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3カ月めの備忘録

こっちにきて丸3カ月。
カバンを盗まれたり乗ってた車が事故ったり。日本での経歴なんて何も役に立たない現実に絶望したり、自分の語学力のなさにうんざりする毎日。

でも一方で、友達と言える関係の人たちがたくさんできたり、頼るといつも「家族なんだからいいんだよ」と言ってくれる人がいたり、帰る場所があったり、物価の高さに一緒に絶望できる仲間がいたりして、相変わらず人に恵まれているなぁと実感する。

日本では出会ったことのなかったムスリムとの暮らしは、案外自分と違わないことに気づいたし、スリランカ出身のハウスメイトから、インドとスリランカは全く別の国で違う言語を話すことも学んだ。韓国と日本では同じ発音の単語がたくさんあることや、エジプトでは柿が「カカ」と呼ばれていること、世界中で言われている「お茶」の語源は中国の「te」と「cha」だということも知った(英語のteaは福建のteから、インドのチャイやアラブ圏のシャイは広東のchaかららしい。日本もこれ)。

いまのところアジア人差別には遭っていないけど、日本人だから優遇されることがたくさんあることを学んだ。一方でその裏に、日本人じゃないからと間接的に差別される他の国の人たちがいることも。偶然日本に生まれたというだけで、持っているパスポートが日本のものというだけで「礼儀正しく、温和で、綺麗ずき」というイメージが勝手に一人歩きしている気がする(実際のところ私は綺麗好きじゃないし、温和な表情をして心の中で毒付いている)。

毎日大量に入ってくる刺激と情報の中で、笑ったり絶望したり怒ったりしながら、それでも明日が来るようにと毎日をつくる。生活を一からつくるのは、面倒くさくて、楽しくて、刺激的で、面倒くさい。

ホストマザーが作ってくれたエジプトの郷土菓子「クナーファ」

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