#3 「あの店での接客」が苦手だっただけみたい

昔中古のCDショップでバイトしてた時期がありまして。
2年くらい働いてクビになっちゃったんですよね。

なんでクビになったかっていうと、あまりに接客が向いてなかったから。
レジ打ちも間違えるし、お店が混むとパニックを起こすし、
あらゆる動作が遅い。
「なんでこんなことも出来ないの?」
「もうちょっと頑張れないの?」
社員さんや先輩からいろいろなお言葉を頂き、
辞める頃にはボロッボロになっていました。


それ以来、「自分は接客に向いていない」と自覚し、
なるべく接客以外の仕事を選んできたんですが、
つい先日、突然接客の仕事を頼まれました。

徳島県阿波市で行われていた「森のマルシェ」。
そこでお世話になっている農家さんから店番を頼まれたんですが、
最初は軽ーい感じだったんですよ。
「のんびり店番して、周りのお店をぷらぷら見ていてもいいからね」

ところが当日になってみると、
ぷらぷらするどころじゃありませんでした。
マルシェ開始の予定時刻30分以上前からお客さんが行列をなし、
予定よりもずいぶん早く開場。
お店にもどんどんお客さんがやってきてくれて、
ほぼ休憩なしで何時間も立ちっぱなしで接客しました。


だけど…
その時に体験した接客は、以前のそれとはまるで違いました。
CDショップ時代はマニュアルがきっちりあって、
間違ったことをお客さんに言おうものならめちゃくちゃ怒られました。
ところが今回は、
農家さんからも「適当にやってくれればいいから」としか
言われていないし、
間違ったことを言っても怒る人は誰もいません。
全部自己流で良くて、
分からないことは「分からない」って言ってもいいんです。
これは、、、楽しいぞ!!


地元のマルシェだったこともあり
お客さんもみんなあったかくて、
こんなに楽しい接客だったらまたやりたい!と
農家さんに自分からお願いしたくらいでした。
俺、こんな接客なら得意かもしれない。
「あの店の接客」が
自分に合ってなかっただけだったのかもしれない!

そんな風に思えた春の日でした。

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