持続化給付金を申請してみました

必要な書類の写真を撮って、サイトで仮登録・本登録と進んで、必要事項を記入してデータを添付して…所要時間20分くらいだった。早ければ2週間で振り込まれるとのこと。申請が通るかわからないけど、今のところ非常にスムーズである。

諸外国を見たらもっと早く簡便なところもあるようだけれど、オンラインで申請ができる、ハンコが要らない、審査が月をまたがないなどなど、かつて応募した助成金等とはエライ違いである。そりゃこれまでの助成金はいただけたらラッキー、という性質のものだから今回の給付金とはまったく別物なのはわかっているけど、それにしたって20分で申請し終わるというのはとてもありがたいと思った。

今回の申請を通して感じたのは、最近の行政には、資料をわかりやすくまとめるちからのあるひとが増えてきているのかも、あるいはそういうひとが活躍できる環境があるらしい、ということだ。持続化給付金の申請サイトはどこにほしい情報があるのか直感的にわかる仕様になっていたし、その前から普及していた案内資料もわかりやすかったし、これは素敵なことだと思っている。今回みたいな緊急性が高い上に数多くのひとが利用するであろうサイトは特に、使い勝手がよくて申請者ができるだけ自力で最後までやり遂げられるつくりかどうかが肝だと思う。いや、どんな場合でもそうであってほしいんだけど、特に、という話で。概念化能力とデザインテクニック、両方を持った優秀な人材が行政にいるらしいということがわかって、なんだか嬉しくなる手続き体験だった。

私の関わる6月以降の公演は、今のところどこも実施予定で動いている。しかし、緊急事態宣言が仮に1か月延びてしまったら、6月の公演は稽古が非常に難しくなるだろう。7月以降の公演も座席同士の間隔を空けるような対策が必要になれば、チケット販売前に決まっていないと現場の混乱は必至である。いつもなら先行する公演で配っているチラシも印刷したところで配る当てが少ないし、オンラインでの情報発信・受信のハードルは明らかに下がっていて、広報戦術が様変わりすることもほぼ間違いないだろう。劇場での現金の授受をできるだけ避けたり、もぎりやチラシ配布などの接触機会を極力減らしたり、手袋やマスクを着用して頻繁に手を洗ったり、変わるだろうことを挙げだすと枚挙にいとまがない。

しかし、どれだけ用意をしていても、自粛要請が続けば終わりである。

いつか状況が落ち着いて公演ができるようになったとき、一緒にやりたいと思ったスタッフやお世話になりたいと思った劇場が廃業していたらどうしよう、という不安がどんどん現実味を増している。自分も来年も含めて楽しみな企画がいくつもあるのに、下手をしたら経済的な理由で降板という危惧が拭えない。

私は演劇をやっているから演劇業界のたとえでしか語れないけれど、どこの業界でも同じようなことは起きているだろうと思う。コロナが原因で働きたくても働けない状況のひと、集団、組織が、コロナの収まった未来に身体的な命も職業的な命もつなげられることを心から祈っている。とにかく申請は簡単だったから、条件に当てはまるひとは今すぐ申請したほうがいい。おすすめ。

デザインする力のすごさ、みたいな話を書きたかったんだけど、途中から心情吐露になっちゃったな。このノートでは思いついたことをできるだけ飾らずにできるだけ素のままで書こうと思っているから、こういう日もある。よね。

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