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幸せってのんびり屋らしい|#MILKジュエル 感想


6月14日、M!LKのメジャー1stアルバム『Jewel』が発売されました。嬉しい。幸せ。おめでとう!!ありがとう!!おめでとう!!!

シングル4曲、新曲7曲に加え、初回限定盤Bでは過去のシングル曲を今のメンバーで再録した11曲が入っているという満足度爆発超特大ボリューム。

1曲目が最高。2曲目も最高。3、4が飛ばずに5まで最高、それが続くこと22曲……みたいなアルバムだった。いやホントに。全曲好きすぎて、感想を認めることにいたしました。


オフィシャルサイトの楽曲紹介はこちら。



1.Aiシャンデリア

イントロが素晴らしすぎる。鼓笛隊のパレードのイメージ。次世代のイッツ・ア・スモールワールドBGMにどうでしょうか。(?)


D-Day! ばら撒く LOVE&PEACE
松明を掲げてWonder night ラビダビ
Rad-Day! スキスキップParade
ボクらは愛のEvangelist

アルバムの第一声がこれなのよすぎない??
〈D−Day〉は重要な記念日、〈Rad−Day〉は最高の日、とのこと。表紙を飾った雑誌で解説されていて嬉しかった(OUT OF MUSIC vol.81)。そして〈愛のEvangelist伝道師〉、ン〜〜〜、天才。


みんな寝静まる頃
ボクら おもちゃ箱を広げた夢を見る
I love your story そう言ってくれてる気がして
今夜はここに居座ろう

テーマパーク、おもちゃ箱、魔法にかかった一夜の夢。甘い歌声の太智くんと、囁くようにミステリアスに歌う柔太朗くんがこの世界観の幕開けを歌うの、これ以上の人選はないと思う。何かで太智くんの声を「ハニーボイス」と表されているのを見て、私は上半期一納得しました。


夢にまで見た君の声は想像以上だったって知ってた?

これを聴くたび、声出し解禁となったCHECKMATEツアーでの仁人くんの表情を思い出す。ファンが曲振りをすることになり、仁人くんはイヤモニを外して声を聞いていた。曲名が音の厚みをもって会場を揺らす。瞬間、目を見開いて、彼は驚きと喜びがふわあっと染み渡るような笑顔になった。嬉しかったなぁ。出す側も声のパワーに鳥肌が立った。忘れられない。ここを歌うのが盛り上げ隊長の佐野くんと舜太くんというのも好きポイント。


世界が動きをやめた日
何が起こっても 歩みとどまっても
ボクらずっとあの火を囲んでいた

「ライブ」がテーマのこの曲はCメロで一度毛色が変わる。現実を歌っていたのだと実感できる箇所だと思う。ここがあるからこそ、〈向かう方角はいつでも“君”〉などの全体の歌詞も「本当」なのだと感じられて嬉しい。

自粛期間中にインスタライブ・佐野飯を始め、知名度を確かなものにした佐野くんが〈歩みとどまっても ずっとあの火を囲んでいた〉と歌う。続いて仁人くんが〈漆黒の闇に照らしたのはボクらの 見慣れていた愛しい あの笑顔だった〉という高音×メロメロパートを歌う。そしてハッピーなラストスパートへ転換する〈また行けるんだ〉を歌うのは太智くん。もう、全部最高。わかってるゥ〜!(誰)


I love your story
そう思い合える想い
消えない限り
物語は続くんだ

最後の柔太朗くんの声、毎晩子守唄で聴かせたい。その前に胎教に使う。
パッと目が覚めたらいつものベッドにいて、なんだ、夢だったのか、と思う主人公。しかし、夢の中で王子様にもらったぬいぐるみが目の前にある!? 夢だけど! 夢じゃなかった!……みたいな場面を想像する。「今夜のことは秘密だよ」と人差し指を口に当ててウィンクするクリスタルホワイトな愛の伝道師、見える。


