たかが美容、されど美容~ネイルケア~

こんにちは☆

高齢者向けの美容サービスを提供している箱石(はこいし)と申します。

高齢者施設や、自宅で過ごされている高齢者の自宅に伺い、ネイル、エステ、ハンドフットトリートメント、メイクなどの美容サービスを提供しております。

前回「たかが美容、されど美容」という記事で、ケアビューティストは「ご利用者さまの生活の質を上げるお手伝い」をする仕事であると、記載し、実際の効果があった1名の方を紹介しました。

今回はもう一名(K様)について紹介したいと思います。

K様は、お家に一人で生活されており(独居)、他者との関わりが全くなく、様々なことに消極的であるという問題点がありました。
たまに会うのは、定期的に訪問する息子さんのみ、それ以外は家で何をするわけでもなくぼーっと過ごされていたようです。

ご家族が、さすがにこのままではまずいと思ったのか、デイサービスの利用を希望し、週に1回から利用を始められたのですが、介護施設の利用が初めてだったこともあり、大変戸惑われ、もちろん他の利用者の方とも上手くコミュニケーションが取れていませんでした。

加えて、認知症も少しあり、拒否も強い。
家族だけでなく、家族の困りごとを解決しようとする職員の方も困っている部分がありました。

私が伺った際に、そのお話を聞き、少しK様とコミュニケーションをとらせていただきました。

独居のため、お世辞にも身だしなみに気を遣えているとは言えない状態。手の爪もとても伸びていました。

私が「爪を綺麗に整えることもできますけど、やってみませんか?」と提案すると、
K様「嫌よ。自分でやるから。」と。
それではと、私は自分の爪を見せて
「私の爪のように少し薄い色を塗りませんか?ピンクが好きと伺ったのでいかがでしょうか?」と聞いてみると、
「ピンクなら塗ってほしい」と答えてくれました。

これはチャンス!と思い、爪切りではなくやすりで爪を整え、爪の長さを短くなることを事前に行った上で(この時に拒否されることはなかったので)、K様に選んでいただいたピンクのポリッシュを塗りました。

画像1

最初はもっと薄い色を塗っていたのですが、
「これでは塗ったか塗らないかわからない」と言われたので、濃いピンク色に変えたほどです(びっくり!)

ご自身の希望をきちんと伝えることって中々難しいですが、K様は伝えてくださり、私とコミュニケーションをとる事ができていました。

そして、K様に、週に1回のネイルケアを継続するうちに、朗らかな笑顔を見せて下さるようになり、それに加えて、ネイルを他の利用者の方や職員に見てほしい!と積極的に手を見せて、ほかの方とコミュニケーションを取るようになったのです!

ただ爪を整えて、好きな色を塗っただけと思われがちですが、違います。
それでしたら、ケアビューティストが関わる必要はなく、「ポリッシュを塗ることのできる介護士の方」や「ネイリスト」でも対応可能なのです。
私たちケアビューティストは、どうすればこのご利用者さまの困りごとを解決できるか?美容で何ができるか?を考えて施術を行っています。

どのような方にも言えることですが、ご利用者さま(ご高齢の方)には何か困りごとがあり、その困りごとが一つの要因となって、生活に支障が出てしまっています。その困りごと解決にむけて、美容からアプローチしていくのがケアビューティストです。

今後も、高齢者・要介護者への美容が少しずつ浸透しますよう、介護美容についてnote記載していきます。
また、私自身、祖父母の在宅介護を行っていたので、そちらの経験もインスタグラムで書ききれない部分書いていきたいと思います。

特に、
・介護に携わる方
・介護や看護の現場を良くしたい方
・介護事業の展開をされている方
・美容関係の方

などの方は、お役に立てる情報を発信していくので、フォローお待ちしています。

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