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又吉直樹さんのたとえ話をつなげたら超短編小説ができた! #クリエイターフェス

10/12に行われたnoteの「クリエイターに聞く!Vol.1」。
お笑い芸人しずるの村上純さんがインタビュアーとなり、ゲストのピース又吉直樹さんにさまざまな質問を投げかけます。

その冒頭、「どうやって作品を作っているんですか?」という質問に対して、又吉さんが具体的な例を挙げて話しており、その内容が面白かったので興味本位でまとめてみました。

そしたらなんと、
話のパーツがしっかりとつながり、一つの物語が出来上がったのです…!

途中、僭越ながら自分なりの解釈で追記している箇所もありますが、ほぼ又吉さんの例をもとに作成しています。
又吉さん、すごいです…!

↑動画のアーカイブはこちら。
該当箇所は9分10秒頃からです。


秋の恋

ベランダが気に入って住み始めたマンション。
夏が過ぎ、秋風が心地よくなってきたのでベランダでゆっくりとコーヒーを飲むことにした。

「あーやっぱりここ選んでよかったな」
そう思いながらぼーっとコーヒーを飲んでいると、下の階からなんだか焦げくさい臭いが。煙も上がってくる。

どうやら秋刀魚を焼いてるみたいだ。

これじゃあ自分が思い描いていた一人暮らしにならない。
僕は文句を言いにいくことに決めた。

「あのーすいません」
「あ、すいません」

あれ?思ったよりも感じのいい人だ。

「あのーよかったらどうですか?2つくらい焼いたんで」
「え、あ、ありがとうございます」

文句を言いに行ったはずが、秋刀魚をもらってしまった。脂が乗ってておいしそうだ。
これは…何かお返しをしたほうがよいのだろうか。

僕は気付いたら買い物に出かけていた。
「何のお返しを持っていこう」と考えながら歩いていると、居酒屋の土瓶蒸しの看板が目に入った。
秋の夜は思ったよりも冷える。何か温かいものを食べようと中に入ってみることにした。

「ビールお願いします」

いきなり土瓶蒸しを頼んだら「こいつ土瓶蒸し食べにきた」「看板を見て土瓶蒸し食べにきた」と思われるだろう。
だから、「そういえばあるんですか?」「あるんですよ」みたいな自然な感じで注文することにする。

「すいません、土瓶蒸しありますか」

お通しとおつまみを食べ、しばらく飲んだ頃に聞いてみた。

「ないです」

ないんや。
なんやったんやこの時間。
ここで帰るのも恥ずかしいので、店員のおすすめメニューを追加注文した。

「ガラガラガラ」

扉が開く音の方にふと目線を目線を移すと、下の階の秋刀魚の人が立っていた。
どうやらここでアルバイトをしているらしい。
今日は遅番とのことだ。


個人的には、わーこの先どうなるんだろー!!て感じです笑
いい感じに仲を深めそうだけど、付き合えそうで付き合えなかったりするのかなー?と、妄想が止まりません。

小説の奥深さと楽しさに触れられた1日でした。

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