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アートの魅力に興味をもち、Kamilaに入って一年が経ちました。

「もうやめないといけないかもしれない」
「これ以上続けていけない」

今から一年ちょっと前、Kamila's 4AM Artを始めた本人であるミミから言われた言葉です。それまでは、そこまで深く関わるつもりはなかった自分。「まあ、ミミがやるなら手伝うか。」「アートも少し興味あるし。」くらいにしか思っていなかった自分ですが、本物のお花から作るウェアラブルアートに興味をもち、ミミと一緒にKamilaとして社会課題を解決していきたいと思うようになりました。


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Kamilaに正式に入って、2020年の1月14日でちょうど一年。

よく「何してるの?」「何屋さんか分からないね」と言われることもありますが、平日の昼間はスタートアップで会社員として働いてます。基本大阪あたりにいることが多いのですが、保育UniFaに名古屋配属で営業として働いてます。

今は、平日4時半に起きてまずKamila、昼間はUniFa、夜またKamila、週末はフルKamilaと言う生活を送っています。

2018年にUniFaに入社して、これまでの人生とは打って変わって順風満帆なスタートアップ会社員生活を送っていた自分が(カンボジア時代やアメリカ時代はそこそこここで書けないくらい波乱万丈でした)、Kamilaに本腰を入れることに至った経緯を改めて紹介させてください。


僕がKamilaに入ったきっかけ

2018年4月にミミが日本に来て、2018年の年末まで、当時フィリピンは、彼女の当時親友でもあったマネージャーがビジネスサイドを取り仕切っていました。

が、突如彼女がミミとの衝突からやめてしまい、Kamila内は大混乱

当時、スタッフはその他に3名フィリピンにいましたが、皆アーティストとして働いていたので、ビジネスサイドは不在。

ミミも代表とはいえ、アーティスト再度に強みがある人間で、数字は苦手なために、実質Kamilaはほぼ立ち行かなくなりました

同時に、ビジネスパートナーと親友を失ったミミは、大学院生という忙しさも重なり、Kamilaをやめる一歩手前のところでした。実際にやめる相談を母親と信頼できる友人に話していました。

自分は、2018年の秋くらいからちょこっと日本でのマーケティングを”コンテンツマーケター”的な感じで、手伝いを少し始めただけでしたし、特に深く関わるつもりもなかったです。

そんな、僕ですが、その出来事で、決意しました。

きちんとこのミミの想いが伝わる場所、組織、コミュニティをつくっていく手伝いをしようと決めました。

「とにかく今は続けよう。やめずに踏ん張ろう。」

ここで途絶えさせてしまっては絶対にダメだ、という気持ちだけで、投資をして、自身も責任を持つために、中に入ることにしました。

"Let me invest your vision"

彼女にも言いましたが、単純にお金を投資するだけでなく、ビジョンを信じてそのフォロワーとなりました。

"Create a community for art lovers who are passionate in contributing to the betterment of society"

2020年の1月14日に、改めてKamilaとしてきちんとビジョンを定めてスタートしました。

予定外でしたが、ある意味なすべくしてなった出来事なのかもしれないと今振り返ると思います。

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なぜアートなのか

アートは確かに興味深いです。アートには可能性を感じますし、時代のトレンドにもあっています。というのは、今これだけオンラインの繋がりが出来上がった後には、必ずオフラインが重宝されるようになると思いますし、数年前のSTEM教育から、アートが加わったSTEMA教育へ移ってきています。ビジネスマンのアートの教養の重要性がうたわれているのも、今の時代だからこそでしょう。

これはものすごいチャンスです。

ただ正直、自分にとってアートは手段です。

アートはあくまで手段であり、今の自分たちの”今の”強みであり、別にアートでなくてもいいと思っています。

面白いもので、自分は小さい頃の憧れの職業に「お花屋さん」が入っていました。こうして、今花に関わる仕事をしていることも、偶然でない何かを感じます(意外かもしれませんが)。

Kamila's 4AM Artはもともとミミが朝の時間帯を有意義に活用したいと思う中で、始めたクラフトの派生です。

幼少期から4時に起きていたミミが、大人になって勉強する必要がない時も4時に起きて、フェイスブックやインスタを眺めて時間を浪費するなら、何か意義のあることをしたい。

そう思ってクラフトを始めました。

それがきっかけでした。

そこから、彼女の人生のビジョンが重なり、今Kamilaは単なるアートショップからソーシャルエンタープライズへとステージを移そうとしています。

ソーシャルエンタープライズとはただの言葉でありますが、今年はカミラのビジネスとしても基盤を作り、本来自分たちが行なっていきたいと思っている、アートを通じての社会貢献を積極的にしていこうと思っています。

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リモートでビジネスを行う大変さを知る

2019年Kamilaの中を振り返ると、もうぐちゃぐちゃでした(笑)

