岸本華果

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岸本華果

??(考え中)←雨風太陽(ポケマル)←農学修士←東大農学部|玉野井芳郎の生命系の経済|地域内自給・循環に関心あり

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    読んだ本の感想を投稿していきます。

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    東京大学農学生命科学研究科農学国際専攻修士1年の岸本華果さん。「農業を通して消費スタイルや暮らしを良いものにしたい」と考えつづける岸本さんがいろいろとnoteに書いています。

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修論の振り返り|食と農から「生命系の経済」を志向する取り組みに関する事例研究

先々週に発表会と先週に最終稿提出があって、修論が無事に終わった。私が大学と大学院の6年間で学んで考えてきたことと、これからどこに向かおうとしているのかを形にしたものになった気がする。 下に修論の内容とか考えたことをざっくり書いたけど、もし興味持ってくださった方いれば、本文お送りできるので、ご連絡くださいませ! 私の問題意識私は途上国の貧困問題をなんとかできたらいいなと思って大学に入って、どうして問題が生じるのか、どうしたら解決できるのかにずっと興味があった。 最初は途上

    • "施設化"のロジックから飛び出す|旅する大学5@智頭

      5/25-27に「旅する大学」で鳥取県の智頭町へ。企画運営の中心となってくださった加藤翼さんは、雨風太陽の前身でもある東北食べる通信でのインターンをきっかけに一次産業に関心を持ち、京大を卒業して新卒で智頭町、そして林業の世界に飛び込んだ方。文化人類学者の松村圭一郎さん、松嶋健さん、歴史学者の藤原辰史さん、トビムシの竹本吉輝さんと共に、智頭のまちや山をめぐった。プログラムとしてはこんな感じ。 今回の旅する大学は、新卒から2年間働いた会社を退職することを決めて有休消化中、間もな

      • 環境社会学会@京都 に参加してきた

        この週末は京都教育大で開催の環境社会学会へ。 ・地域社会における軍事化の浸透と抗いの可能性 ・脱炭素に関わるドミナントストーリーと環境社会学―洋上風力発電を事例に― というセッションに参加した。 軍事化の方は沖縄の普天間・辺野、馬毛島、京丹後の宇川の話とかが出てきた。聞いてて苦しかった。国防については国と地方の権限に差があるし、意思決定に住民が参加できない。急に外から話がやってきて、反対しないと賛成していると解釈されてしまうので、抗ったところでとめられるかはわからないけれ

        • 日本文化人類学会@北大に参加してきた

          この週末は北大で開催の日本文化人類学会へ。めっちゃ勉強になった。無職な中でなかなかの出費だったけど笑、行ってよかった。 発表テーマが本当にいろいろで、聴けた発表だけでも(何個も並行してやってる)、アイヌ、原爆、ハンセン病、水俣、ホロコースト、葬送行為、仮埋葬・震災、パプアニューギニア・月経処理、江戸時代・遊廓、東祖谷・給水システム、モザンビーク・結婚観、フィリピン・気候アクティビズム・・・とかとか、扱っている対象や地域、事象がこんなにも多様。 あとはこれまで学んできた理系

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          糸島でフィールドワーク🚶‍♀️

          4/27,28でソフトな人類学〜裏・糸島フィールドワーク編〜 に参加してきた。 1日目はペアで糸島を歩きまわって、出会った人たちに話を聞き、2日目は見たものや聞いたことををみんなでシェアした。 人類学に興味があって、同じような興味の人たちと出会いたいなと思って参加したけれど、事前にレクチャーとかもあまりなくぽーんと放り出されるような感じだし、私は知らない人に声をかけるのがあまり得意じゃない(というか知ってる人でも迷惑じゃないかなーとかいちいち躊躇う…)ので、楽しめるかなー

