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布施弁天の初詣で祈った「世界平和

みなさま、遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
元旦から能登半島を最大震度7の大きな地震が襲い、今日は羽田空港で日航機と海上保安庁の航空機が衝突し、海上保安庁の機体の搭乗員5人が死亡するという痛ましい事故が起きました。亡くなられた方々、ご遺族の方々にお悔やみ申し上げると共に、被災され、今も不安のうちに夜を過ごされている方々に心よりお見舞い申し上げます。

布施弁天は関東三大弁天の一つ

2024年の年明けも、除夜の鐘を聴きながら千葉県柏市の布施弁天、正式には紅龍山布施弁天東海寺に初詣に行って参りました。真言宗豊山派の古刹で、大同2年(807年)に弘法大師空海御作といわれる弁財天像をご本尊として開山された祈願寺です。江島神社、浅草寺弁天堂と並ぶ関東三大弁天でもあります。

総欅二階建の最勝閣。階下に四天王、階上には釈迦三尊を安置しています

江の島と浅草は観光地であり、アクセスも良いのですが、正直、布施は田畑の広がる田舎で、車がないと夜のお詣りは不可能です。隣にあけぼの山農業公園というオランダ風の風車とチューリップで有名な柏市民憩いの里はありますが、一般にはそれほど知られていません。それなのに開山以来、1200年以上も法燈を継承しているのは、よほど気の良い場所であり、霊験あらたかな神様だからではないかと思うのです。

初詣には若い人たちのグループが多くて、とても楽しそうに参拝の順番待ちをしている姿が印象的でした。「手水舎(てみずや)」が復活していたのは嬉しい発見でしたが、コロナが消えたわけではないので、柄杓がなくなり、四方に張り巡らした竹の筒から水がでるようになっていました。

参拝客に若者が多いのは嬉しい驚きでした
手水舎にはハート型の花が浮かんでいました

弁財天はヒンドゥー教伝来で、現世利益の女神様

弁財天はもともとはインドのヒンドゥー教伝来の神様で、サラスヴァティーという聖なる川を神格化した女神なのです。ヴィーナという琵琶に似た弦楽器を持っており、流れる川のせせらぎから、音楽や言葉などの才能をもたらす神とされてきました。それが後に仏教を守護するものとして迎えられました。現世を生きる人間の苦を救い、幸せを与えようとされる現世利益の女神と言われています。よく「仏様やご先祖にお願いをしてはダメだ」と言われますが、弁財天は現世で望むことをお願いできる太っ腹な、頼りになる神様なのです。ひたすらに信仰すれば、必ず多いなる功徳を授かるとされています。人気があるのも納得ですね。

弁財天は川の化身で琵琶に似た弦楽器を持っています

「世界平和」「宇宙と調和した人生」「平穏無事」を祈願

本堂ではまず、「世界平和」をお願いしました。ウクライナ、イスラエルと戦争が長引き、これに台湾まで加わっては、第三次世界大戦になりかねません。人が懸命に築いた街や建築物を破壊し、かけがえのない命を奪い合うことほど愚かなことはありません。それから、昨年、私の占いに来てくださったお客様が新たな年を平穏に迎えられ、宇宙と調和した心安らかで豊かな人生を迎えられますようにと祈願させていただきました。さらに、自分を含め、世界すべての人々の「平穏無事」な日常もです。

それほど寒くはなかったのですが、参拝の後は恒例の甘酒。麹だけで砂糖を入れずにつくられた甘酒は自然の味で、身体がぽかぽか温まります。最後におみくじをひくと「小吉」。でもこれがなぜかとても良いのです。老樹に花が咲くように、徐々に願い事が叶うとあります。小さな幸せを大切にしなさいというメッセージと受け止め、お財布に入れて持ち帰りました。

境内を出るとたくさんの屋台が立ち並び、おでんや焼きそば、ポテトバターなどをほおばる人たちの姿が目につきました。コロナが収束し、マスクなしの日常が4年ぶりに戻ってきたのです。年明けに初詣ができること、同じことを繰り返す何事もない日常がいかに奇跡で尊いものであるか、実感した年明けとなりました。

4年ぶりにマスクなしで縁日を楽しむことができました







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