【誤解】アートやビジネスの成功に必要なものは『イノベーション』ではない
こんにちはtomoです。
twitterやブログでアートの知識を広めている現役美術教師です。
今回は山口周さんの【世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?~経営における「アート」と「サイエンス」~】を読んで思ったことを書いていきます。
結論を先に書いておくと・・・
アートやビジネスに必要なものは『世界観とストーリー』
これです。
よくある誤解なのですが、イノベーションが必要だとよく言われますが、イノベーション、つまり革新的なアイデアはそれだけでは簡単に真似されてしまいます。
アップルの成功の秘訣はイノベーションだと思われていますが、こちらも間違いです。
技術やデザインなどそれだけでは簡単に真似できてしまうのです。
それでもアップルが強いのは、デザインやプロダクト全般を通して貫かれた世界観とスティーブ・ジョブズを中心に据えたサクセスストーリーなどです。
世界観やストーリーは、そう簡単に真似することができません。
時間をかけて作り上げていくものだからですね。
アーティストの成功にも『世界観とストーリー』
世界的に成功しているアーティストには漏れなく『世界観とストーリー』があります。
ゴッホ、ダリ、ダヴィンチ・・・は言うに及ばず。
村上隆、草間彌生、バンクシーもそうです。
ゴッホを例にするなら
作品も確かに素晴らしいと思いますが、それ以上に
・生涯に2枚しか売れなかった
・耳を切り落として娼婦にプレゼントした
・拳銃で自殺した
などなど
狂気の画家としての物語と牧歌的な画題、独特なタッチによる精神世界を描き出したことで今のゴッホのイメージ、存在が形作られていると言っても過言ではありません。
これは、キュレーション・マネジメントされてゴッホの死後、作られたものとも言えます。
アーティストの成功は、作品のクオリティのみによって決まるわけではないということがここからも分かりますね。
まとめ:アートやビジネスの成功に必要なものは『イノベーション』ではない
アート思考やデザイン思考など様々なアプローチでイノベーションを起こそうという流れを感じる昨今ですが・・・
イノベーションは必要だけど、それだけでは足りないことがわかっています。
『世界観やストーリー』を築いていくには、時間とビジョンが必要になります。
そのビジョンを描き出すために、アート思考やデザイン思考を使っていく必要がありそうですね。
それではまた!
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