          糸島でフィールドワーク🚶‍♀️

          雨風太陽を卒業します🌸

          5月末をもって雨風太陽を退職します。先週金曜日が最終出社日でした。 広報インターンとして約1年、企画推進部の自治体案件担当として約2年、本当にいろんな方にお世話になりました。ありがとうございました!! 生産と消費をつなぐことで社会は良くなっていくのでは?と考えていた大学生の頃、博之さんの講演でポケマルを知って、私の目指したい社会をこんなにも熱く目指している会社があるのかと、わくわくしたのをすごく覚えている。その後、ご縁があってインターン→新卒と、上場までの貴重な期間を一緒に

          雨風太陽を卒業します🌸

          分解者|旅する大学番外編?@広島

          出雲旅する大学で出会ったトビムシの竹本さん、文化人類学者の松嶋さんのお話を聞きに広島へ。 竹本さんとプライスレスという話をしていたけれど、絶対おもしろいってわかってるものがあったら、もう費用がどうこうとかじゃなくて。まさにプライスレス。旅する大学の友人たちとも思わぬ再会でうれしかった。 トビムシは分解者という一言目でもうビビッときた。 藤原辰史さんの『分解の哲学』の中で、経済学的には生産者と消費者に分けられるけど、生態学的には分解者もいて、今の社会には分解者が必要だよね、

          分解者|旅する大学番外編?@広島

          建築と農業がつながった|旅する大学4@小豆島

          9/13-14で旅する大学第4回@小豆島 に参加してきた。人類学者の松嶋健さん、歴史学者の藤原辰史さん、建築家の家成俊勝さんと共に小豆島を巡る学びの旅。第3回の出雲に続いて2回目の参加だった。 岡崎造船 小豆島はかつて海の交通の要所で、造船業が盛んだったそう。島に唯一残る造船所でヨット製造の様子を見学。 船を作るところなんて初めて見たけれど、型にFRP(繊維強化プラスチック)を貼ったり、船内の構造をつくるのに木材を加工したり、全部手作業なのがびっくりだった。 Umak

          建築と農業がつながった|旅する大学4@小豆島

          水俣から社会を、自分を、見つめ直す

          6,7,8月と3回、ずっと前から行きたかった水俣に行ってきた。 6月は資料館を見て、水俣食べる通信の諸橋賢一さんに水俣を案内してもらった。 7月は雨風太陽(ポケマル)の髙橋博之さんが車座に来て、水俣や周辺地域の人たちと交流した。私が水俣に強く関心をもつきっかけになった、緒方正人さんにお会いすることもできた。 8月は車座で出会った水俣impactの方々が主催するツアーにお邪魔してきた。 水俣については、ずっと4大公害病の一つ「水俣病」としてしか認識していなかったけど、数年前に

          水俣から社会を、自分を、見つめ直す

          日本のアマルフィ・雑賀崎

          4/11-14で和歌山県の雑賀崎へ。渚泊をやっている漁師の池田さんのところに、ポケマルスタッフでワーケーションに行ってきた! 雑賀崎の街並み 雑賀崎は「日本のアマルフィ」って呼ばれている特徴的な街。家と家が密集していて道も狭くて、坂というか崖に立っているから階段と坂道だらけで、街全体が迷路みたい。 空き地がちょこちょこあって、これは一度壊してしまうともう家は建てられないかららしい(現代の法律だとひっかかる)。これって、リノベとかではもうどうしようもないくらい建物の寿命が

          日本のアマルフィ・雑賀崎

          農民=百姓?|網野善彦『日本の歴史をよみなおす』#読書記録2023

          網野善彦の『日本の歴史を読み直す』をやっと読み終えた。歴史になじみがないから全体的に難しかったけど、貨幣・女性・農業あたりの話は多少知識もあったので理解しやすくておもしろかった。主に3つ。 1つ目は「百姓=農民」ではないという話が、ちょっと違う意味でなるほどだった。一般的には百姓=農民という認識だけど、実は海や山を生かして交易していたような人たちも含まれているという話だった。 私はなぜか逆に農民=百姓のイメージを持っていた。私の「農民」は消費者ではなく生産者な感じ。生きるた

