【その人らしさ】?
昨日は久しぶりに緊急地震速報が鳴りました。
東日本大震災を経験しているとは言え、あの音を聞くとやはり何もできません。
ちょうどお昼時で、カレーライスを作っていましたが、慌てて火を消し、せっかく作ったものが溢れてしまってはもったいないので、必死に鍋を抑えていました(笑)
私たちが関わる高齢者も幾多の大災害を経験されてきました。
しかし、私たち自身も負けずに多くの厄災に見舞われているような気がします。
東日本大震災、原子力発電所の放射能汚染、台風、そして疫病…
まるで私たちが生きていくことに対して、地球がそれを阻止しようとしてるようにさえ感じてしまいます。
…と、疫病を恐れて物思いにふける、そんな日曜日の朝でした(笑)
さて、題名にもある「その人らしさ」
私たち福祉関係者の間ではよく使われる言葉ではないでしょうか。
特に認知症を抱えている方と関わる時に、この言葉は多用されているような気がします。
ここからはあくまで私の持論です。
単刀直入に言うと、私はこの言葉があまり好きではありません。
自分に置き換えた場合、「自分らしさ」をすぐに答えられないからです。
人の生活は言わば人生そのものです。
私たち福祉関係者は、他人の人生に介入をさせていただくことになります。
「その人らしさ」と言う単語では片付けることができないものだと思っています。
このきれいな言葉で本質を見ずに、関わりを持つのはあまりに安易な気がします。
確かに病院で手や足を縛られて、身体拘束をされている場合は「その人らしくない」と思います。
「その人らしさ」と言う言葉は人それぞれ違います。
Aさんにとって「その人らしい生活」でも
Bさんにとっては「その人らしくない生活」になる場合もあります。
つまり私たち福祉関係者が、「その人らしい生活」を送っていただくための方法を検討していきますが、それにより「関わったつもり」になり、自己満足になってしまう恐れがあるのではないでしょうか。
私は普段この言葉をあまり使いません。
だからと言って、何もしないわけではありません。
きちんとその関わる方の話を聞き、当事者と一緒に考えて行きます。
例えるなら、ベンチに2人で腰かけます。
そして、遠くにきれいな景色が広がっていて、その見えるものが当事者の「こうしていきたい」と言う方向性です。
当事者の人生なので、もちろん当事者にも自分で何か改善できることをしていただかなくてはなりません。いわゆる自助ですね。
そこで自分だけでは難しい場合、私たちがちょっとだけお手伝いをさせていただく。
【本人が主体となって一緒に考えていく】
私はそういう視点で普段仕事をしています。
くどいようですがあくまで私の持論であることをご了承ください。
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