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ソリューションオーナーの5つの役割

ソリューションオーナーの仕事範囲はビジネスアナリスト、スクラムマスター、開発者の役割からその間にある全ての役割が含まれています。
その上ソリューションオーナーはあらゆる質問に答え、どんな問題があってもあらゆるタスクを管理します。クライアントと従業員にとってソリューションオーナーは頼りになるリーダーなのです。

The five jobs you have as a solution owner

作者:Andy Whitehouse

日本語訳:Eric Miller

https://www.slalombuild.com/blueprint-articles/five-jobs-1

周りにいる人や時と場合によってソリューションオーナー(SO)の仕事と優先順位は変わります。そのため、SOは複数の能力を持つ必要があります「プロジェクト管理、QE 、コード開発、UX、DevOps、コンサルティングなど」。これらSOに必要な能力を分類すると、大きく5つの役割に分けられます。

通訳者

https://pixabay.com/illustrations/welcome-words-greeting-language-905562/

私はSOを象徴する役割を考えた時、まず「通訳者」が思い浮かびました。以前、SOの役割について「ビジネスチームと開発チームの間にいて、相互理解を支援する仕事」だと説明していましたが、実はその短い説明より深い役割があることに気づきました。
例えば営業に関する仕事の時は、主に営業の視点と目標を伝える「営業語」でのコミュニケーションが必要です。
ただし、言語は世界観を形作るもので「営業語」を使えば使えるほど「営業」の観点に傾きやすくなります。なので、営業の観点のみからプロジェクトをアプローチすると技術や他の視点からの観点を見落としやすくなってしまいます。
それゆえに、メンバーが俯瞰的に他人の視点を理解できるようにするため、SOはチーム内のコミュニケーションを支えて「共通言語」へと通訳する仕事が必要になるのです。

外交官

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プロジェクトは複数の人で成り立っています。チームメンバー全員が自分の考え、優先順位、信念を持っています。なので、まずは「メンバー管理」をしないと「プロジェクト管理」は不可能です!そこで登場するのが「外交官」です。
皆の意見はとても重要で、チームメンバー全員の意見が理解されたと感じてもらう必要があります。ただメンバーの同士の意見が合わない時SOは「団結心」と「共感」の文化を育むという第2の役割があると思っています。チームメンバーそれぞれのやり方が違っていても長期的にプロジェクトを完成させる目標が一緒だよ、とSOから皆にリマインドをします。
例えば長くテストを待たせた開発者に「QEはTestRailで忙しくて、今それが優先です」と説明しますし、プロダクトオーナー12人を初めて同じ部屋に集めて、それぞれのプロダクトオーナーに直接関係がなく彼らの部署に影響を与えない部分であっても、時間を割く価値があるのかを8時間かけて、プロジェクトの重要さを説得することもあります。
 
外交官は交渉する際、心から皆の成功にを最優先に考えているということ見せなくてはいけません。もちろん、どれも嘘であってはなりません!

航空管制官

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メンバーの優先順位とタスクが順調に進んでいても、いつもかなりの量のタスクがあります!そんなわけで、SOとしての第3の役割は航空管制官です。
 
開発チームと打ち合わせをすると、必ず「ザ・ホワイトハウス」と言う政治ドラマを思い出します。あのドラマのように解決しなければならない問題がとめどなくあふれてきます!1つタスクが終わっても「次は何?」と常に聞き続けるような感じです。

例えば、、、
- メンバーの1人が今回のスプリントのタスクを全部完了したけど、スプリントが終わるまであと2日間残っている!彼女は何をすれいい?
- 他の開発メンバーが工数が大きいタスクをまだやっていないけど、QEが先に他の工数が高いタスクをしないといけない時、彼は何をすればいい?
- コードにバグを4つも発見したけど、大きくなければマージしていい?まだリリース1.4.1にマージしていい?
などなど!

航空管制官のようにタスクの流れを管理しなくてはいけません。上記の場合、まず手が空いている方にQEタスクを依頼してから、そしてこれから依存関係がある大きなタスクを同じスプリントに入らないようにする。そして発見されたバグが小さければマージしてもいいけど、リリース1.5にマージしてください!のような感じでさばいていきます。


セラピスト

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https://www.pexels.com/photo/person-in-black-pants-and-black-shoes-sitting-on-brown-wooden-chair-4101143/

プロジェクトの問題を対応している時でも、メンバーの気持ちが傷つけられる時は必ず来ます。例えばチームメンバーが一生懸命働いたのにその努力がチームに見落とされた時や、誰かが他のチームメンバーの努力が足りないと思いイライラしてしまったり、デモで失敗してしまった時など。ミーティングで誰かが窮地に追い込まれる時もあります。


十中八九、問題が起こるのはその出来事ではなく、その後に起こる感情的な問題です。


チームのセラピストとして、気分が悪い人にコーヒーを買ってあげたり、悩み事を聞いてあげて、「~~を感じているの?」「あなたの言っていることはこういうこと?」と、セラピストのように話に耳を傾け状況の異なる観点や見方を提案し、慰めてあげたりします。
1週間に3回もチームランチをスケジュールする時もあります!
でもほとんどの場合、このセラピストとしての役割では、相手の気持ちを理解していると伝える仕事であるとも言えます。

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全ての役割が大切ですが、一歩下がってチームに一任するのが一番いい事だと思います。  
必要な時が来ればSOからチームメンバーに対してサポートが受けられると思うと、チーム全体が安心できますよね。



私の仕事はSOで、オートメーションシステム開発も出来ないし、Azureクラウドでアプリを投稿も出来ないし、弊社の会議室要約システムについても理解していません。でも、チームの中にこれらの能力がある専門家がいて、その専門家へ適切なリソースを提供し、邪魔をしないようにすることができます。

SOこそ周りの人を誇りに思わずにはいられません!
ふわっとした要件から美しくておもしろいUXを作ったり、先週まで聞いたことがなかったフレームワークを利用してスプリントデモを開発したりと頭が上がりません。
 
もちろん、プロジェクトがうまく行かない時やクライアントから無理な要求がきた時は、SOは親のようにチームを守ります。
という事で、私は子供がいないけど、SOの仕事は親と似っていると言われましたね!笑
 


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