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”ビジネス側"と"プロダクト側" -どちらも経験して、デザイナーの在り方を考えてみた-

せっかくユーザーのためにデザインしたいのに、ビジネス側が取り合ってくれない!
なんかビジュアルを整えるためにデザイナーが使われてる
なんていう悩みはありませんか?

こんにちは!事業会社でデザイナーをしているハルサメです
私は新卒でWebサービスを複数運営する事業会社に入社し、3年目になるタイミングでビジネス側(営業など)からプロダクト側(デザイナー)に異動しちょうど1年が経ちました。
その中で同じ会社にいても"自分のいる場所によって見えてる世界が異なる"なということを最近よく思っています。

冒頭の悩みを持っているデザイナーさんは結構多いんじゃないでしょうか?
私もついそう思ってしまうことはあるのですが、そうなった時はビジネス側の頃の視点を思い返してアプローチ方法を変えて足掻いています笑

このnoteはビジネス側だった時の気持ちをまだ覚えているうちにまとめておいて忘れたくないなというのと、
私事ですが転職が決まっていて新しい環境ではビジネス側を経験することなくプロダクト側に入るので、より一層気にかける必要があると思ったためまとめてみることにしました。

01. なぜプロダクト側がビジネス側の下請けになってしまうのか


「LPとか凝ったビジュアルは難しいけど、UIなら作れそう!」
「イメージしてるものが再現されるようにWFもしっかりつくりこんで、細かいビジュアル部分をデザイナーに確認してもらおう!」
とかビジネス側にいる頃、正直思ってました。

(…デザイナー皆さんに怒られそうです。お詫び申し上げます。)
デザイナーを使ってやろうとか、デザイナーになりたいから仕事奪おうとかそんな悪気など一切ありませんでした。
そもそもビジネス側で解決すべき課題として議論されていたので一連の業務フローでビジネス側でがっつり施策を作ってWFが作成されていたのですが、以下の理由が大きかったのではないかと思います。

・ビジネス側は数字に関わる以上、上層部からの圧力もダイレクトにかかってきてプレッシャーが結構ある
・ユーザーの数字的な動きを常にウォッチしていて、下がっている場合やボトルネックになっている課題がある場合はそれの説明責任があったり解決方法を提示する必要がある

前提としてプロダクトを良くしたいという思いもあるのですが、プロダクトの数字を伸ばすために施策を打つ必要が常にあるのがビジネス側です。

ただビジネス側とプロダクト側は対抗しても、どちらかが優位に立ってもいけないと思うんです。とは思いつつ、シンプルだけど意外と難しいことだとも同時に思います。

両者がお互いの立場を発揮して向き合っていくにはどうすべきか、デザイナーの在り方について考えてみました。

02. デザイナーとしてどう在るべきか


ビジネス側とプロダクト側の理想の状態は、お互いのプロフェッショナリティーを尊重して信じて、最大限各々の役割を発揮することなのではないでしょうか。

その中でデザイナーとして仕事をしやすくしていくには以下2つを大事にしていく必要があると思いました。

・ビジネス側と同じ事業視点を持つ
・プロフェッショナルとしての信頼を得る

ビジネス側と同じ事業視点を持つ

先に「プロダクトの数字を伸ばすために施策を打つ必要が常にあるのがビジネス側」と書いたのですが、両者が共通の課題を持つことで仲間として成り立つものだと思います。

私自身以前ユーザビリティを向上させるための施策を考えては提案してを繰り返していた時期があるのですが、実際提案は通ったものの優先順位は低くなかなか実装まで漕ぎ着けずもやもやしていた時期がありました。

ビジネス側の視点で考えると当たり前で、数字を伸ばすためにインパクトと工数を考えて優先順位を決めていると思うのですが、まあ良さそうだけどインパクトが期待できるわけでなければ優先順位下がりますよね。

このように考えなおして、ビジネス側が今もっとも解決したいことは何かをコミュニケーションをとっていって、「〜のCVRが課題」など共通の課題をもち、そのためにインパクトのありそうなUI改善施策とすると優先順位も高くかつやりたいことができるようになりました。

