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段取りが苦手な人へ!仕事の段取り力を上げる方法とは?

段取り力は仕事の効率化に大きく影響するスキルで、業務をスムーズに進めるために欠かせません。「どうも仕事をスムーズにこなせないなぁ」という方は、もしかしたら段取り力が足りていないかもしれません。こちらの記事では、「そもそも段取り力とは?」やうまく段取りが出来るようになるために意識するべきポイントについて解説します。

はじめに (読み飛ばし可)

この記事を書こうと思ったきっかけは、同じチームの後輩(Yさん)が、いつまで経っても仕事をこなす速度や質が改善しない背景が、この「段取り力」にあるのではないか、と感じたためです。元々は上司が直接指導していたのですが、どうにも上手くいかないと悩んでいたので、私からも指導するになったことで、「あ、この人、計画立てる段階で躓いてることが多いんだな…」ということが分かりました。
そのため、まずは仕事の計画の立て方(いわゆる段取り)を重点的に指導したところ、まだまだ改善の余地はあるものの、少しずつ仕事の速度も上がりつつあります。
とはいえ彼女は、実は新卒や第二新卒のような完全な若手ではありません。すでに30代であり、そろそろ中堅に入ってきてもおかしくない年齢です。ということは、もしかしてほかにも年代問わず同じような悩みを抱えている人も多いのでは…と思いましたので、仕事の段取りの立て方についてまとめていきます。
部下や後輩が中々自立して仕事が出来るようにならないとお困りの方にも、もしかしたらどのようなアドバイスをすればよいかのヒントにしていただけるかもしれません。

段取り力を向上するために意識するべきポイント

1.仕事の全体像を把握してタスクをリストアップする

段取り力を上げるための一番の基本は、仕事のステップやタスクを簡単に立てられるようになることです。そのためにはまず、その仕事の全体像や目的をしっかりと把握し、必要なTODOをリストアップすることが大切です。
この「全体像を把握する」がなかなかに曲者なので、のちほど詳しく解説します。
もちろん、リストアップしたTODOに対しては、優先順位を明確にし、行動に移すことも重要です。

2.マニュアルやフレームワークを活用する

マニュアルやフレームワークをうまく活用することは、段取り力アップに非常に役に立ちます。マニュアルがあれば、先例となるやり方や考え方を参考にできますので、作業内容をすべて自分で考えるよりも、作業の方向性やカテゴリーを理解しやすいです。マニュアルがない場合には自分でタスクリストを作成することになりますが、ロジックツリーやWBSなどのフレームワークなども活用すると、タスク整理がしやすいです。
ルーチンワークの業務以外では、常に同じ作業ややり方で済むとは限りませんが、仕事の流れの「型」を理解することで、様々なケースでのタスクを想像しやすくなります。

3.コミュニケーションを取る

段取り苦手な人の特徴の1つに、「自分で抱え込む」点があるように感じます。
「下手の考え休むに似たり」という言葉があるように、まだ段取り力の低い人が一人で考え込んでいても、それで良い計画が立てられないのであれば、厳しい言い方となりますが「時間の無駄」です。自分一人で出来ないこと、時間がかかることは、どんどん周囲を頼った方がよいです。
ただし、「全部教えてください、指示してください」というのでは自分の成長にはつながりません。「ここまでは考えたのだが、その先が分からない」「自分なりにこう考えたが、合っているか」など、今の自分が理解できている範囲での考えを伝えた上で聞きましょう。その際に、どのような点が理解できずに詰まっているのかも質問できると、教える側としても伝えるべきこ
とを絞りやすくなります。

また、他の人との意見交換を行うことで、視野を広げたり、視座を上げたりすることができます。様々な視点から物事を考えられるようになると、起こり得るタスクやリスクの想像がしやすくなりますので、これも段取り力のアップに役立ちます。

