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それ半導体のおかげです:入門前0-02 余話-特許は、エンジニアの頑張り(私見)
みなさんは、特許というと何を思い浮かべますか?
おそらく、ふたつぐらい浮かぶのではないでしょうか?
ひとつは、難しいイメージ。
特許は、発明
→発明はすごいこと
→しかも、業界初で性能up
→ひとにぎりの天才がやっていること
と、思っていませんか?
いいえ、そんなことはありません。確かに天才的と思えるものもありますが、私をはじめ企業に勤めているたくさんのエンジニアが発明して特許出願をしています。もしかすると、御両親や御兄弟、御姉妹、御親戚、御近所の方も、お仕事で特許出願しているかもしれません。
余話の中の余談ですが、同僚とお酒を飲んでいるとき、こんな話を聞きました。
「この間、子供が授業で特許を習ったんだそうだ。そこで、私(親)の名前で検索したら、何件か出てきた。「見直した」って、言ってもらえた」
のだそうです。あぁ、うらやましい。
このように、特許は、TVや雑誌に取り上げられるような人だけでなく、ほとんどのエンジニアが関わっています。また、いつでも誰でも結構気軽に調べることができます(この記事でも引用しているように)。
もうひとつは、怖いイメージ。
例えば、特許紛争、会社同士がケンカしている、損害賠償、などです。
でも、特許法第1条には、以下のように書いてあります。
この法律は、発明の保護及び利用 を図ることにより、発明を奨励し、もつて産業の発達に寄与することを目的とする。
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=334AC0000000121
よって、特許の主目的は、会社同士や会社と発明者がケンカをするためのものではありません。特許庁のオンラインテキストを読むと、
「パートナーと仲良くするために活用しましょう」
と言っているように私は感じました。
参考:2023年度知的財産権制度説明会(初心者向け)
投影資料 p.15
https://www.inpit.go.jp/content/100878283.pdf
特許は、我が国の産業の発展のために、発明とそれを作るために”がんばった”発明者を保護してくれる制度なのです。
”がんばった”と強調してみました。各記事では、件数だけ引用していますが、その1件1件は、
産業の発達に寄与 → 生活が豊か、便利になる製品づくり
につながっていると思います。
製品づくりは、一筋縄ではいきません。一朝一夕に思い通りにいかないのです。
思い通りにいかないことを思い通りになるように、エンジニアやそのサポートメンバは、
・教科書、論文、特許を読んだり、
・実験(試作)をしたり、
・みなさんの手元で壊れたりしないか、事前チェック(信頼性試験)
・うまくいったら喜ぶ
を、日々繰り返しています。
その繰り返しの中で、
・製品の性能(大きさ、強さ、軽さ、速さなど)をよりよくしたり、
・壊れにくくしたり、
・いまいち(課題)を解決したり、
・安く、早く、大量に、作れるようにしたり、
・安心、安全に使えるように(※1)
できたものを、「特許として保護してください」と、特許庁にお願い(特許出願)するのです(他の場合もあります)。
もちろん、今の制度では、お願いすれば全て認めてもらえる(特許登録)わけではありません。
なので、一連の記事では、
生活が豊かになるように、
モノづくりを
エンジニアががんばった証
として、特許の件数(だいたい、会社数やエンジニア数に比例)を、扱うようにしてみました。
蛇足
※1:ふだんエンジニアがリミッターを外すのは、課題解決、性能向上、安全安心確保に
「知恵を絞るとき」に限られると思います。
おもちゃや家電品のリミッターを外すのは、特に安全安心を損なう行為、のみならず、怪我などした場合は、苦労したエンジニアが悲しむと思いませんか?。ただ、とある番組では、安全を配慮しつつ改造できる方々が切磋琢磨しているようなので、私は、尊敬しますし、安心して泣き笑いながら番組を楽しんでいます。
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