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まさかの養護学校で孤独な中学校生活を送った私

楽しい中学校生活を送れたらなんて
幻想だった。

以前この記事にも書いたように、私の養護学校生活の始まりは楽しいものではなかった。

少しでも何か変わってくれと期待して迎えた中学生。
中学生1年生の途中から一気に同級生が増えた。だがしかし、登校拒否や拒食症などの様々な心の病を持った子達ばかりだった。身体的な障害を持っている子はほとんどいなかった。
心の病があっても身体的にはなんともないから走ったり騒いだりする。車イスの私は基本的に蚊帳の外で歩ける子達で盛り上がる。心の病を持っていても身体的にはいたって健康なわけで、私みたいな車イスの身体障害への理解は薄かった。
だけど、例の小学校からの同級生だけは歩ける子達の輪の中にいた。仲良しという感じではなく、車イスを押させたり、荷物持たせたり、まるで女王様と家来だなと私は思っていた。

先生達は基本的に女王様と心の病がある子には注意をしない。心の病の子達は、注意をして心の病状が悪化したら困るからと変な気を使っていた。女王様は口が立つからめんどくさい。だから先生達は見て見ぬフリ状態へとなっていく。
だんだんと女王様と心の病の子達が中心の学校生活へとなっていった。
この光景が私はもの凄く嫌だった。なぜみんなホイホイ言うことを聞いているのだろう、、、
私はどうしてもその輪には混ざれなかった。

さらに、体育などは基本的に歩ける子達に合わせた授業だった。当然車イスの私は参加などできない。
私は「あれ?ここ養護学校じゃなかったけ?」と思うほどに、不快感を感じていた。

1年生が終わる頃には同級生が15人ほどにまで増えた。人数が増えたから2年生になる時にクラス分けが行われた。これで女王様と違うクラスになれば少しは気持ちが変わるかもしれないと私は思った。

隣の席

てっきり私は、クラスが2クラスに分かれるのだと思っていたが、実際には形式だけのクラス分けだった。登校拒否の子もいたから毎日登校してくるのは10人もいなかった。そのため形式上2クラスにして実際には1クラスで授業をする。
人数が増えれば2クラスに分かれるという話だったのだ。
私は本当にガッカリした。今までと何も変わらないじゃないか。
女王様とは違うクラスになったけど席は隣というなんだか複雑な状態になった。

すると女王様が突然こう言ってきた。
「違うクラスになっちゃったね!でも隣の席なんだね、、、」
私はこの一言に凄く違和感を感じた。なんだか胸がざわついた。
私の知らないところで何かが起こっているような気がした。

同じクラスじゃ嫌

なんか嫌な予感がして先生に話聞いてみることした。
するととんでもないことがわかった。

はるかちゃんと違うクラスにして。同じクラスじゃ嫌だ」と女王様が言ったそうだ。理由は特にないそうだ。そんな一言でクラスを別にした学校側もどうかと思うけど、理由もなく嫌われているのは確かなようだ。
さらに学校側は、なぜクラスは別にして席を隣にしたのかは意味がわからない。
先生にそんな話をしながら今までよく普通に話かけてきてたなと怖くなった。
この時思ったのが、みんなが女王様の言うことを聞いているのは嫌われてハブられたくないからだったのだ。その輪から外れるというのは孤独しか待ち受けていないのだから。

あぁ、もうクラスには居れないや、、、

1人での授業

私は学校側と今のクラスには居れないと話をして、知的障害のある子達のクラスへと移ることになった。
そっちに移れば全ては難しいけどある程度の科目を1人で授業を受けることができることになったのだ。私1人のために授業をやってもいいという教科の先生達の授業だけ受けることができた。
時には知的障害のある子達と一緒に授業を受けるという約束もして、1人で授業を受ける日々が始まった。
教室に先生と私(教科ごとに先生は変わったけど)の常に2人。気が楽だったけど、孤独感などで悲しくなった時もあった。

ほぼ1人で過ごしていたから中学の修学旅行などの行事にはほとんど参加しなかった。知的障害のある子達と行った宿泊研修が私の中学時代の行事の思い出だ。
それでも、各教科の先生達との授業は楽しかった。私1人のために授業をしてくれた先生達には感謝しかない。

高校進学をどうするか決めなければならない中学3年生。私の選択肢はひとつだった。
普通の高校生の勉強が出来なくてもいいから、知的障害のある子達と一緒に高等部へ行き、楽しく高校生活を送りたい。

高等部の教頭先生と話をすることになった。教頭先生から聞かれたのは、「高校に通いたいんだね?知的障害のある子達のクラスだから普通の授業は受けられないら。クラスで過ごしてもらうことになるけどいいのかい?
私は迷わず、はい!そうしたいです!と答えた。
無事、知的障害のある子達と同じクラスへの受験資格をもらうことができた。
高校に通う事になった時には、体力が無く一日中学校に居れない私に夏休みと冬休みに課題をやれば留年することなくみんなと同じように3年で卒業出来るようにするからと教頭先生が約束してくれた。

高校受験にも受かり、これでやっと楽しい学校生活が始まるのだとワクワクした。

高校入学初日に担任になった先生から言われた一言に衝撃を受けた。

「はるかさんこのままじゃ留年しますよ」

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