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甘くない?!贅沢シュトーレン

クリスマスが近づくとよく見るシュトーレン。
先日の「マツコの知らない世界」でもシュトーレンをテーマにした回が放送されるほど、近年は市民権を獲得したのか、特に目にする機会が増えました。


シュトーレンとは?

シュトーレン(Stollen)はクリスマスシーズンにいただくドイツの伝統菓子。
ドイツではアドベント12月25日のクリスマスまでの4週間、イエス・キリストの降誕を待つ断食期間に食されていたようで、今でも薄くスライスして少しずつ楽しみながらいただくお菓子です。
バターがリッチな生地にドライフルーツやナッツが練り込まれています。
日持ちさせるために洋酒を効かせているので、日が経つにつれて味がなじんでいき、変化していく味わいを楽しむものなのだとか。

砂糖に包まれた見た目は、真っ白なおくるみに包まれた乳飲み子のイエスをイメージしているようで、パン職人のギルドが教会の司教にクリスマスの贈り物として献上したとも伝わっています。

シュトーレンのお祭り

シュトーレンの起源は、14世紀のドイツ。
諸説あるものの、発祥の地はドイツのドレスデンとされ、1329年にナウムブルクの司教へクリスマスにシュトーレンが贈られたという文献も残されているのだとか。
ご当地ではクリスマスマーケットの期間中に「シュトレン祭」が開催されます。

お祭りの起源は、1730年まで遡ります。
戦争の終焉後、当時の王は自らの力を誇示するべく、ヨーロッパ中から客人を招待して盛大な軍事演習を披露したことがきっかけだそうです。
祝賀行事では、職人100人によって製造された1.8トンものシュトレンを招待客に振舞ったと伝わります。

現在の形式で運営されるようになったのは1994年から。
シュトレン祭では、日本風にいえばミス・シュトレンがお祭りを盛り上げ、馬車に乗せられた重量が3000kgもある巨大シュトレンが町を練り歩き、切り分けられて観客に配られるという活気のあるイベントだそうです。
ザクセン名物のワイン片手にいただくシュトーレンは、クリスマスの風物詩。
映像で見るだけでも賑やかさが伝わってきますね。

シュトーレンの歴史

シュトーレンが作られ始めた当時のドイツでは、宗教上の理由からバターなどの乳製品は決まった時期にしか使用できないので、小麦粉をベースに酵母と水を練って作った焼き菓子のようなものだったようです。
質素であまり美味しくなかったそうで、改善するためバターの使用を認めるように、ザクセンの領主ががローマ法王に求める活動をはじめたのだとか。
苦節数十年、ようやく1491年にシュトーレンにバターを使う許可が下り、シュトレン文書とも呼ばれるローマ法王の文書が今も残されているそうです。その後、徐々に味の改良が進み、バターやフルーツが豊富に使用された現在の姿に近づいてきたそうです。

また、日本で最初に販売されたのは1969年頃といわれています。
当時、ドイツからシュトーレンのレシピが持ち込まれ、日本国内でも製造されるようになりました。
製粉会社が主催するドイツパンやドイツ菓子の勉強会、イベントなどを通して布教活動を進めていたようです。
活動が実を結んだのか、最近では日本でも有名お菓子メーカーや町のパン屋さんまで多様なシュトーレンを目にすることができます。

変わり種シュトーレン

芦屋のMETZGEREI KUSUDAさんのシュトーレンは一風変わったお品。

パテをベースに、鴨肉やフォアグラ鶏肉、たっぷりのドライフルーツとナッツをふんだんに使用。バニラスパイスを配合し、ココナッツパウダーで仕上げた当店オリジナルの商品です。

METZGEREI KUSUDAサイトより

注文から2-3日で手元に届いたこちらは、清水の舞台から飛び降りる気持ちで購入したもの。
お値段なんと1万円也!

シックなパッケージ

ずっしりした重量感。
箱の中には本体と付属のココナッツパウダーが入っています。

ココナッツパウダーは別添です

開封して切ってみればこのような状態。
サラサラの粉等なようなココナッツパウダーをまんべんなく振りかけると確かにシュトーレンに見えるかも?

お店では考えられないほど厚めにカット。
自宅ならではの贅沢です。
500gほどあるので、クリスマスシーズンに外食することを考えると悪くはない選択肢。
これ一本で年末年始のお家ごはんが楽しくなりそう!

巨大パテにココナッツパウダーを振りかける

肉肉しいシュトーレンですが、レーズンやイチジク、ピスタチオがアクセントになっていて触感も面白い。
お野菜や果物を添えると華やかさもプラス。
中央にはフォアグラも入っているのでご馳走感があります。

盛り付けてみました

お酒はもちろん、紅茶とも相性がよいので、年末年始の帰省時の手土産にも喜ばれるかもしれません。


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