腕のしびれ

最近の患者様の症状で多いのでご紹介します。

腕のしびれと一口にいってもいろいろな原因が
考えられます。

みなさまの中には、もしかしたら腕がしびれている方もいるかもしれません。

症状がひどい方だと、寝ているときに腕の置き場がないくらいしびれたり、腕の筋肉が何にもしていないのにパンパンに張ったりします。

とてもつらいと思いますので、改善策も書いていきます。

《目次》
1.しびれの場所
2.しびれ方
3.胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
4.なぜ胸郭出口症候群になるか
5.改善するためにはどうすればよいか?
 ①カラダ全体をリラックスさせる。
 ②正しい姿勢になるように意識する。
6.まとめ


1.しびれの場所

腕のしびれが出ている場合、まず、どこのしびれかを確認します。

・肘から上なのか
・肘から下なのか
・手なのか
・手でも、親指や人差し指なのか
・あるいは中指なのか
・薬指・小指なのか

しびれの範囲を明確にすることである程度、どの状態にあるのかは絞れます。


2.しびれ方

また、どのようなしびれかも確認します。

・表面がピリピリしているのか
・それとも動かすとビリビリしびれるのか
・正座したあとの足のしびれみたいな感じなのか

しびれ方で、筋肉についている神経の異常なのか、感覚を感じる神経の異常なのかを判断できます。


3.胸郭出口症候群(きょうかくでぐちしょうこうぐん)

最近、私がみている方で多い症状です。

胸郭とは、肋骨と背骨でつくられている鳥かごみたいな構造をいいます。

画像1



画像2

胸郭にも空間があり、出口があります。
出口というと、首のところを指します。

胸郭の出口には、神経・血管が通っています。
この神経や血管は腕の筋肉につながっています。

通り道の部分には、筋肉や骨があります。
(図でいう斜角筋、第1肋骨と鎖骨の間、小胸筋です。)
ここの場所が狭くなるとこで、神経が圧迫されます。
神経が圧迫されると、正常の働きから外れるので、
しびれます。

神経は筋肉につながっています。
神経が電気刺激で興奮することで、筋肉が縮みます。
圧迫されると、持続的に神経が興奮している状態になるので、つねに筋肉も縮みます。
すると、筋肉が張ってしびれをきたします。


4.なぜ胸郭出口症候群になるか

結論からいえば、姿勢です。
猫背の姿勢が原因です。

現代社会では、パソコン・スマートフォンなどの普及により、
長時間のデスクワークが主体になっています。

作業に集中すると・・・

背骨が丸くなります。
→肩が前にでて、内巻きになります。
→首も前にでます。
→肩や首の筋肉が縮むあるいは伸ばされます。
→長時間、何度も繰り返すことで、筋肉への疲労もたまります。
→気づいた時には、筋肉の柔軟性は失われ、神経の通り道のところが
圧迫され、しびれます。

また、仕事や対人のストレスにより、カラダ自身が身構えている状態が
続いても、筋肉を硬くするので、症状がでます。


5.改善するためにはどうすればよいか?

単純に、姿勢を常に正しい状態に持っていければ、症状は改善して
いきます。

ただし、長期間にわたり悪い状態を続けてきたので、改善させるにも
時間がかかります。

しびれなどの神経症状がでていると、肩のコリ・肩甲骨のコリ・腕の張りを
余計に感じます。
そこをグイグイ押してほしいとも感じます。
しかし、押して症状が改善すればよいですが、たいていの場合、すぐに
もどります。

神経が常に興奮している状況では、また筋肉が張ってきてしまうからです。結局のところ、姿勢を改善して、もとの圧迫を解くことになります。

姿勢を正しい方向へもっていくために・・・

①カラダ全体をリラックスさせる。

常にカラダの力を抜くことを意識してください。
自分のカラダがゲルのように溶けるイメージを持ってください。

アロマや瞑想もオススメします。
また、整骨院や鍼灸院で診てもらうことをオススメします。
押してほしい筋肉を緩めてもいいです。

鍼灸治療では、ツボを使うことでカラダ全体を緩めることが可能です。
(姿勢も正せるようになります。)
治療として使うツボは、人によってさまざまです。
同じ人でも、その時に応じてどのツボを使うかが変わります。

一概に、このツボが効くとは、診るときでないとわかりません。
なので、鍼灸の専門院に行くことをススメます。

②正しい姿勢になるように意識する。

座った状態で姿勢を正すコツをお伝えします。

・骨盤を立てます。(起こします。)
 座ってお尻の下に手を入れたときに触れる骨がたつようにします。
・肋骨全体を上に引き上げます。
 自分があやつり人形のように糸でつるされているように、頭のてっぺんの
 方に引き上げます。
・肩の力を抜きます。
 肋骨を引き上げたときに肩に力が入るので抜きます。

まずは、姿勢が崩れたと感じたときにやってみてください。


6.まとめ

・腕のしびれの場所・範囲・しびれ方によって症状が異なります。
・胸郭出口症候群が腕のしびれをだしています。
・胸郭出口症候群の場合、痛いところだけでなく、神経の圧迫を解く
 必要があります。
・神経の圧迫を解くために、姿勢の改善が必要です。
・リラックスして、首肩回りの筋肉の緊張を和らげます。
・姿勢を常に正しくするように意識します。
・整骨院や鍼灸院など専門家に診てもらいます。

状態を把握して、早く治しましょう。

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