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4月5日プラス1〜やっぱり春馬さんの作品に癒やされるという事〜

今年も春馬さんの誕生日にあわせて全国的に『天外者』の上映があった。当方はかなり田舎であるのだが、お陰様で『天外者』の上映があり、必ず見に行こうと考えていた。
その日にあわせて、他の作品の上映もある映画館もあるようで、SNSは賑わっていた。とても喜ばしいこと。

毎朝、新聞でシアター情報もチェックしているのだが、3月も終わる頃、なんと近隣県の映画館で「春馬デー」開催中!的な映画館をみつけた。地元でのドリパスなどでの上映は99%ないと言い切れるからこれは願ったり叶ったりのチャンス!しかも行けなくはない場所だぞ? 
(それでも昨年はお陰様で、その残り1%で『森の学校』と『こんな夜更けにバナナかよ』を地元で鑑賞することができたのだけど)

そこでは『天外者』に加え『森の学校』となんと『東京公園』が上映されるという。
『森の学校』は円盤化もされていないので、ドリパス過疎地域ではほぼ観ることは不可能であり、本当に嬉しかった。春馬少年をもう一度観たかったから。
そして『東京公園』は少し前に家で見直したばかりで、やっぱり良いなあと思っていた矢先。この作品も田舎ではお目にかかることはできない。    
なんというタイミングなのかしら、スクリーンであの映像を観ることができるなんて!
もう行くしかないでしょう?

しかし。
いつどうやって行くか、頭を悩ますことになった。
自分の休みも利用したいし、いつまで上映かも頭に入れて…
朝イチの上映に間に合わせるには、ローカル線の電車では到底間に合わない。なんせ、電車の時間がない!田舎で車社会のわが街は、交通網が発達していないのだ。そして県の端から館内を縦断して越境する。でも車で行こうにも高速で飛ばしても2時間はかかる。
私は運転が苦手なのだ。
しかも不慣れな土地に一人で行くのは更に一番苦手なことなのだから…

とはいっても、約20年前も今の夫の赴任先(今行こうとする場所の通過点)に一緒に住んでいた私は、高速道がまだ完成していない当時、一般道を使い約一時間かけてチビの息子達を乗せてその街まで何度か行ったっけ?もうふた昔前もの話だから、様変わりしていて果たして辿り着けるかどうかも定かではない。

ま、なんとかなるでしょう~♪

***

結局4月6日、お誕生日の翌日に出かけることになった。自分の拙い運転で初めて高速で行くことについて予定が全く見通せず、とりあえず早めに出ることに。
仕事に行くより早起きして、朝6時に出発した。でも実は4時半くらいから目が冷めてしまっていたのだが…(遠足か!?)          
その時間の高速道路は、案外空いていたので、比較的?安全に飛ばすことができた。
お天気はすこぶる快晴。さすがハレマ!
私は雨女なのに、最近はずっと晴れてくれている。

ローカルシアターらしい温かみ!
タイトなスケジュールです。

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さあ、春馬さんに会える!今日はじっくり成長過程を堪能しよう! 
ワクワクする。
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夫の今がやっぱり篠田三郎さんに似ていて(笑)

まずは『森の学校』から。                                              こんな時期だからこそ子供から大人まで見てほしい映画だと改めて思う。 

命の大切さ。                            命を頂くということ。                        命の継承。                              生に感謝すること。                            その為に自然を守るということ。                          そんな心をみんな忘れてしまっているんじゃないかな。    

ごく自然にお芝居をしている春馬少年は、マトそのもので、自然の中に溶け込んでのびのびしていて。でもふとした表情が大人びた春馬さんに見えたり。とても不思議だった。                         このマト少年役が春馬さんの原点で、沢山の役を演じた中でも一番素の春馬さんに近いんじゃないかな、ひょっとしたらこの生き生きとしたマト少年役は今の春馬さんそのものなんじゃないかなと思えてきた。この時の心を失わずずっと持ち続けていたんだ、きっと…

