ありがとう、くまの靴下
やさしい心
男子の靴下はすさまじくすり切れる。
毎日、毎日履いていると裏側が薄くなり、
肌色が顔を出す。
「このくまさんの靴下もだめになったねー」
そう言ってゴミ箱に捨てた。
その日の夜のこと。
息子「ママの足かさかさだね」
私 「大人になってカサカサになったの。」
息子「ぼくはこんなにツルツル」
私 「羨ましいわぁ」
そんな何気ない会話をしていて、ふと息子の目が潤んでいることに気がついた。
息子「僕の足はくまさんの靴下が
いつも守ってくれてたんだよ」
私 「え?(昼間に捨てた靴下か。)
そうだね。」
そういえば今より小さい頃、
保育園で足の裏がよく切れていた息子。
絆創膏を貼ったりしていたことを覚えていたようだ。
そんな風に思っている、
やさしい心に育ってくれている息子を
そっと抱きしめた。
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