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キャリアブレイクを経て、自分の感覚を大切にするようになった | #あの人のキャリアブレイクvol.1 みさとさん

「#あの人のキャリアブレイク」をテーマにしたインタビュー記事第1弾!キャリアブレイク経験者でわたしの大切な友人のひとり、みさとさんに話を聞きました。

これまでの仕事のことや、キャリアブレイク期間中の過ごし方や変化、その後についてまとめているので、よかったら読んでみてください◎

みさとさんプロフィール
1991年、愛知県出身。新卒で地元の菓子メーカーに8年勤務。2022年4月から1年2か月のキャリアブレイクを経験し、東京の企業に転職。好奇心旺盛でノリと勢いで行動するタイプ。やってみたいこと、会ってみたい人、見てみたい場所には貪欲に生きている。人と美味しいものがすき。

みさとさんとの出会い
2023年3月、たまたま友人に誘われて参加したイベントで出会いました。わたしがもうすぐ仕事を辞めるというタイミングで、みさとさんはキャリアブレイクを約1年していて意気投合!その場で連絡先を交換し、翌月にお茶をして仲良くなりました☺️
その後、わたしから「無職酒場」を名古屋で一緒にやらないかと誘い、5月に無職仲間3人で開催することに。2023年6月からみさとさんは就職に伴って東京に引っ越しましたが、その後も連絡を取り合って仲良くしています。何でも話せる親友です🫶

出会うきっかけとなったイベント。
コーヒーと和菓子と短歌を楽しむ会で、
みさとさんはコーヒーを淹れていた☕️


1.これまでのキャリアのこと

― これまでどんな仕事をしていたのか教えてください。
大学卒業後に愛知県内の菓子メーカーで8年間事務職をしていました。わたしは一般事務として入社したんですけど、従業員30名ほどの会社だったので事務だけじゃなく営業や商品開発のようなこともしていました。辞める前の2年ほどは広報にも関わっていて、SNSの立ち上げや運用も担当しました。
もともと食べることが好きだったので、他社商品を買ってみて自主的にリサーチするとか、商品開発の仕事はけっこう楽しんでいましたね。

ー いろんな仕事を担当していたんですね。その会社で働こうと思ったきっかけは何だったんですか?
就職活動をする中で、ご縁があったからという感じかも。大学時代は海外の人や文化、映画などに興味があって、英語を専攻していました。英語は好きだったけど、日常会話ができる程度で仕事に活かすレベルではなかったし、他に特にやりたいこともなくて。同級生は公務員や自動車メーカーの事務職になる子が多かったので、自分も事務職に就きました。

2.キャリアブレイクをしたきっかけ

ー 8年間働いていて、仕事を辞めようと思ったのはどうしてですか?
職場の人間関係で悩むことがあって。あとは、今後のキャリアにもやもやしていたからですね。10年近く社会人生活を続けてきて、周りの同世代で20代の下積みから徐々に芽が出始めている人を目の当たりにするようになって。同じ20代を過ごしてきたはずなのに、自分は役職がついた訳でも大きく昇給した訳でもなく、後輩もいなくて育成もしてこなかった。自分は今の会社での経験しかなくて、何もないと焦りが出てきたんです。

ー 20代後半って何かと悩むことが多いですよね…!
そうなんです。本当は6年ほど働いた時にも一度辞めようと思ったんですけど、結局辞められなくて。その時は会社に言い出す勇気が出なかったので、言うしかない状況を作るために自分で長期の海外旅行の予約をしたんです(笑)
それでいよいよ決心して会社に辞めたいと伝えたんですけど、引き止められてしまって。「海外旅行に行ってきていい」と言われて、働く環境を良くするようにも動いてくれて。辞める気だったんですけど、もう少し頑張ってみようとその後も仕事を続けました。

ー たしかにそれは気持ちが揺らいじゃいますね。
30代に入って、このままでいいのかとよりシビアに考えるようになって。ずっと東京への憧れもあったので、後悔しそうだなとも思っていました。実家暮らしだったし、両親からの「辞めてもいいんじゃない?」という言葉もあったので、一度きりの人生だしとりあえず辞めてみよう!と勢いで辞めることにしました。時間はかかったけど、ようやく決心ができましたね。

