見出し画像

203.「立場が人をつくる」人の強さを妹から感じたお話

妹が二人います。
下の妹から、兄妹三人のグループLINEにメッセージが来ました。

なんと、妊娠の報告でした!

嬉しい。
上の妹(僕と年子)と、一際可愛がっていた下の妹です。
その子どもなんて、もうすでに可愛いに決まっているのです。

ただ、驚きました。
本当に突然の連絡だったのです。
子どもはまだかなぁと思っていたので当然のごとく驚きましたが、すぐに喜びの方が勝りました。

そして、急に考えるようになったのです。

妊婦さんって何が身体にいいんだろう。
なかなか会えないご時世だけど、何かしてあげられることはないだろうか。
子どもが僕を認識できるようになる数年後、僕はどんな人間になっているだろうか……。

今まで妹に対しては、頑張って仕事しているだろうな、と思っていたぐらいだったのに、急にそんな考えを巡らせるようになりました。

立場が一つ増えるのです。
自分の意思ではなく、こうして自然と立場が増えていくのはありがたいことなのかもしれません。

無事元気に生まれてきたら、晴れて僕も叔父です。
叔父という称号と立場が増えます。
そして、妹は母になります。唯一無二の母親になるのです。

「頑張ってうむぞー!!!」

兄と姉にそう送ってきた彼女のメッセージを見て、僕は、強いなぁ、と思いました。

母は強し。

立場が人をつくるのだな、と思いました。

「立場が人をつくる」恐ろしい心理実験

スタンフォード監獄実験という有名な心理学の実験があります。

一般人を「看守役」と「囚人役」に分けて二週間もの時間を過ごすと、その立場より人は高圧的になり、また脆弱になり、役割に応じて簡単に心変わりしてしまう人間の心の動きを証明した実験です。

この実験をモデルとした映画があります。
一度観たことがありますが、なかなか凄惨な内容です。

この実験の結果が本当か捏造なのかはともかく、こうした議論が出て実験が行われていたということ自体が、もはや注目されるに値する話になっているのかもしれません。

この映画を観て、実験を知り、思ったのは人間は悪の心を持っているとか心変わりが早いとかというよりは、「立場が人をつくる」ということでした。

その立場になると、その人に相応しい振る舞い、その役割の妥当な人間になる、ということです。

これはつらい話となっていますが、ここから学べることは多くあると思います。

その立場になれば、自ずとその人になる

叔父になることが確定していれば、今からその振る舞いをします。
必要なことは、必要な物は何か考えますし、母になる妹にできることはないか考えます。

妹でもあり、母でもある、という存在になっていくのです。
僕も、今までの僕であり、叔父でもある、という存在になります。

自分のステージを上げる、または変えるには、こうした立場を変えていくことが最も強制力が働くと感じたのです。

叔父になれば叔父にならざるを得ないのです。
母はもうすでに母なのです。

これは家族だけでなく、仕事、趣味、夢、あらゆるものに共通しそうです。

自分さえ良ければいいという仕事をしている人と、100人の仕事のチームのリーダーだと思って仕事をするのは、全然違います。

何かの仕事のプロジェクトか、昇進で100人のリーダーになったときにそうなるのではなく、今100人のリーダーとして生きているからこそそのリーダーたる存在になっていく、ということです。

子どもが生まれてから母になるのではなく、妊娠中に母であると強烈に感じ、立場を感じ、母になった自分で子どもを生むのです。
だからこそ「頑張ってうむぞー!!!」なんて言葉が出るのです。

純粋にすごいと思いました。
僕だったら、やはり怖いです。覚悟を決める必要はあると思います。

だからこそ、覚悟や強い想いがあるからこそ、その立場に相応しい人になっていくんだと思います。

僕も仕事や、携わっているいろんなプロジェクトで同じように取り組みます。

まず、自分がなりたい姿を達成していると思って、その達成した自分で今を生きること。

そうやって、”ステージが上がる”のではなく”ステージを上げていく”のです。

少しのLINEのやりとりだけでしたが、妹のその姿勢から僕が学んだ出来事でした。

さて。

どうか。

どうか。

無事に生まれてきますように。

母子共に、健康でありますように。

僕も強く生きます。
努力する理由は、達成して今の自分をより良くしていく理由は、こうしていくらでもあるのですから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?