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Google UX 完走してみてどうだったか?

ついにGoogle UX Design Certificate を取得しました!ということで、コースの1~7まで受講完走して得られたものや感想についてまとめていきたいと思います。

Google UX プロフェッショナル認定証とは?

Courseraという世界中の大学や企業が提供している講義をオンラインで受けることができるサービスで、Googleが提供しているUXデザインの講座です。

7つのコースに分かれていて、全ての受講と課題提出を終えると認定証明証が発行されLinkedinなどに載せてスキルをアピールすることができます。

以下のスキルが証明されるみたいです。

コースの詳細についてはこちらに書き残してますので、よろしければご覧ください。

受講の目的

体系的にUXを学ぶこと

スクールなど通わずに独学でデザイナーになったため体系的に学べるコンテンツを探していたところたまたま見つけたのがGoogle UXでした。「UX領域を強化していきたい」だけど「そもそもUXとは何なのか」という課題を持っていました。そこで「UI/UXとは?」のような動画をいくつか見てみたのですが、コンセプトには共感しつつ具体的に何をすべきかが見えてこないな…と思っていたところ、Googleという信頼できるソースで手を動かしながら学べることに魅力を感じました。

デザイナーとしての転職

受講前の私は小さな事業会社で何でも屋デザイナーとしてUI/Web、コーディングなどひと通り担当していた歴2ヶ月の駆け出しデザイナーで、私含めてジュニアデザイナー2名の体制でした。

運用フェーズのプロダクトに携わっておりマーケティング中心の会社だったため、1年後にプロダクト開発に集中できる環境に転職したいと当初から考えていました。

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ぶっちゃけ受講してどうだったか

個人的な感想でいうと、結論本当に受講して良かったです。ただ完走するには気力と体力が必要でした。

講義を聞くだけでなく、インタビューをするために協力者を集めて実施したり課題を提出したり、そして対応言語が英語のみのためそこそこ時間がかかりました。

費やしたもの

丸2年間ほど受講して、月額2,900円×24ヶ月=69,600円かかりました。別のことをしていたりと全く手をつけていない期間があり休会すれば良かったのですが、一度休会すると戻ってこれないような気がして続けていたところ2年かかってしましました。

冷静に振り返ると高いな…と思うのですが、デザインスクールに通った場合3ヶ月で10万程度はかかることを考えると、2年間受講してコンテンツの質も高いのでお得なのでは?と自分に言い聞かせています。

一応コースの受講目安は7ヶ月程度で、所感として目安通りに進んでいた時は1日1.5~2時間程度コンスタントに時間をとっていたのでその時間を維持し続けられれば早く終われせられるのではないかと思います。(コース前半は割と余裕がありましたが、後半は5倍くらい詰め込まれていたので後半の方がきついです)

どんな人におすすめか

誰が受講しても得られるものがあるコースだと思いつつ、UI自体は作れるがUXのアプローチを強化したいデザイナー歴1~2年くらいの方が最もフィットするのではないかと感じました(個人の主観です)。

未経験の方が受けてももちろん良いのですが、そこそこタフなので挫折可能性が高いのではと感じました。最初の方は講義を聞いてテストを受けることが中心なので良いですが、途中からUI作成課題が入ってくるとUIを作る上での説明はあくまでUXの講座のため端折り気味だと感じました。あと、未経験の方が最速で転職を叶えるには手を動かしてフィードバックをもらうことにフォーカスすべきかなと思い、となるとBONOとかが良いかなと思いました。

あとは、対応言語が英語のみのためデザインと英語を同時に学びたい方にもおすすめです。英語のレベル感としては、さすがGoogleさんの配慮でセンター試験程度の単語レベル以上のものは出てこないように(インクルーシブな配慮…感謝)調整されていました。一応スクリプトが全てあるのでDeepLにかけることも可能ですし、動画の再生速度調整もできます。

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受講して得られたもの

結構な時間とお金を費やしましたがたくさんのものを得られたと思います。

プロダクトデザイナーとしての転職

目標としていた転職は達成されました。本当は全てコース完了させてから転職予定でしたが、コース7つ中5つ完了した段階(知識のインプットと成果物1つ目が完成するのが5つ目)で転職しました。

前職で携わっていたサービスは運用フェーズだったため小さな改善タスクが多く、要件からデザイナーとして関わりたいと思っていたことが転職の背景でした。それらを埋めるためにGoogle UXの自主制作で0からサービスデザインしたことと、Google UXで学んだことを仕事に活かして提案してみたり活かすことができました。

実際にやっていたことの全容はこちらです↓

また、ジュニアの枠で応募していたのでどのように学習しているか聞かれることが多くGoogle UXのことを話していました。反応としてGoogle UX自体は名前は知ってるくらいでしたが、Google UXの課題をこなしたプロセスをポートフォリオに載せた中身としては褒めていただけることが多かったです。

UXに関するベース知識

初学者向けのコースであることと、自主制作と実務には差があるのでGoogle UXを受け切ったからといってプロフェッショナルにはなれません。ただある程度時間をかけて体系的に概要を学んだので、プロの方が何か話していた時に何を指しているのかの引き出しは増やせたと思います。

また、Googleが作成したコースなのでグローバルスタンダードの知識を学ぶことができます。例えばジェンダーや障がい(身体障がい者だけでなく、言語の壁やデジタルデバイス環境を含む)に関する配慮など、日本では語られることの少ない分野なので本コースで学ぶ価値のあることだと感じました。

コースをやり切った自信

シンプルにやりきったことが自信に繋がりました。完走ハードルが高めなコースなので、受講したことがある人はそこそこいても最後までやり切っている人は結構少ないんじゃないかなと思います。

0からサービスを考えてデザインする課題を3回繰り返すのはなかなかハードで、1つ目のデザイン課題である程度達成感が得られリアイアしたくなります。でもやはり最初の1つ目は振り返るとやり残したことがたくさんあり、次回はこうしたいとふつふつと沸き起こってきます。そして2つ目に活かそうと思いますが、それでもやはりレベルアップしてもやり残したことが出てきます。3つ目は最後なので最終形態として反省を活かして一番思い入れがありますしデザインプロセスにおいても軸足が一番ブレずに作りたいものが作れたと思っており、3つ全てやり切ってよかったと心から思っています。

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他のUX講座との違い

一応他のUXをカリキュラムに盛り込んでいるスクールの話や、オンライン教材も軽くチェックしたのですが(話を聞いた程度なので推測を含みます)、主に以下のような違いがあると感じました。

・UXの考え方としてユーザー中心であるべきに止まらず、世界のネットワーク状況や多様な人へ配慮したインクルーシブの考え方なども重要視されていた
・スキルだけでなく、受講者がいわゆるUX領域のなかでどこに重きを置くのか自己分析しながら考えさせる設計
・コースを完走するとポートフォリオが完成する
・0からサービス設計を行う課題を3度繰り返す(通常は最終課題として1回のケースが多い)

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まとめ

最後まで目を通してくださりありがとうございます!コース概要についてはTomiuraさんの記事がとてもわかりやすかったので、個人的に感じたことを中心にまとめさせていただきました。

少しでも受講検討されている方の参考になれば幸いです。


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