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北陸新幹線を「日本海新幹線」にしよう!

はじめに

 北陸新幹線のルート案で揺れている。敦賀〜新大阪の100kmあまりが埋まらない。京都では地下線を通すことによる建設費増大、丹波高地では環境への影響が問題視されている。しかも、開通後には関西〜北陸の時短を図れる一方で、名古屋〜北陸の直通列車が消滅し、京都経由の遠回りルートになることが想定されている。

 今回は、これら問題を解決するとともに、建設費を圧縮するとともに、さらに発展させる方法論を考えたい。

新米原ルートに関して

「新米原ルート」の素案
「新米原ルート」の大阪・京都付近
東海道新幹線鈴鹿ルート
米原付近

東海道新幹線の付け替え工事

 方法としては、まず東海道新幹線の名古屋〜京都を鈴鹿山脈越えのルートに付け替える。これにより、営業キロの大幅な短縮と雪害による遅延の減少を同時に図ることができる。それに加え、甲賀・湯の山温泉・いなべを通ることにより地域の振興に役立つ。

 現在、東海道新幹線の名古屋〜京都の営業キロは147.6kmとなっている。しかし、これは米原を通っているがゆえの大回りで計算されている。実際、亀山を経由するルートであれば138.8kmと近くなるし、鈴鹿山脈をぶち抜くルートであれば110kmほどとなる。これにより、東京〜新大阪の運賃が400〜600円ほど安くなり、所要時間を5分ほど縮められることが期待される。

 また、雪害の防止にも役立つ。東海道新幹線は、開業以来関ヶ原の豪雪対策に悩まされている。遅延だって冬にはたびたび発生しており、安定輸送が実現されていない場合がある。新東海道新幹線では、そもそも三重県を通り岐阜県は一切通過しないので、関ヶ原問題の根本的解決となる。

 そして、東海道新幹線が空いたところに北陸新幹線を通すと良い。敦賀〜米原の途中駅として長浜駅を設け、長浜〜岐阜羽島(正確には伊吹信号場(仮))を結ぶ短絡線を整備することで、名古屋〜北陸の需要にも応えたいところだ。

新潟・仙台への延伸

ほくほく線の改造
新潟〜仙台のルート案
新潟〜かみのやま温泉のルート案
山形〜仙台のルート案

 以上のようにして大阪・名古屋〜北陸の需要を満たしたならば、次に新潟への延伸も構想したい。

 かつてほくほく線は東京から越後湯沢を経て北陸へ抜けていく大幹線として機能したものの、北陸新幹線の開業でローカル線となり下がっている。そんなほくほく線にもう一度幹線としての機能を担わせたい。そのため、現在狭軌線となっているほくほく線に標準軌線を敷設し、三線軌条とするなど新幹線にも対応できるシステムが必要である。

 上越妙高駅から北東に進み、うらがわら駅〜虫川大杉駅付近でほくほく線と合流、以降三線軌条としたい。十日町に標準軌レーンにホームを設けるほかはすべての線内の駅を通過。赤倉トンネルの先、魚沼丘陵駅から北上、浦佐駅付近で合流させる。以降、新潟駅までは上越新幹線と共用としたい。なお、途中長岡駅には羽越新幹線合流のための設備があるが、これを待避線に改めたい。

 新潟以降は、新潟新幹線車両センターにつながる回送線を北に延伸させることで実現できる。途中、聖籠、中条に止まりつつ新潟平野を北上していく。

 中条以北は、現在豪雨災害で運休している米坂線の代替路線としての機能を持たせたい。途中、小国、今泉にのみ停車、かみのやま温泉へ向かい山形新幹線と合流する(かみのやま温泉〜山形も高速新線の規格としても良い)。山形で山形新幹線と離れ、以降は川崎町を通り仙台の南方で合流させる。その先は東北・北海道新幹線との直通を行い、新函館北斗(将来は札幌)へ向かいたいところだ。

まとめ

「北陸新幹線新米原ルート」で東海道新幹線の輸送を安定させるとともに、大阪・名古屋〜北陸の直通を維持させよう!

 ついでに、赤字ローカル線たるほくほく線と米坂線を救い、新たな国土軸を形成すべく、富山〜新潟〜仙台のルートを構築しよう!

「日本海新幹線」全体図

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