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出産前日の日記。

2月9日、風がつめたい火曜日。
予定帝王切開に向けて入院する日。

朝、目が覚めた時、
不思議と今までのような不安はなくて
むしろ少しわくわくしているような
いよいよだ!という気持ちが大きかった。

隣でまだ寝ている娘の
ふわふわのおでこを撫でながら
大きくなったな…6年も経ったんだな…と
しばらく顔を眺めていた。

そのうちに夫と娘が起きて
娘をはさんで3人でくっつくと
あったかくて楽しい、いつもと変わらない朝。

夫は休みをとってくれ、
娘はいつも通りに保育園。

寝坊気味だったけど今日はゆったり朝ごはん。
いつも通りにいちごを先に食べたがる娘。

保育園へ送っていって
別れ際はどうなるか…と思っていたけど
これまたいつも通りに友達と一緒に走り出す娘。

ギュッとしたかったのは私だけかな。
もしくは娘なりに
さみしさを紛らわしていたのかもしれない。

家に戻って入院の最終準備。
今日まで陣痛も破水もなく、
予定通りに入院できることになって一安心。

午前中は夫の検診。

先に別に受診したPCR結果を持って
内科でも陰性証明を出してもらう。
これが面会のための通行手形になる。

コロナ禍でいちばん寂しいのは
面会が家族代表1名に限られること。
娘や親には直接会えないから
ビデオ通話する約束をして。

お昼は本当に久しぶりに
夫と2人でゆっくりカフェごはん。

明日手術だけど実感ないね。
何事もなく無事に産まれるといいね。
上の娘はどんなふうになるかな。
姉妹でもきっと性格は違うだろうし。
環境、変わるね。お金もかかるね。
健康にもっと気をつけなくちゃ。

夫と話すのは楽しい。
子どもに対する価値観が近いからかな。
予測できない将来も一緒になんとかしていける、
と楽観的になってしまう私。

午後になっていよいよ病院へ。

入院と帝王切開についての説明を聞いて
検温、採血、NST、日常生活についての問診。

担当の看護師さんがとても明るい方で
たくさんお話してくれる。

夫は家に戻り、
私は除毛(前回は寝てたけど今回は立って!)
そのままシャワーを浴びさせてもらう。

廊下でゆっくりゆっくり歩いて
小さい赤ちゃんを運ぶおかあさんに出会う。

帝王切開で痛みがかなりあるらしい。
明日手術というと、頑張ってくださいね!と
力のこもった声で応援してくれた。

同じ経験をした人からの声は
それだけですごく勇気と元気がもらえる。

部屋は暖房がきいて暑いくらい。
温度を下げても喉が乾くから
水をたくさん飲みたくなる。

時間があるので
離れて暮らす家族に「無事入院したよ」と報告。

17:30の夜ごはんは、もりもり中華。

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ボリュームがすごかったけどなんとか完食。
そうだった、6年前もごはんは多かったっけ。

夫と娘からビデオ通話が2回。
今日は回転寿司のあと、走りにいくらしい。
そして走ったあとは温泉にも。

お気に入りの温泉。
もう目が半分になってたけど、大丈夫かな。

寂しくならないように、との夫の配慮で
今日は娘の希望をとことん聞くらしい。

それにしてもビデオで見る娘は
いつも通りかわいくて変な顔ばっかりしていて
本当に、一瞬で元気が出る。

がんばるね!と声をかけて
名残り惜しいけどまた明日。

朝は夫も仕事だからどうかな、電話できるかな。

私はいつもより張るおなかをさすりながら
今日最後の検温とおなかのチェックを終えた。

あとはゆっくり本を読んで早めに寝ようかな。
眠れるかな。

たくさん動くおなか。
明日には会えるね。どんな顔かな。
一緒にがんばろうね。

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はるか☺︎

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