まだ眠る街の屋根を見下ろして走る列車は
凍る空の空気など 気づかないほどせわしい
ホームに佇む影がひとつ
白い息は眩しさに消えた
さっきまでの夢の場面が
胸の隅に息づいたまま
トゲの生えた寂しさも
独りの夜のせいにして
もう少しだけ優しく
君に笑えたら
踏み出すタイミングと
朝焼けの行方を
1人考えてたよ
まだ知らないことばっかりだ
この先どんな道歩もうとも
望むものはひとつ
この肩に染み付いた重荷も
少し置き去りにして
明日はこの道を
君と歩けたらな
夜と溶け合う朝は静かに
街を包んでいく
この小さな掌も
光の粒で満たして