

「昨日の自分よ、ありがとう」と思うこと間違いなし。

また、もちろん自分一人の時も、家族と一緒の時も、家でお酒を飲みたい時にパッと冷蔵庫を開けて気の利いたおつまみがあったら嬉しいですよね。
無理せず作れて、毎日ささやかに楽しめるような、そんな「作り置きおつまみ」の分野を、今年は極めていきたいと思ったのです。

しかし、単なるぼんやりとした「作り置きおつまみ」ではなく、きちんと私なりの「作り置きおつまみ」を追究していきたく、明確に条件を定めてみました。

条件①時間が経つごとに美味しくなる

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これ、一番大切にしたい条件です。

やはり、料理には「新鮮だからこそ美味しいもの」と、「時間が経ってこそ美味しいもの」があると思っていて、作り置きは絶対に後者であるべきだと思います。

「早く食べきらなきゃ」と焦るのではなく、時間が経つことが愛おしく感じられるような、どんどん美味しくなるような料理であるべきだと。

写真は味玉なのですが、作りたてよりも、一晩経って味が馴染んだ方が美味しいのは明確です。
そんな、時間が経つごとに味が馴染んでいったり、熟れてまろやかになったり、しっかり漬かって美味しくなるような、そんなおつまみこそ「作り置きおつまみ」の絶対条件です。

条件②身体に優しい

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これも間違いなく絶対条件ですね。

ただでさえ、お酒は健康を害するものであるという事実が明らかになる中、依然にしておつまみは塩辛いものや油っこいものが定番。
お酒を飲んで健康を害するなんて、とても悲しいこと。
まずは、おつまみを見直したいですよね。

そこで、私流の「作り置きおつまみ」は、塩分控えめは絶対条件として、その他にも、できるだけ食物繊維やビタミン、ミネラルを多く取り入れて、肝臓の働きを助けるナイアシンなども多く取り入れたいと思います。

写真の柚子大根は、大根に含まれる消化酵素ジアスターゼが消化吸収を助けてくれるため、胃腸をいたわることができます。

私自身、栄養学についての知識はまだまだ乏しいものの、できる限り身体に優しいおつまみを目指します。

条件③5日以上保存可能

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作り置きに関するレシピを見ていると、時折「保存期間:3日」という、もはや「これは作り置きと言えるのか!?」というレシピも目にします。

作り置きというからには、5日以上日持ちする料理が好ましいですよね。
ただ、塩分を多くすれば保存期間は伸ばせますが、なるべく塩分は控えたいというジレンマも。

そこで、写真の牡蠣のオイル漬けのようにオイル漬けにしたり、例えば燻製にしたり、酢漬けにしたり、時には乳酸発酵をさせたりなど、できるだけ塩分は控えめで、日持ちがする工夫をしていきたいと思います。

条件④手近な食材で、気軽に作れる

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できるだけ、どこでも手に入る食材と調味料で、簡単に作れるレシピにしていきたいと思います。例えば、人参、玉ねぎ、ジャガイモ、豆腐など、どの家庭にもだいたい常備されているような食材もフル活用したいですね。

なお、私の専門分野である「発酵」の部分に関しては、できるだけ調味料ベースで取り入れたいと考えています。

条件⑤普通のおかずにもなる

はい、これも大事な条件です。
お酒のおつまみになりつつ、普通にご飯のおかずや箸休めになるような料理にしたいですね。お酒が飲めない方にもご参考いただけるようなレシピにしたいです。

…ということで、

①時間が経つごとに美味しくなる
②身体に優しい
③5日以上保存可能
④手近な食材で、気軽に作れる
⑤普通のおかずにもなる

これらを条件として、不定期で「作り置きおつまみ」のマガジンを更新していいきます!!

あまりマガジンを増やすと中途半端になってしまうかと思ったのですが、今年は絶対にこの分野を極めるのだと、心に決めたのです。

昔から、「いつかレシピ本を出したい!」と言い続けてきましたが、「日本酒」という大きなテーマは決まっているものの、具体的にどんな内容のレシピ本を出したいかというのは明確に決められていませんでした。
ペアリングに特化させるか??発酵に重きを置くのか?それとも、酒蔵さんの取材も含めたような本にするか??などなど…。

「自分だからこそ作れるもの」というものが見つかるまで、コツコツ目の前のことに取り組んでいこうというスタンスだったのですが、それがいよいよ見えてきた感じ。

「発酵」という言葉から、少し離れてみる

ちなみに、実はこのnoteを公開した当初は「作り置き発酵おつまみ」というネーミングにしていたのですが、最近の発酵ブームでなんでも「発酵〇〇」とこじつけられていることに疑問を持ち、外すことにしました。
なんでもかんでも「発酵」というワードをつければ話題になるというような風潮がある中、このマガジンに「発酵」というワードをつけると、逆に発酵を軽んじているように思ったためです。

今月の自遊人の発酵・保存食特集を読み、改めて発酵の根本について考えさせられました。発酵食とは、まぎれもなくそれぞれの地域に根を張った文化であると思います。(この辺りの思いは、先日Twitterに書きました。)

もちろん、作り置きおつまみのレシピでは、積極的に発酵食品を使っていこうと思いますが、「発酵」という言葉に翻弄されずに、発酵の本質と向き合っていきたいと思います。

ということで、こつこつ作り置きおつまみレシピをご紹介していきたいと思いますので、どうぞご期待くださいませ!!

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