+++


歌詞に登場する〈物語〉〈story〉について、雑誌『CUT』での回答が印象的だった。

___M!LK自身の「ドームツアーに向けて走る物語」も、触れた方に力を与えていると思います。
佐野「僕らがそれを言えるのは、ドームツアーが実現してからかな」
山中「成功して、おじさんになって初めて言う感じだよね(後略)」
吉田「現在進行形の僕らの物語を見ていただくことで、僕らが力をもらってる形ですよね。(中略)本当に、結末がわからない物語を追ってくださってすごく有難いです」

『CUT』6月号

私は間違いなくM!LK自身のドームツアーへの物語に力をもらっている人間です。だから「まだ現段階では言えない」「僕らが力をもらってる」という返答を見て、ふっけ〜〜〜(訳:深い)息をついてしまった。彼らにとっては、自分たちの物語は夢を達成しなければ成立し得ないものなのかな。

同誌にて仁人くんは、M!LKを「現実を忘れさせる世界観を作れるグループ」だと話していた。その通りすぎる。サビの〈夢って疑いそうな今日という日〉なんてM!LKのライブそのものだ。「ライブ」に対する共通認識があって、それを届けるM!LKと、それを愛するファンの想いが〈消えない限り物語は続くんだ〉と歌ってくれる。は〜〜なんかさ〜、本当に、幸せだなぁと思う。

M!LK自身の物語と、M!LKが創り上げて届けてくれるライブという名の物語。双方の観客としてめいっぱいの幸せをもらっている分、ありったけの好きと感謝を伝えたい。



2.topaz

リード曲。M!LKが結成された11月の誕生石より、『topaz』。ロマンチックすぎて倒れちまう。

この曲は歌割が大好きな箇所がたくさんある。まず歌い出しが佐野くんと柔太朗くん、3080コンビなところ。うまく説明できないけれど、重なった二人の声質が宝石を意味するこの曲にぴったりだなと感じる。【大好きパート①】です。


願えば 強くなれた
無敵の変身ベルト
あの頃みたいな勇気で
キミを守りたいんだ

【大好きパート②】スーパーアイドル塩﨑太智の「キミを守りたいんだ〜💙✨」
Venue101でテレビ初披露したとき、声の伸びと笑顔に心臓を撃ち抜かれた。緑が溢れるスタジオに花びらを振り撒いていた。太智くんの歌声は、水平にあまく響き渡るイメージがある。『Ribbon』の〈胸の中刻まれた君の笑顔〉や、『奇跡が空に恋を響かせた』の〈奇跡より素敵な奇跡〉も同じく、太智くんのチャーミングな笑顔で歌われる高音は全部キーワードに聞こえる。M!LKの楽曲をアイドルたらしめる、唯一無二の欠かせない声。

あと、〈無敵の変身ベルト〉を「お守り」と表していた仁人くんが好きだった。(JJ:佐野勇斗「モヤモヤを振り払えた、アルバムの曲とは」【M!LK】リリース記念インタビュー


いろんなアクセサリーが
綺麗にキミを飾るけど
キミに一番似合う
宝石ピース ボクが見つける

【大好きパート③】舜太くんの歌のおにいさん感
ここの舜太くん、NHKに出て世間のママを騒がせてほしい。「ア」が好き。素人が偉そうだけど(今更)、舜太くんの歌声って深みがあるなと思う。全てを包み込むような重厚な声に、愛に満ちた歌詞が合いすぎている。アルバムタイトル『Jewel』に重なる大切な箇所を年下二人が歌うのも嬉しいな。突然ですが舜太くんの、この世の悪を全て吹き飛ばし暖かい色に塗り替えるような笑顔にしか救えない何かがあると本気で思っています。しゅんた大切。(定期)

舜太くんがサビの〈悩んで 間違って 選んで〉について語っていたコメントを未だに憶えている。粘り強さや感性が表れていてすごくよかった。(音楽ナタリー:M!LK初の横浜アリーナ単独公演決定、夢のドーム公演に向けた第一歩


