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「終わりの気配」というもの

「終わりの気配」に、私は敏感な方だ。

と言うのも、今現在進行形ではまっているアイナナ(アイドリッシュセブン)というコンテンツが、今年で終わりそうな気配があるのだ。
正確には、終わりというか、一つの区切りを迎えるのではないかと考えている。


アイナナの根拠は、いくつかある。

*以下、アイドリッシュセブンのアプリ本編のネタバレが含まれます。
現行ストーリーのネタバレも含むので、まだ読んでいない方、アニメ派の方などはご注意ください。




・シャッフルトークのペア・コンビ


このイベントカードはグループの垣根を越えた組み合わせが売りであり、毎年実装される意外なコンビ・トリオでのやりとりが各アイドルの新たな魅力を引き出していた。
それが今年の場合は、しょっぱなから1、2月がRe:valeの二人。シャッフルされていない、二人の本家所属ユニットなのだ。
そして続くアイナナメンバーも、3、4月はピタゴラトリオ、5.6月はフラウェ組。このままだとおそらくMEZZO”、TRIGGER、ZOOLでちょうど6組、12ヶ月でピッタリ一巡りする。
これは原点に立ち返るということなのか、あるいはゲームの締めくくりとして、原点であるユニットのカードが優先されたということか。



・ベビコミュの実装

誕生日前後の期間限定で、赤ちゃんになった各アイドルのお世話ができるというモード。
個人的に子供時代、特に赤子時代というのは「もうこれ以上曝け出すものはないから最後にこれを見てくれ」みたいな印象を受ける。表現は悪いが、恥部まで曝け出すような…。
しかも今年の誕生日限定カードの内容は、どれも各アイドルのバックボーンに関わっている内容で、主に6周年記念ストーリー内の番組「キッズルームへようこそ!」で提出された各アイドルの写真と連動している。
設定としては重要キャラでありながら長らくビジュアルが不明だった環と理ちゃんのお母さんの姿もついに公開されて(めっちゃ美人)、終わりの気配に拍車をかけている気がする。

・現行ストーリー


第5部はおそらくだが、アイドルの「終わり」がテーマ。
今まで言及されてこなかったゼロという伝説のアイドルと、天を完璧なアイドルにしたい九条さんの思惑と、陸と天の対比。

また第5部特設サイトのあらすじに「虹を超えるような大きな夢を、真っ直ぐに追いかけた彼らの物語は今、一つの結末に向かって動き出す。」とある。

これで終わりを連想しないわけにはいかないだろう。


・7周年イベントのグッズ内容


愉快なパーティメガネはともかく、今までのアニバーサリー記念ロゴがセットになったバッジ、メンバーカラー+ホワイトの入った「17色」(16人のアイドル+ゼロ?)のペンライトなど、これまでの集大成となるようなグッズが多い。

ざっと見ただけでも、こんなにも根拠らしきものが見受けられてしまうと、どうしても終わりを意識せざるをえない。


誤解を招きたくないので記すが、自分はアイナナが終わってほしいわけではない。

終わってほしくないからこそ、その兆しがないかと、つい見てしまうのだ。

つまり、私は「終わり」と言うものを極端に恐れている。


他のジャンルでもそうなのだ。

ゲームでいえば、カービィのスターアライズの時もそうだった。
これまでの歴代キャラの集合に、続報が出るたびに嬉しいながらもふと「この集大成は、まるで終わりのような…」とそこはかとなく寂しい予感がしていた。
実際、後からインタビューで熊崎さん達製作陣は「これで決定版」というぐらいに詰め込んだ、2D構成のカービィの集大成、最終作としても迎えてもいいような力の入れ具合と語っていたので、その予感は正しかったのだと数年越しにわかった。
インタビュー→https://www.ndw.jp/kirby_01/


スマブラSPECIALも、実は最初から終わりの気配を感じていた。
後からだとなんとでも言えてしまうが、初期の頃のゲーム特報の「全員参戦!!」という文字を見たときに、直感的に「これは桜井さんが最後に手がけるスマブラになるのでは…?」と思っていた。
事実、その気配はかなり濃厚だ。
私個人の希望としては、いつかの未来でまたスマブラに関わってほしいが、不可能と思われていたソラの参戦まで成し遂げられたのだから、もう無理はしないでほしいとも思う。

……そもそも、自分はなんでこんなに「終わり」に敏感になっているのだろう。


好きなものに対しての思い入れが強いからか。

かつて経験した別れの経験(10年近く追いかけていた好きなバンドが解散したこと。これに関してはいつか語ろうと思う)が、強く植え付けられているからか。

クリア直前まで進めたゲームも、なかなか終わらせられないという悪癖があるのだが。

その世界をずっと楽しんでいたい。
ずっと冒険していたい。
ずっと一緒にいたい。

でもそれは叶わない。クリアすることは、物語が終わることだ。
そう思って、なかなかエンディングまで進められない。

心理学で言うと、こういった考え方は「自己防衛」に該当するようだ。

こうやって「終わり」を想像して「あらゆる残酷な空想に耐えておく」(byハンター×ハンター)ことで、
私は「いつか来る別れの時」に、少しでも痛みが少ないようにしておきたいのだろうか。

せめて終わりの瞬間を、つぶさに見つめて、少しでも見逃したくないのだろうか。

そう考えていくと、自分がいかにそのコンテンツに執着しているかが透かし見えて、少し怖いような気もするのだが、
もし、本当に終わってしまうのなら、後悔のないように最後まで応援したいし、全力で楽しみたい。


どうか、アイナナは皆幸せになってくれ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜(拝)



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