正直にぶっちゃけますが、本当にぐちゃぐちゃ。

書ける範囲で書きますが、1ヶ月に何度もスタッフが配送ミスをしてしまうので、1ヶ月の利益がそれでなくなってしまったり、なんなら赤字になります。

割と同じミスが続いていたりするので、途中で途方もないような気分になることもあります。

でも、これはスタッフが悪いのではなく僕らの責任です。

僕とミミの間での決め事としては、どんなミスであってもそれはそうなってしまった以上、経営するものの責任だ。と。

そして彼らは小学校を卒業していなかったり、ギリギリ中学を中退していたり、という学歴。日本で当たり前のことが当たり前でないことが当たり前。


おそらく現場にいればそこまで大変ではないと思います。しかし、ミミも大学院生、そして自分もフルタイムで会社員かつ言語の壁もあるので、なかなか一筋縄では行かず、システムを作るも、うまく行かずの繰り返しでした。


今いるスタッフのメンバーを最大限引き出して、かつきちんとうまくオペレーションが回るようにする。そこは自分が入ってからの2019年でかなり改善できたポイントだと思っています。


話は変わりますが、世の中は不平等でありますが、それは仕方ないことなので、自分たちができるのは、その上で何ができるのかだと思います。

スタッフの教育、個人のスキルアップも2020年取り組みたいことの一つです。

彼女たちは皆一様にハードワーカーです。
それぞれステージは違いますが、彼女たちがKamilaで成長してそれぞれのやりたいことを実現していけるように、助けられるところは助けたいと思っていますし、そうなることがKamilaとしての一つの成功でもあると思っています。

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Kamilaの未来


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当たり前のことですが、自分たちが今こうしてお花を、ウェアラブルアートにして提供できるのは、いつも全力で応援してくれているみなさんがいてくださるからこそ。喜んでくれるみなさんがいるからこそ。そして、もっと辿ればそこには、作り手であり届け手のKamilaメンバーがいること。
そのため、Kamilaではお客様をリスペクトすることはもちろん、必ずまずは、スタッフに利益を還元することを常に意識しています。

今年のクリスマス、去年よりも多くのお給料を持って村に戻っていく彼女たちを見て、2018年を知っているミミはとても喜んでいて、僕も嬉しく思いました。

「両親をディナーに連れていくことができる」

「妹に美味しいチョコレートを買ってあげた」

すごく小さなことですが、大事な一歩だと思っています。


もちろん、Kamilaで解決できることは、業界全体にとってはほんの小さなことかもしれません。僕らがやりたいことは、皆が少しでも地球のことや人のことを想って消費活動をする世界。それが簡単に実現できる世界です。

Kamilaというブランドが日本とフィリピンに存在することがプラスになり、業界全体の発展に繋がっていければ願ってもありません。大企業からの消費も間違いかもないかもしれないですが、スモールビジネスを応援し、さらにその中でも地球や人や動物に優しいブランドが選ばれていくべきだと想っています。

アートに携わるようになってから1年が経ってもまだまだ分からないことだらけ(むしろお花についても分からないことばかり。調べれば調べるほど知らないことだらけ)。

日本では、ブランド至上主義、ひいては周りと同じものをつけたい、周りと比べてどう見られたいという、価値観がベースとして刷り込まれてしまっていると思います。これはメディアの功罪です。刷り込まれてしまったものはどうしようもありません。

僕がKamilaに入ってから自身での変化として、「本当に好きなもの、語れるものしか買わなくなった」ことがあります。

カンボジアの経験も大きいかもしれませんが、作り手の顔が見える、そこに物語が存在する、僕は最近いつも言うのですが”語れるもの”しか買わないように意識し始めました。

もちろん全部ではありません。それが毎日できたらいいのですが、利便性などの問題などもあるので、できません。だからこそ、そこを自分たちで解決したいと言う想いもあります。

今年一年は、「お花のアクセサリーを買いたいな」「どうせ買うなら社会貢献になるブランドがいいな」と思う人がいた時に、まずKamilaを想起してくれる、そんな人たちを増やして、まずはそこで一番になりたいです。

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これからもアートなのか

アートは美しいです。本物のお花をその姿のまま、世界に一つだけのアクセサリーにするというのは、本当に美しい。そう思います。

しかし、同時にアートだけではないとも思います。

今は、Kamilaといえば何かと問えば、ほぼ100%のかたは、Artと答えてくれると思います。

Wearable Artかもしれませんが、本質的に変わりません。

しかし、3年後、5年後、そのイメージは大いに変わっていると思います。少なくとも我々の中では、そう描いています。

Kamilaを母体としつつ、様々な業界で社会変革のきっかけになるようなプロジェクトを立ち上げたい。そう思っています。

リリースは少し遅れているものの、昨年の夏に公開した親子できれるペットボトル繊維から作る服であったり、フィリピンの農業の分野であったり、見えてきているものもあります。

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Kamilaに正式に入ってからもう1年。
自分の至らなさを痛感することも多いですが、Kamilaが新たな発想やアイデアで消費活動を変えていく、サステイナブルでエシカルなライフスタイルをスタンダードにしていく存在になるため、今年はさらに大きなチャレンジをしていきたいと考えています。

自身が会社員をしながらこのように日本とフィリピンでのビジネスに関わるとは想像もしていませんでしたが、今はKamilaの共同代表として、微力ながらいろんな方の人生のプラスに少しでもなっているかなと感じれます。Kamilaのピースを受け取る度に「本当に美しい、Kamilaで買って良かった」と心からそう思ってもらえるよう、必ず今よりもっと良い世界にしていけると確信しているし、アートにはそれほどの力があると信じています。

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minneとcreemaも出店強化しているので、是非フォローしてください。



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