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(2019.9.5)アメリカCSA農場での体験②

2019年9月5日にFacebookで投稿した記事をちょっとだけ整えて転載しています。東大の体験活動プログラムで、アメリカのCSA農場に2週間滞在した時の話です。では感じたことや考えたこと、②では見聞きしたことの詳細について書いてます。

ー*ー*ーここから転載ー*ー*ー

農場が大事にしてること

お世話になった農場は、”The Hickories”というところ。アメリカ東海岸でCSA(Community Supported Agriculture)と有機農業に関するモデル農場的な立ち位置。東海岸では福岡正信の『わら一本の革命』がバイブルで、土作りに重きをおいている。日本・中国・韓国あたりでは比較的当たり前に土作りが大事にされているが、それ以外では珍しいそう。状況により耕起はしたりしなかったりするが、基本的には微生物の力でその作物にあった土を作って、害虫益虫雑草など含めて環境を整える。虫はfriendsってよく言ってた。

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なぜCSAを始めたのか

まず農業について。気候変動は私たちがなんとかしなくちゃいけない問題。CO2を実質0にしてさらに減らしていくには、出したCO2を自然に返していくしかない。だから農業をやっている。次にコミュニティについて。都市での生活?で1人でいることに怖さを覚え、地域コミュニティを作りたくなった。地域のフードシステムを作って、地域で食料安全保障(securityではなくinsuranceと言っていた)を確保し、地域の人々や自然とのつながりを作ろうと思った。

育ててる作物や飼ってる家畜

かなりたくさんあって、作物はチェリートマト、トマト、ナス、ズッキーニ、きゅうり、いんげん、玉ねぎ、じゃがいも、にんじん、ケール、キャベツ、レタス、いろんな葉物、ハスクチェリー、すいか、りんご、なし、もも…。家畜は豚、羊、ニワトリ、うずら。あと、ますの養殖もしてる。コンポストもつくってて、土に混ぜてる。

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いんげん

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ブルーベリー

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木陰でお休み中のひつじさんたち。

農場主

農場主は女性で、大学院まで文学を学んで、英語の高校教師を務めた。15年前に父親の土地を引き継いで、CSA農業を始めた。当時は女性のfarmerも有機農業もCSAも珍しく、大変なことも多かったとか。今年から東海岸の有機農業団体?の理事になったらしく、農場の経営はしつつもかなり忙しく日々の作業はスタッフがメイン。旦那さんは弁護士で農場の仕事にはほとんど関わってない。2歳と4歳の小さなお子さんを子育て中。

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4歳の子が農場案内してくれてるところ。かわいい。

スタッフさん

5人のスタッフさんがいて、そのうち3人は女性。主に関わったのはその3人。1人は野菜・果実の担当で、主に私らの面倒をみてくれた。大学で農業学んでて、小さな農場で食べる人たちと関わりを持ちながら働きたいとこの農場へ。1人は家畜・花の担当で、いつも裸足で歩いててスーパー強そうなんだけど、一方で彼女の作る花束はすごくきれいだし、動物達への愛もあふれてた。お肉大好きなんだけど生産過程が最悪で、ハッピーなお肉の生産がしたいとこの農場へ。1人は大学で生物を学んでた、今年が1年目の新人さん。家連れてってもらったらめちゃくちゃ大豪邸だった。笑

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花束。めちゃきれい。

CSAの概況

夏と冬に分かれてて、この夏は140の会員がいる。近所の人もいれば車で30分くらいの人までいて、週1回収穫物を受け取る(pick up)。みんな忙しいし、効率も考えて畑での労働は強制じゃない。でも年に何回かあるイベントにはたくさんの人が来る。毎週固定で来るボランティアやワークシェアの人はいるが、経営にも関わるいわゆるコアメンバーはいない。

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pick upの場所。

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とある週のセットの内容。結構いろいろもらえる。

会員のCSAや農業に対する理解

十分とは言えない。数年前に、pick upの大半を占めるトマトが病気で大打撃を受けたことがあった。その時はレターを書いて説明して謝って、なんとか理解してもらった。けれど、毎年気候の変動を肌でも感じる中で、本当の意味でリスクをわかってくれてる人は少ないかもしれない。何年も不作が続いてしまったらどれだけの人が残ってくれるのか。
ちなみにレストランはリスクをシェアしてないので、その年のトマトについては会員費以外の収入はない。支出は例年と変わらないのに、収入だけがくっと減る。農家さんはみんなこのリスクを背負っているし、気候変動でそのリスクは年々大きくなりつつある。そんな状況。
あと、遺伝子組み換えや、種の減少など、食に関わる様々な問題について、会員みんなが関心を持ってて知ってて理解してるかというとそうでもなく、一部。本当は消費者教育の取り組みももっとしたいけど、なかなか手一杯。

お金に関して

収入はCSAの会員費用、農場併設のshopでの売り上げ、レストランへの卸販売の3つがメイン。支出は半分がスタッフのお給料で、半分が種や道具や設備など農業にかかるお金。
毎年の作付けの種類や数は、おおよその会員数を決めて考える。
正直金銭的には厳しい部分もかなりあるそうだが、ここはhappy placeだしいつでもrelaxできてjoyにあふれてると話してた。私は幸せって。

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併設のショップ。野菜、果物、花など。

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こっちには飼ってる羊・豚のお肉も。

友人からリクエストがあった、調理済み食品についての見解

アメリカでもポピュラーだし、使うことに関して反対とかはない。ただ全部それになっちゃったら寂しいけど。料理はartであって、experimentではないよって話してたのが印象的。同じ材料使ってもなかなか同じ味にならないもんね!

ー*ー*ーここから転載ー*ー*ー

ここでは見聞きしたことの詳細について書きましたが、感じたことや考えたことも書いてるのでよかったらこちらも読んでみてください〜


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東京大学農学国際専攻M1🌱 大好きな農学から消費スタイルや暮らしを良いものにしたい。
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