レベニューマネジメントにおける料金設定の上限下限や頻度の考え方
※このレベニューマネジメントガイドは、ハルモニアが以前運用していたMagicPriceサイトからnoteへお引越ししました。この記事は2020年2月18日のものです。
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レベニューマネジメントの目標設定を終えて次に行うことは、料金設定のルールとポリシーを策定し、あなたのホテルの方針を言葉にすることです。なぜ料金設定ルールやポリシーが必要なのか。それは、ホテルの継続的な成功、成長のためです。料金設定ルールやポリシーがあれば、料金の高過ぎ/安過ぎで意図しないブランドポジションの変化が起きてしまうことを防ぐことができます。さらに、勘ではなくルールの上で意思決定をしていくことで、振り返りや後任者への引き継ぎがしやすくなります。
料金設定のベースとなる3つの料金
ラックレート:ホテルの正規客室料金のことです。割引などが効いてなく、パンフレットやホームページなどに記載されている料金であり、すでにほとんどのホテルが設定していますよね。
上限料金:特別需要が高いときに設定しても良いとする、最も高い料金です。
下限料金:売れ行きの悪いときやセールにおいても、この料金を下回っては販売しないという料金、ルールも決めておきます。
宿泊者が一度目にした高い料金/安い料金がブランドイメージに影響を与えることを意識しましょう。また、当たり前ですが、下限料金を決める際には一室を提供するときの限界費用を加味する必要があります。
方針によって変わる料金設定ポリシー
<ポリシー① あとから料金を安くすることに制限をかけるか>
予想より多いキャンセルや、予約ペースの低下に対応するためには、ある程度あとから安くする手段を持っていた方がいいでしょう。
しかし、それは先に予約した人が損をすることにもなるため、キャンセル再予約やクレームが起こるリスクがあります。その点を考慮し、あとから料金を安くする場合の制限を決めておくべきです。
<ポリシー② 料金変更の頻度>
ある宿泊日の料金をどのくらいの頻度で変更してよいかを決めましょう。
例えば・1日に◯回まで・宿泊当日は変えない(または変えても良い)
頻度が多いほど機会損失を抑えられる可能性は高まります。ただし、むやみに頻度を増やすのではなく、各システムとの連携状況や他部署への影響を加味して決めましょう。
どこまでやるかを明確にしよう
レベニューマネジメント業務は、やればやるだけ良いというわけではありません。他の業務や、適正な業務時間とのバランスを考慮しながら行うべきです。
実際、レベニューマネジメントには調べたり、考えたりと、時間があればいくらでもできることがあります。他の業務とのバランスをみて、どこかで区切りを入れることも明確にしておきましょう。適切な目標を達成できればよいとし、手段はどんどん効率化させていくことが大切です。
おすすめは、日によってメリハリをつけることです。
例えば、週5日間のうち、4日間はクイックに日々の検討や調整を行い、残り1日は重点的に長期の検討や社内への共有を行うなどです。
業務にメリハリをつけることは仕事効率アップだけでなく、それにより余裕や刺激が生まれ、仕事をもっと楽しくする効果もあります。幸せに働き、さらに高い成果も出していきましょう。