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楸 椿榎
2020年3月8日 23:24
「どんなやつでも、俺は受け入れるよ。そんくらい俺の懐は深いからな!」「ばっかみたい」「んだよ!」 そんないがみ合いをしていた二人だった。 俺はあいつがすきだった。 私はあいつがすきだった。 でも、あいつがすきじゃなかったら。 そう思うと、話題を変える一言と、運命を変える一言が、口から喉の奥へ、どんどん下がっていった。 時は過ぎて十余年。 世の中ではVRが普及し、俺もようやく手