3.キャリアブレイク中の過ごし方

ー 次の仕事はすぐに探したんですか?
8年間も頑張って働いていたので、すぐには働かなくてもいいやと思っていました。ただ、会社員時代はよく海外旅行に行っていたので、貯金もあまりなくて。せっかくだからいろんな経験をしようと、興味があったバイトをすぐに始めました。

人と関わるのが好きだったり、人の恋愛事情に興味があったりしたので、結婚相談所で働きました(笑) まちコンの司会とかお見合いの練習相手とか、いろんな経験をしましたね。時々知人の手伝いもしていたので、週3〜4日はアルバイトをしていたと思います。

ー アルバイト以外の時間はどんな過ごし方をしていましたか?
転職活動もエージェントを使って同時並行で進めていました。他には、気になるお店のイベントに参加するなど、人に会うようにしていました。30代になって、友人が結婚したり子どもが産まれたり、少しずつ環境が変わってきたこともあって、仕事や生き方へのもやもやとか違和感を話せる人が欲しくて。いろんな生き方や働き方をしている人と出会えたので、視野が広がりましたね。

4.今の仕事について

ー 転職をして、今はどんな仕事をしていますか?
東京のクリエイティブ企業で営業職として働いていて、クライアントの悩みをヒアリングして解決に向けた伴走支援をしています。

ー これまでとはかなり違った仕事内容ですね。1年ほどのキャリアブレイク期間を経て、今の会社に転職した経緯を聞きたいです!
転職エージェントからいろんな求人情報をもらって、その中からなんとなく気になるところにエントリーしていました。トータル100社くらいは応募したんじゃないかな。
経験のある事務職だけじゃなくて、経験は浅いけど広報やマーケティングの仕事も好きだったので応募しました。あとは人と話すのが好きで、営業職も視野に入れていました。でも、未経験の職種はなかなか面接に進めなくて。結婚適齢期の女性の転職の難しさを痛感することもありました。

アルバイト先で社員にならないかって話もあったんですけど、現場の大変さを見ていたし、新しい環境に身を置いてみたかったのでお断りしました。これはキャリアブレイクをして、アルバイトを経験できたからこそ気づけたことだったと思います。

ー すぐに就職するのではなく、アルバイトをしたことでその会社や業界で働くイメージを知れたんですね。
そうなんです。いろんなイベントに参加する中で、今働いている会社のことを知りました。興味を持って調べたんですけど、そのとき求人は出ていなくて。正直に話すと、その会社以外で働きたいと思えるところが見つけられなくて、惰性で転職活動を続けているような状態でした。年末を迎えてどうしようと思っていたら、2023年の年明けに求人が出ているのを見つけて…!

ー それはもう応募するしかないですね!
求人に応募してみたら、面接をしてもらえることになりました。これまで受けてきた会社はどこも、履歴書の空白について否定的な反応だったんです。でも、その会社は人柄重視であまり履歴書のことは気にしていなくて、なんか自分に合っていそうだなと思えました。
初めはマーケティング職に興味があったんですけど、面接の中で営業職はどうかと提案してもらって、チャレンジしてみることにしました。

ー 自分に合いそうな会社と出会えたんですね!ちなみに東京で転職する前提で動いていたんですか?
東京への憧れはあったんですけど、エリアで選んだというより働きたい会社が東京だったという流れですね。キャリアブレイク中の1年で、名古屋での人脈が広がっていたところだったので、地元を離れることに名残惜しい気持ちはありました。

ー 実際、1年近く働いてみてどうですか?
最初の半年ぐらいは本当に大変でした。未経験の職種だったので常にフル馬力で働いていて、さらに東京での新生活が始まったので、慣れるまでが大変でした。試用期間が終わってからも続けられるか自信がなくて、上司からも心配されていました(笑)
最近は仕事にも慣れてきて、友人が増え始めたのもあって東京での暮らしが楽しくなってきました。

あとは会社の人がみんなA面 / B面を持っているのがおもしろくて。本業だけじゃなくて、自分の興味とかやりたいこととか軸を持って活動している人が多いんですよね。周りから日々刺激をもらっていて、しんどい時に早まって辞めなくてよかったなと思います。

5.キャリアブレイクを経て変わったこと、これからのこと

ー キャリアブレイクを経て、価値観に変化はありましたか?
けっこうありました!これまでなんとなく流されて進路を選択してきて、自分の本当にやりたいことに向き合っていなかったんだなと気づきました。テレビで見るような楽しそうに生きている人は遠い存在で、自分事には思えていなかったんですよね。キャリアブレイク中にいろんな人と出会って、身近に自分の好きなことをして生きている人がいるって知れてよかったです。