昨日 今日 明日
日々の輝きを 大切にあつめて

【大好きパート④】吉田サァン・・・
インスタライブ等の何気ない瞬間でも「早く達成することよりも夢へたどり着くまでの過程が大事」と話すリーダーが、この言葉を力強く歌うことの大きさ。これを歌うのは彼以外誰がいるんだ。いないよ。〈あつめて〉のひらがな表記も、一つ一つを大切に慈しむ感じが表れていて好きだった。

私は仁人くんが絶唱するときの「「「俺の!!!パート!!!」」」感のファンです。大好きすぎる。「心を奪われる」を体感したい方はぜひライブへ。



3.Ribbon

4.奇跡が空に恋を響かせた

既存曲まで書いていたら論文になるため割愛します。
『Aiシャンデリア』、『topaz』からのこの2曲の流れがあまりにも滑らかで、アルバムの作品としての完成度の高さを感じた。MV等のヒントがない状態で初めてこのアルバム聴いたら、もしかしてどれがシングルなのかわからないんじゃないかな。そんでもって改めて『Ribbon』を聴くとびっくりしちゃうね。名曲すぎて。


5.ジブンエール

作詞:M!LK

曲を選ぶ段階から歌詞の表記まで5人でプロデュースしてくださったそうで……あのさ、ジブンエールさ、もう、大切すぎるの。

解禁前に雑誌『CUT』を読んで、〈あの日描いた大人が僕をただ焦らせる〉という詞があると知った。突然ですが私は、希望業界へ再チャレンジの転職活動中です。CUTを読んだの、志望度が一番高い会社に落ちた翌日だったんですね。涙腺バチギレ。ぼろぼろ。タイムリーがすぎる。自分の話だと思った。大切な曲になることを確信した。


『Jewel』の新録曲は、仁人くんがパーソナリティーを務めるラジオ「レコメン!」で順に解禁された。そんなこんなで6月1日、ドキドキしながら『ジブンエール』の初解禁を聴いた。意外にも思いきり明るい曲調なんだな、そう思ったのも束の間、言葉が脳にバチコーン突き刺さる。

幸せはのんびり屋

なにそれ。なんそれ!?!? 私は自分が持ち得ない言葉の並びに触れると興奮するヘキをもっています。〈あの日描いた大人〜〉とは異なる角度からの豪速球が脳天を直撃。興奮のあまり「これを書いた人を好きになりそう」などとTwitterで宣っていた。

もう一つ、解禁以降、噛んで味が出るように好きになった歌詞があった。

大体はなんとかなるから!

あ〜〜〜〜〜〜〜〜(頭を抱える絵文字)
そう、そうなんだよね。そういう姿勢でさっぱりと生きていたいなと常々思う。「絶対なんとかなる」とは言わないところが大好き。だーいじょうぶ大丈夫!って笑いながら背中にポンと手のひらを添えてくれるマイルドな明るさに、うわぁ、ここすごく好きだな、と何度も思っていた。これ書いたの誰なんだろう。全パート解説してほしいな〜。




山中 僕は、自分で書いた歌詞で言うと「幸せはのんびり屋」が気に入っています。

山中 2番Bメロの「大体はなんとかなるから!」も僕が考えました。

音楽ナタリー_M!LK「Jewel」インタビュー|メジャーで磨き上げられた5人が放つ今までになかった光



なんて?



そんなことが、あるのか?