もちろんビジネス側に迎合するかたちでプロダクト側も数字にフォーカスするというわけでなないです。デザイナーはユーザーを第一に考える人であるのがベストだと思っています。
大事なのは、一緒に働くメンバーそれぞれの目的を理解した上で自分の立場で主張していくことだと思います。


プロフェッショナルとしての信頼を得る

エンジニアの仕事は明らかに素人にはわからない一方で、デザイナーの仕事は素人でも形としてはできてしまいます。

ただ、デザイナーは何となくデザインしているわけではなく根拠をもって蓄えた知識を活用していますよね。
なのでこれらをちゃんと説明できるようになれば、ビジネス側もここはデザイナーに頼ろうと自然になるのではないかと思います。

最初は難しくても、ビジネス側から依頼を受けた時にもデザイナーの意図を上乗せして提案するなど少しずつ信頼を積み重ねていくことでより上流から必要されるデザイナーになれると思っています。

03. これから身につけようと思ってるスキル


足りないスキルはまだまだたくさんあるのですが、ビジネス側とプロダクト側の架け橋となってプロダクトグロースに貢献できるデザイナーになるに以下3つのスキルを身につけたいと思っています。

・要件定義
・ディレクション
・プレゼン力

要件定義

要件定義からしっかりやりたいというのが転職の大きな目的でもありました。ユーザーの目的にあったデザインを作りたいとなると上流に関わりたくなりますよね。
転職前の会社ではプロダクトが運用フェーズになっていて、施策としてもその場その場で作られた他社にあって自社にないものといったようなものが多かったです。そもそも使っているユーザーはどんな人でどんな課題を持っているのかわからないまま他社のUIを真似していると、目的がわからなくなりもやもやしてくることがありました。

とはいえ要件定義が大事と口で言うのは簡単でも実際に要件定義からデザインするのは難しいです。以前このギャップを埋めるために、1から架空のサービスをデザインしたのですが、出来上がってからそもそも解決方法もっといい方法があるのでは?となり、最初の要件定義がどれだけ大事か感じさせられました。

ディレクション

より良いプロダクトを作るには職種を跨いだメンバーの協力が不可欠だと思います。そのため要件定義がしっかりできたとしても、それを元に

・具体的に何をすべきか
・どのように進めるのか
・いつまでに何をすべきか
・他職種メンバーお願いしたいことは何か

をしっかり進行させなければ要件定義が水の泡になってしまします。
たとえ取り仕切ってくれるPMがいたとしても、自分のやった仕事に対して足りないものや意見や要望を求める時に必要なスキルなのでしっかりとつけていきたいです。

プレゼン力

これは面接を受けていて改めて感じさせられたのですが、できるPMって本当にプレゼンが上手い。面接ではデザイナーが出てきたりPMが出てきたりすることが多かったのですが、話し方ひとつでかなり印象が違いました。

何がすごいかをもう少し紐解いて考えると、
1. ヒアリングを充分すぎるほどにして、相手の課題に合わせて話す力
2. ポジティブに話す力
3. 相手を置いていかず巻き込む力

あたりではないかと思います。

できるPMの方との転職面接を例にすると、

  1. 私に対して転職の目的や求めるものをしっかり聞きそれらが達成されるストーリーその場で組み立てて、必要に応じて時間をかけるスライドとスキップするスライドの強弱をはっきりさせて事業説明などしていただきました。

  2. その会社に入って目的を達成しているのを想像させるのが巧みなので(いい意味で)思わず心が動かされました。

  3. 一方的に資料を読み上げたり説明し続けるのではなく、自然に会話するようにプレゼンいただいたので飽きることなく聞けますし自然とこちらからも質問ができました。

これはコミュニケーション全てに通じるなと感じていて、例えば作ったデザインの意図を話す上でもどのように話すかでかなり違ってくると思うので、慣れも大きい部分かとは思いますがしっかりつけていきたいスキルです。


最後まで読んでいただきありがとうございました🙇🏻‍♀️
note書いたからには口先だけでなくしっかり実践していきたいと思います!

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