ー それだけたくさんの人に会って、刺激をもらったんですね。
あとは自分でイベントを主催する経験ができたのも大きかったです。コーヒーのイベントや無職酒場を企画したことで、周りからこういうことに興味があるんだと気づいてもらえて。自分が主催したイベントをきっかけに、10年ぶりに友人から連絡が来たり、イベントに来てくれた人から新たなつながりができたと感謝されたり…!イベントを開催したことで、自分の興味関心や人柄をアウトプットできたような気がします。

一緒に開催した無職酒場。
無職の人は飲食無料のPOPUP酒場で、
各地で開催されています!
無職の人も働いている人もごちゃまぜの空間。
おかげさまで大盛況でした🙌


ー わたしとみさとさんが出会ったのも、みさとさんが企画していたイベントがきっかけでしたもんね。これからやってみたいことはありますか?

まずは、自分を表す#(ハッシュタグ)やキーワードを見つけたいなと思っていて。会社で出会った人たちからの影響が大きいかもしれないです。まだ何となくではあるんですけど、”名古屋”とか”人”が自分のキーワードなのかなと思っているところで。

ー ”名古屋”と”人”なんですね。
”名古屋”を挙げたのは、キャリアブレイク中に地元のことを好きになったのが大きいです。いつか名古屋のキーパーソンと一緒に活動してみたいなと思っていて。ただその場にいるだけじゃなくて、自分がいる意味みたいなものを見つけたいので、「自分にはこれができる!」と言えるようなスキルを身につけたいと思っています。

”人”はもともと興味があって、その人の背景や考え方も含めて知りたいなと日頃から思っていました。人とつながったりつなげたりする場を作りたくて、そのツールとして自分が好きな”コーヒー”や”食”、”イベント”があるのかなと思っています。イベントを主催することもやってみたいし、誰かが企画してくれたイベントに出店することにも興味がありますね。

6.働き方に悩んでいる人へのメッセージ

ー 働き方に悩んでいる人や、キャリアブレイクをしようとする人へのメッセージがあればお願いします!

わたし自身、違和感を抱えながらも”辞める”という決断ができずにいました。今いる場所で悩んでいる時間があったら、他のことに活かしてみてもいいんじゃないかなと思います。辞めるまでは次が決まっていなくて不安だったけど、意外と何とかなりますよ。

やりたいことが見つからないという人や、やってみたいことがあるけど踏み出せない人ってたくさんいると思います。私も実際そうだったし!
でも、何が自分に合っているのかは実際やってみないとわからないし、まずは小さくでも行動してみることが大事だと思います。自分に合わないと知れることも大切な気づきだなって。

あとは、視野を広げることですね。わたしの場合はいろんな生き方をしている人と出会うことで刺激をもらいました。周りに「30代になっちゃったから、もう定年まで続けるしかない」と話す人や、育休から復帰するときに「今の会社に戻るか辞めるか」の2択しかなくて、子育てとの両立ができずにキャリアを諦めた人もいました。
知らないとどうしても視野が狭くなってしまうこともあると思うんですけど、いろんな生き方や働き方の選択肢があるということを伝えたいです。

一般論に流されるのではなくて、自分がどうしたいか / どうしたら満たされるか、自分にとっての幸せな状態を見つけられるといいんじゃないかなと思います。

ー たくさん話を聞かせていただき、ありがとうございました!

7.編集後記(はる)


みさとさんと出会ってから1年と2か月。知り合ってすぐに無職酒場を一緒に企画したこともあり、多い時は週に2~3回会っていました。今は東京と名古屋で距離はあるけど、帰省のたびに連絡をくれて一緒に遊んでいます。
インタビューさせてもらうことで、これまでの仕事のことや、キャリアブレイクを経た心境の変化など、みさとさんの知らない一面を知ることができました☺️

長くなりましたが、最後まで記事をお読みいただきありがとうございました。手探りで執筆・編集をしているので、拙いところもあったかも知れません。これからも更新を続けていきたいと思っているので、感想などあればコメントいただけると嬉しいです◎

この小さなメディアが誰かの背中をそっと押せていますように🕊️



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