タブー視されてきた「武漢研究所流出説」を多角的に検証した、衝撃の調査報道ノンフィクション! 4/21発売『新型コロナはどこからきたのか? 国際情勢と科学的見地から探るウイルスの起源』
ステルスオミクロンBA.2株への変異や上海のロックダウンなど、いまだ収束を見せない新型コロナウイルス。
WHOは2021年の調査で「新型コロナはコウモリ由来で自然変異のウイルスである」と結論付け、世界的にも自然由来が定説となっています。
しかし、実際は多くの事象が「武漢研究所からの流出」の可能性を示唆し、感染症研究の最前線の中にもそれを論じる科学者は少なくありません。
ウイルスの本当の起源はどこなのか?人為的エラーは起きたのか?「武漢研究所」流出説はなぜ陰謀論として切り捨てられたのか?
本書の取材を通じて見えてきたのは、「研究所由来」の可能性を指摘する論文が検閲され、公正なはずの調査団が骨抜きになり、議論が封じ込められてきた事実。そして中国共産党の世界戦略、それに真正面から対抗できない事情を抱えたアメリカほか関係各国政府内の利害が複雑に絡み合った、権力者たちによるパワーゲームでした。
著者シャーリ・マークソンは、『オーストライアン』紙の記者にしてスカイニュースで看板番組を持つ調査報道ジャーナリスト。2020年の3月から新型コロナウイルスの起源を追いはじめたマークソンは「武漢研究所流出説」の可能性を口にすることにより時に嘲笑され叩かれながらも地道に取材を敢行、ホワイトハウスから各国政府高官、感染症研究の権威、中国の内部告発者、諜報機関まで、数々の貴重なインタビューを引き出し、新型コロナのルーツを多角的に検証していきます。
本書は2021年9月にオーストラリアで発売されるや国内ベストセラーのノンフィクションカテゴリーで3位を記録。タブー視されたテーマだけに一歩間違うと陰謀論に寄ってしまう可能性をはらんでいますが、辛口かつ米国で最も信頼のある書評誌として知られるカーカスレビュー(KIRKUS Review)は本書を「不屈のジャーナリズム」と評しています。
ネタバレしてしまうと、著者は最終章で「自然由来含む、どの説もありうる」と記したうえで、自らは「偶発的な流出」説を支持すると明かしています。本書を読んだあとどう感じるかはあなた次第。陰謀論とは一線を画した調査ジャーナリスト本、ぜひご一読いただけたらと思います。
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