見出し画像

王道の恋愛ドラマより朝ドラの恋愛要素が刺さる理由

朝ドラに必ず描かれるのが主人公や主人公に近い人々にまつわる恋愛事情。
朝の爽やかな時間帯に恋愛要素は必要なのか?と一瞬思いたくもなるが、この恋愛要素が朝ドラを盛り上げる欠かせないポイントでもある。

というのも、主人公が生まれてから自分の夢を見つけて突き進んでいく過程で、誰かと恋をするのは当然の流れで、恋愛を経てまた新たな成長を遂げるからだ。

この朝ドラの恋愛要素が他の王道の恋愛ドラマの描写よりも、心に刺さる。

どちらも誰が主人公の恋人になるのか予想出来る点では同じ。
例えば、王道の恋愛ドラマでは、2番目に名前が出てくる出演者が演じる役。朝ドラは、幼なじみのような最初に出会った人物あるいは、最初は冷たい・当たりの強い人物。

ただ、朝ドラの場合は恋愛に重きを置かず、物語の展開の中で恋愛要素を出してくるところがポイントだと思う。

王道の恋愛ドラマでは、恋愛要素が毎話に登場してくるのは当たり前で、それがないと、むしろ物足りないくらい。
ただ、王道の恋愛ドラマは、あまりに恋愛要素が強すぎて、美化されすぎていたり、やりすぎ感があって引いたりしてしまうこともある。

対して、朝ドラの恋愛要素は、爽やかでベタベタしすぎず、あっさりした中に登場人物の強い思いが感じられることに好感が持てる。

しかも、『おかえりモネ』の菅波先生や、『虎に翼』の航一のように、始めは主人公に対して恋愛感情のなかった人物が、急に主人公との距離を詰めてくる感じは、本当に素敵だなと思える。

朝ドラの恋愛要素は、確かにベタだけど、その自然な感じがある意味現実的で、視聴者が一度は体験するかもしれない描き方だからこそ、話題にもなる。

現実離れした描写よりも、現実的な描写だからこそ刺さるのだと思う。
しかも、毎日15分の中にギュッと詰め込んで視聴者にあらゆる感情を残すあたりが、朝ドラのすごさなのかもしれない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?