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手作り感満載のポスター(笑)

次は『東京公園』。
偶然にも上映を知る二、三日前にまたばかりで、いつかスクリーンで観られるといいなと思っていたから、こんなに早くチャンスが巡ってくるなんて思っていなかった。

早くに母を亡くした光司は、ある子供連れの女性に惹き寄せられ写真を撮り始めるが、無意識にその中に母の面影を探していた。だから惹き寄せられていったのだろう。                          人間というものは男女関係なくそういうところがあるのかもしれない。    

偶然にもその人の写真を継続的に撮ることを依頼してきた男性は、その女性の夫だった。引き続き写真を撮り続けるが、光司自身もファインダー越しのその人の中に母を見ていることに気づく。その気持の変化、写真に収めたいという衝動を春馬さんは控えめに演じていく。    

義姉の美咲はそんな義弟、光司の撮った写真の中に彼の母に対する気持ちや愛を感じ、ヤキモチを焼き、そして自分の光司に対する許されない愛に絶望するのだ。血が繋がっていない弟に対する愛。そんな想いを秘めている美咲を演じる小西さんは美しかった。 

そして光司も初めてあったときから美咲に惹かれていた事に気づく。姉弟だからと幼い頃から胸の奥底にしまってきた想い。         
美咲の部屋での二人の抑えきれなくなった気持ちを、春馬さんと小西さんは見事に表現していく。飄々としていた光司が少しづつ美咲を受け入れていく様は春馬さんならこそ。ドキドキする切なく美しいラブシーンだった。

二人はそして気持ちにケジメをつける。          

榮倉さん演じる富永もまた、染谷さん演じる恋人のヒロを亡くしてしまい、幽霊となったヒロがいる光司の家に入り浸っている。そんな二人の空間が私は観ていても居心地がよく大好きだ。美咲は光司のことを好きだと話をしたりくっつけようとしたりするのは、実は、富永も昔から光司が好きだったからじゃないかなと思った。光司が昔撮った写真を「遺影にする」と言ったり、ヒロが撮った写真を二人で見ていて「勘違いしないで!」と言ったり。光司は全くピンと来てなかったけど…。

表情やセリフ、まわりの風景、音などから気持ちを読んでいく。公園の風景、風の音、空の青、落ち葉の音、波の音、人の声、そのどれもが映画のアクセントになり美しい。光司だけが見えるヒロはヒロだけ黄色っぽく、私にはそれがまたリアリティがあるように感じた。

きっとこんな風に見えるのかな。   

光司は母への想いにケジメをつけ、光司と美咲は姉弟としてケジメをつけ、ヒロと富永も心にケジメをつけ、初島さんも自分の気持ちにケジメをつける。                   

そうやってケジメをつけてみんな前に進んでいく、進んでいくしかないのだ。

純朴な青年の春馬さんの中に、ちらりと覗く色気があった。

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想いを共有している方の温かい気持ち

そして『天外者』。

何度観ても、春馬さんのこの映画にかける熱量を感じて胸が苦しくなる。最後の演説のシーンは圧巻で、何回観てもやはり涙がでてしまう。このような「少しでも世の中がよくなればいい。その力になりたい」という思いでいつも毎日を精一杯一生懸命生きていたのだろう。春馬さんが本気だったからこそ、観ている方にも伝わってくるのだ。

そしてあの笑い声が劇中聞こえると、思わずほっこりしてしまう癒やしの笑い声。こちらまで笑顔になれる、あの優しい笑顔。またあの笑顔が見たい、声が聞きたいけれどもう叶わないのが寂しい。

小さな映画館にも関わらずこんな素敵な心遣い

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今回は頑張って、観に行ってよかった。
本当に良かった。
春馬さんは本当に
『天外者』
なんだと思った。      

この想い、君に届け!

春馬さんの作品を上映してくださった事に心から感謝したいと思う。ありがとうございます。

***

そして帰り道。
間違いなく柑橘系の香りが匂ってきた。           





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