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楸 椿榎
2020年3月8日 23:01
ある寺のお坊さんが、住職から「向こうの山の山姥を封印してこい」とおおせつかった。 しかし向こうの山の山姥に悪い噂はなく、それどころか彼女に助けられた童もいたという。 住職からは「その親を含め、皆が気味悪がって近づかぬ。あそこには山菜もたくさんあるし、山姥がいなくなれば皆が喜ぶ」と言われた。 確かに年齢の若い自分にはあまり納得できない話だが、我々の親世代は山姥の残酷な話を聞いて育ったこ