          農民=百姓?|網野善彦『日本の歴史をよみなおす』#読書記録2023

          怒るの禁止|萩原紀行『野菜もひとも畑で育つ』#読書記録2023

          今週も引き続き網野善彦を読みつつ、のらくら農場の萩原さんの本を読んだ。おもしろくてすぐ読み終えちゃった。 全体を通して農業の奥深さを感じられるんだけど、農業にとどまらずあらゆる仕事に言える話も多くて(チーム作りとか仕事に取り組む姿勢とか)、自分の仕事のことを考えながら読んだ。 社会人になってからもうすぐ1年になるけど、受験勉強でも研究でも仕事でも、ある目的に向かってやるべきことを考えて日々のやることに落とし込んだり、仮説を持ってやってみて結果を振り返って修正してまたやって

          怒るの禁止|萩原紀行『野菜もひとも畑で育つ』#読書記録2023

          環境問題ではなく経済不安が起点|藻谷浩介・NHK広島取材班『里山資本主義』#読書記録2023

          今週は久松農園久松さんおすすめの網野善彦を読んでいたけど、歴史学に馴染みがなさすぎてちょっと難しかったから、はじめだけ読んで積読してた『里山資本主義』を併読。そっちを先に読み終えた。 年末に読んだ丸山真人先生の『人間の経済と資本の論理』のあとがきに、「『里山資本主義』の事例は玉野井先生の提唱していた地域主義の実践例と言えるが、なぜ資本主義なのか。里山を商品化することにつながらないか。」といった話があった。 私も名称に対して同じような印象を持ってて、でも詳しくはその論を知ら

          環境問題ではなく経済不安が起点|藻谷浩介・NHK広島取材班『里山資本主義』#読書記録2023

          複雑なまま描く|松村圭一郎・中川理・石井美保 編『文化人類学の思考法』#読書記録2023

          今週はこれ。 前に読んだ松村さんの『くらしのアナキズム』がおもしろかったから同じ著者つながりで。あと、私が修士の研究しているときに「岸本さんの研究方法は文化人類学っぽい感じだよね」って先生に言われたのが頭に残ってて、文化人類学のこともっと知りたいなと思って読んでみた。 はじめにで、文化人類学は「要素を限定して枠組みを狭めて考えようとする」のではなく、「どんどん要素を増やして複雑さに満ちた世界そのものを描き出そうとする」「フィールドの人びとも私たちも、・・・いろんなことを簡

          複雑なまま描く|松村圭一郎・中川理・石井美保 編『文化人類学の思考法』#読書記録2023

          自然や物質代謝の観点も含めたい|田中照美『関係人口の社会学』 #読書記録2023

          今年の一冊目。雨風太陽/ポケマルのお仕事を通してもっと関係人口を生んでいくぞの気持ちで読んでみた。 関係人口っていう概念や事例についてはもちろん、事例研究の方法やまとめ方(博論が本になっているので)、関係人口って言葉がうまれて人口に膾炙するようになるまで、とかいろんなことを考えながら読んですごい楽しめた。笑 本の中では、関係人口(特定の地域に継続的に関心を持ち、関わるよそ者)が、地域再生主体になっていく過程とその役割について分析していた。 関係人口=地域再生主体ではないと

          自然や物質代謝の観点も含めたい|田中照美『関係人口の社会学』 #読書記録2023

          LURAの会の夏の寄り合いに参加してきた

          先週末は修論でお世話になった宇野さんのところへ。なんだかんだで6回目。いつ行っても必ず初めましての人に会うから楽しい。今回はLURAの会の夏の寄り合いに参加してきた。 今年の寄り合いの企画は子どもレストラン。保育園〜大学生の子どもたちで野菜を収穫して、カレーライス/うどん/ナンを作って、大人たちをおもてなしした花火やスイカ割りもして、めちゃ夏休みな感じだった笑 騒いでいる子、静かな子、なんでもやりたがる子、小さい子の面倒を見る子・・・20人近くいれば本当にいろんな子がいる

          LURAの会の夏の寄り合いに参加してきた