書いた人を好きになりそうなんて言っていたら、書いたのは推しだった。しかも二つとも。なんだそれ。夢小説くらい都合がいい。

それを知ってから聴くと、私は柔太朗くんがこの詞を考えたことにとても納得した。〈大体はなんとかなるから!〉は特に。
私は彼を、一番しなやかな人だと思っている。心臓に毛が生えたような屈強さではなくて、例えば軟式のテニスボールのイメージ。落ちても割れず、ポヨンと前へ弾む、優しさで形成された真の意味での強さをもつ人だなと思う。だから、少し無理にでも気持ちを軽くするこの言葉を、柔太朗くんが自分自身に投げかけている姿が見えた気がした。この詞の前が少し重たくなるからと、2番Bメロの全体像を考えて決めたそう(日刊KELLY より)。経緯を知ってより一層大好き……となる。


+++


どんな曲でも作れた中で、「ファンへの応援歌」を選んでくれたこと。

一生馬力100で突き進んでいる佐野くんが、自分でそう思うことがしょっちゅうある、という〈鏡に映る自分「頑張れてる?」〉を書いたこと。(勝手に異議申し立てますが佐野さんが「頑張れていない」のなら頑張れている生物なんて存在しないと思います。でもそんなところが好きです。)

仁人くんの〈溜まった洗濯カゴにため息〉〈風呂に入るのも面倒な日〉。その感覚を持ち合わせた人だと感じられることによる安心感と心強さ。

サビのキャッチーな〈ちょちょちょもーいっちょ声あげがんばれ〉や曲名を筆頭に、特に多く採用されたという太智くんのハッピーぴかぴかワードセンス。

ポジティブな歌だからと舜太くんが歌詞をまとめる作業に加わったこと。彼が〈合言葉は yey yeah!!!!!〉の「!」の数にまでこだわっていたこと(OUT OF MUSIC vol.81 より)。

洗濯カゴの描写や、〈無理に笑っても疲れてる〉〈余裕なフリをしてさ〉等、わかってくれていると感じられる寄り添いと、もうちょい踏ん張ろや!と背中を押す励ましの絶妙なバランス。

これだけの想いが詰まっていながら、曲選びはいかにノリやすいかを基準にした、ライブでは手を振って純粋に楽しんでほしいと5人が言うこと。


……などなど、全部書くと収まらないけれど。『ジブンエール』について知るたび、知った上で曲を聴くたび、M!LKをもっともっと好きになる。

隣に僕らがいるから〉と伝えてくれる、ビビるほど心強い応援歌。ここまで書いて改めて思ったけど、ちょっとさ、私たち、めちゃくちゃ愛されてない?

サビの〈もーいっちょ〉には、「すでに頑張っている」前提があるように思う。この曲で励まされるに値する自分でいたいなぁと強く思った。


+++


最後に〈幸せはのんびり屋〉について。
初めは自分に存在しない語の並びにただ感動していたけれど、聴けば聴くほど、ずっと驚いている。

だって私から見たM!LKって、自分たちの環境に関しては、幸せはのんびり屋なんて一ミリも思っていなそうに見える。目標のドームツアーを常に公言し上へ上へとひた走るM!LKの普段の姿と、〈幸せはのんびり屋〉は、語弊を恐れず言えば全くしっくりこない。この言葉がM!LKから出てきたことに何度も驚く。そしてこれを曲の真ん中に置いて届けてくれたことを考えると、もう、心臓ギューーーンなる。

だから、だからこそ『ジブンエール』は、M!LKが歌うことでM!LK自身にも響く、自分たちを認め鼓舞できる歌になるといいなと思う。みんなはそれでいいけど僕らは違う、なんて思わないでほしいな。違うのは違うんだけどさ。言葉を借りるけれど、ここにあるメッセージは全て、M!LKの5人にいつも抱いていてほしいことでもあるよ。


出来て当たり前なんてない
自分こそ自分を愛そう

戦うその背中は なによりもカッコいいから


M!LKさん、新しい宝物をくれて本当にありがとう。
お守りにして、もーいっちょ、がんばります。






ジブンエールへの感謝が爆発してしまい締めモードに入ってしまったため、ここで一度閉じます。こんなはずではなかった……。もっかいジブンエールのMV観よ〜!!



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