最終的には、トラブルや想定外の事態に備えて、対処法をあらかじめ考え、準備しておくことが出来るようになると完璧ですね。


結局のところ、全体像の把握が一番難しい

ここまで3つポイントを挙げましたが、最初の「仕事の全体像を把握してタスクをリストアップする」さえ出来てしまえば、あとは優先順位をつけたりスケジュールを見積もったりなどについては、参考にできる良い方法がネット上に情報が載っています。
しかし、記事を書く前に検索した範囲だと、そもそもの「全体像を把握する」ためにどうすればよいかは中々見つかりませんでした。仕事の種類によっても変わるし、けっこう抽象的になってしまうので、説明しづらいのかもしれません…。

というわけで、以下は一般的な方法かどうかは分かりませんが、あくまで私なりの方法として3つ紹介いたします。

1.ゴールまたは成果物から逆算する

資料の作成など、最終的に何かを提出したり公開したりする場合に使える方法です。結果として求めるものと、現在の状況を把握することで、その間を埋めるために何が必要かを考えます。
料理に例えると、「カレーが食べたい」(求める結果) 、でも「家には食材がない」(現状) だとすると、まず大雑把には 1. 材料を買い出しに行く、2. カレーを作る、3. ご飯を炊く、といった作業が思い浮かびます。そこからさらに 1-1. 買い物リストを作る、1-2. スーパーに移動する … と詳細に分割できます。
人によっては、自分で作らず出前や外食に行く、という手段を考えるかもしれません。それもアリ!です。複数手段がある場合は、かかる費用や手間、時間、成果物の品質などのバランスで選択するとよいです。

2.時間軸で考える

単純に何かを提出して終わり、ではなく、イベントの実施や営業活動など、ある程度継続して活動が続く場合に使える方法です。
私がよくやるのは、1. 準備段階、2. 実行当日、3. その後のフォロー の3段階に分けて考える方法です。この3つに分解すると、それぞれの段階でのアウトプットが見えてくるので、それ以上の分解は「1.ゴールまたは成果物から逆算する」の方法が使えます。

3.登場人物(関係者)を整理する

自分だけではなく、複数の関係者が協力して進める必要がある場合は、自分だけのタスクを作成するだけでは不足です。他の人にどう動いてもらえばいいのか、またそのために何を渡せばいいのか、といったことを想像します。
基本的には1と2の考え方で良いのですが、このケースだと自分のことではないので想像が足りない可能性もある点が注意です。

また、自分のタスクだと省略しがちだったり、抜けていても問題がない部分もきちんと想定しておかないと、余計な手戻りが発生する場合もあります。
例えば1で挙げた料理の例では、「買い物に行く」のを自分が行う場合は「買い物リスト」の作成は大雑把でもよいかもしれませんが、他の人に頼む場合はより詳細なものや、相手の買い物習熟度によっては判断基準を用意しておいた方がよいでしょう。買い物リストに「人参1本」とあるのに対し、実際の売り場では1本入りの人参が売っておらず、大きいものや小さいものもある、という状況だと、買い物慣れしていない人は困ってしまいそうですよね。もし買い物リストに「1本入りのものがない場合、なるべく総量が少なそうなものを選ぶこと。ただし、1袋300円を超えるものは高級すぎるので不可」などとあれば、判断しやすくなります。(値段は適当です)


このように、タスクの範囲が大きくなればなるほど、複数組み合わせて考えることが多いです。
あとは経験や想像力が重要になってくるので、ちょっとずつでもタスク分解をしてみる癖をつけていきましょう!普段から他の人の仕事も含め、誰がどのように協力し合っているかを観察したり、自分ならどう進めるかな…と考えてみたりすることも、想像力の引き出しを広げる一助になります。

まとめ

仕事の効率化に役立つ段取り力の付け方について解説しましたが、いかがでしたでしょうか。
段取り力をつけるためにはまず全体像を把握しタスクをリストアップし、それをマニュアルやフレームワークを活用して整理する癖をつけること、そしてコミュニケーションも大切です。
全体像を把握することが一番の肝ですが、そのためには、ゴールから逆算しタスクを分解したり、時間軸で考えたり、関係者を整理したり、といった方法を試してみてください。
すぐには劇的に改善しないかもしれませんが、少しでも役に立てばうれしいです!


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