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劇団四季『アナと雪の女王』

7/1 マチネ@四季劇場 春

これまでタイミングが合わずに断念してきましたが、開幕から遅れること2年、遂に鑑賞できることに!

7月ということで、現実では夏シーズン到来ですけれども、銀世界へと特攻⛄️

四季劇場 春

【劇場空間的な】

客席は、1Fでは殆ど満席。2FではC席除く後方ブロックに空席がありつつも、全体としては7割くらい埋まっている印象。ファミリー多め。

緞帳(というか紗幕)にはデカデカとタイトルが。プロセニアムアーチの額縁感も合わさって、まるで巨大な紙芝居のよう。
そして実は、劇場に入るまで、生オケだということを全く知らず…!想定外のオーケストラピットにテンションハイ。

いざ、ゆかん。

【音楽など】

1幕が1時間10分、2幕が55分、合計約2時間。
この尺で、名曲たちを惜しみなく披露し、話を完結させるのだからプロはやっぱすげ〜。
でも、流石に無理ある展開はチラホラあったかな…?特に2幕では、都合の良いようにまとめている感じが多少。

まま、曲ベースの舞台だから、そんなんぶっちゃけどうでもよし✌️

曲は冒頭の「vuelie」と「生まれて初めて」が好きでした。「vuelie」はどこか北欧を感じさせる民族感のある曲で、物語の出だしにぴったり。「生まれて初めて」はお馴染みの曲ではあれど、舞台で聴くとこうも違うのかと。サビのツインボーカルで姉妹の対比をみせつつ、綺麗なハーモニーで、ワクワクよりも美しいが勝つという不思議な現象が発生。

このほか、映画で知名度のある曲のフレーズが展開されて、散りばめられてるのも良いなと思いました。あ、ヒュッゲはオールカットでも良いかなって。

【演出技法】

話題のプロジェクションマッピングは、それそのものより、テクニックの方に感動。

プロジェクションマッピング自体は、今や珍しくないものの、正面からの映像投影、床への映像投影、照明(地明かり)、照明(ゴボを使って模様)、特殊照明(ストロボ等)、スモーク、紙雪、舞台構造のコンビネーションによって生み出される、演出的躍動感の強さを感じました。

恐らく、練りに練ってのアレなんだと思います。演出効果それぞれの境目が分からないよう、上手く誤魔化しあえるバランスで組んでるのだろうなと。境目が分かってしまうと、急に現実に引き戻されますもんね…。

この作品の特徴として、舞台上で映像が3次元方向に展開されている点があります。2次元方向、即ち、真正面からの投影は頻繁に見かけますが、上からの複数台投影は珍しく、立体的な演出が可能になっているように感じました。どちらかというと、2.5次元に多いタイプではないでしょうか。

そしてそして。さらに注目すべきは、オーロラ的なヌルヌル動く光(笑)が、背景によく使われていることかと。舞台空間上で動く抽象的な光(映像)に対し、客がスムーズに受け入れる一助になっているのだと感じました。

【テーマについて】

「終いには王子様とコンビになっていい感じに」的なディズニーストーリーをある意味で打ち破る、良い話だなと思っています。

もちろん、「なんか最終的にハッピーエンドで終わるんやろJK」というのは打ち砕かれない訳ですけども、それはしょうがないとして。

兄弟愛、姉妹愛って、切っても切り離せないものだと思うのですよ。恋愛と違って、生まれた瞬間から付きまとう関係性から生じるではないですか。「違う価値観だから交代します」がなし得ないからこそ、歪曲することもあるが、ゆえに達成感も強いんだと思うんですよね。(「逃げる」はできますけども!)

ダイバーシティーの時代なので、愛の形は様々認められて然るべきですが、真実の愛の答えの一つとして、興味深いな〜と思ったはりやまなのでした。


最後に、上に挙げたvuelieの元ネタはこれだそうです。北欧の民族音楽で合ってて草です。ぜひ聴いてみてください。

そんじゃ!

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