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初月売上10万円のブランドが、1年後、月100万円を越えるまで。

前置き

今回は、2022年12月23日にアトツギファーストというコミュニティでお話したことをもとに記事にします。内容は、昨年立ち上げた自社ブランドt to(ティートゥー)のストーリーについてです。その経緯などもご紹介しながら本題に入りたいと思います。

アトツギファーストとは:アトツギ特化の学びのプラットフォーム)
(アトツギとは:家業の永続にコミットし、社会に必要とされ続ける会社であるために、健全な危機感と野心を持って、実現したい未来に向かって挑戦を重ねる人。)

講演のきっかけ

先月、同じ兵庫県内のアトツギの方から「兵庫ミート(アトツギファースト内のコミュニティ。おもに兵庫県のアトツギが参加)でt toの話を聞きたいという声があがっているので、ぜひお話してもらえませんか。」とご連絡を頂きました。
立場や境遇、年齢の近いメンバーさんの自社ブランド成功ストーリーを聞くことで自社ブランドを手掛ける際のイメージがより鮮明になるのでは、ということでした。

成功というにはほど遠いと思いながらも、自分の話を聞きたいと言ってもらえるなんてとても光栄だし、わたしの経験シェアで少しでもお役に立てるのならと思い、お話させて頂くことになりました。

しかし、取材や商談などの双方向のやり取りがあるものは経験があるものの、講演のようにひとりで長時間話すという経験はありませんでした。

「当日のスケジュールってどんな感じなんだろう、質疑応答多めの座談会みたいなのがいいなぁ、、」と思っていたら、講演1時間くらいの予定とのこと!
ブランドを立ち上げてからでいうと、一方的に話す形では30分はおろか、アトツギファーストのピッチ4分が最長でした。

ひとまず、質疑応答や私からの相談などに時間を回すという事で講演時間を30分ほどにして頂きましたが、それでも「自分の話を30分もして飽きられないだろうか」と、めちゃくちゃ不安でいっぱいでした。

ですが、自分の話を講演のような形でさせてもらえるなんてすごく貴重な機会だし、お声掛けいただいたアトツギの方もすごく応援してくださったので、やれるだけのことはやろうと思い準備をしました。

構成を考える

最初に思いついたのは「ブランドを作るまでの流れを説明する」という構成でした。でもさすがに、30分もブランドを作った話をしても面白くないし、そもそもそんなに話すことないよなーと思っていたので、「アトツギがどんな課題感を持っているのか」を考えました。その課題に対して何かヒントになる話ができればよいのではないかと。
同じ話をするにしても、テーマがあった方が聞きやすいし質疑応答もしやすいだろうと思いました。

では課題感は何かというとやっぱり「新規事業を作って、成功させたい」ということかなと思いました。
現状に危機感を持って会社を変えようとしたり新しいことをしようとしても、先代や社内からの反対を受けることが多いのがアトツギの宿命かと思います。

そんな中で、どうやって新しくブランドを作り成果を出したのか、自分なりに良かったと思うことを振り返る、という構成にしました。

気を付けたこと

また、内容を考えるにあたって気を付けたことは「経験シェア」というスタンスです。

自分のストーリーを語るうえで、ともすれば自慢話になりがちかと思います。日本を代表する経営者の話ならともかく、ただのアトツギの自慢話に興味はないと思うので「自分はこのように考え行動し、このような結果になった」という姿勢を崩さないように気を付けました。

本題

それでは、実際に話した内容に移ります。ここからは当日、アトツギの方に向けて話したことを、文章にしていきます。

「自社ブランド立ち上げ」経験シェア

まず今回お話させて頂くにあたって、みなさんが課題に感じている事、興味があることは何かを考えました。それは「新規事業を作って成功させたい」ということかなと思います。

そこで、ブランドを作って一定の成果は出せた要因は何だったのかということをお話できればと思います。

また、もしかしたらいまは新規事業を特に考えていないですという方もいらっしゃるかもしれません。
もちろんどんな状況で合っても新規事業を作ることが絶対に正解だと思っていません。既存事業を成長させることや改善に取り組むこともとても意義のある事だし挑戦だと思っています。
しかし、いつかは新規事業を検討するタイミングは来るはずなので、その時の参考になればと思ってお話させて頂きます。

成果とは

では、そもそも成果って具体的に何?ということですが、以下の二つがあると思っています。

まずは「ブランドを作ることができた」ということと、「卸先が増えた」ということです。本日はこの2つの観点で、お話していきたいとおもいます

自己紹介、会社紹介、ブランド紹介

本題に入る前に簡単な自己紹介と会社やブランドについてもご紹介させてください。

実際使用したスライドです。

兵庫県姫路市でお茶の販売などをしている、播磨屋茶舗の3代目アトツギの赤松佳幸と申します。
大学卒業後、2016年4月にカーブスというフィットネス業界の会社に入社。1年後の2017年6月に退職。2017年の9月から約2年間、取引先である三重県のお茶問屋で修業させてもらい、2019年9月より播磨屋茶舗で働き始めました。次に会社紹介です。

写真は本店です。

播磨屋茶舗は、母方の祖父が姫路市で1948年に創業した会社です。市場の中にあるお店だったので、市場内の他のお店や一般のお客さんにお茶を売っていましたが、姫路市内のスーパーとの取引がきっかけで、スーパーの拡大とともに売上高も増加。
父が婿養子として会社に入り、2000年にティーバッグ加工の工場を建設。ティーバッグ加工の内製化に取り組みました。現在は、85%以上が大手スーパーへの売上になっています。自社の小売店は本店と城前店の2店舗です。

最後にブランドのご紹介になります。

ミレニアル世代に向けたティーバッグブランドt to(ティートゥー)。
「かんたん、おいしい。しかも、ヘルシー。」というコンセプトのもと、ちょっとクセがありそうな健康茶を、ペットボトルの味に慣れている方にも飲みやすいようにブレンドして提供しています。

水出しも簡単に、すっきり美味しく飲めるのが特徴です。

ブランド実績

売上は、初年度が約350万円でした。取り扱い店舗がいま63店舗になっています。売り上げの推移についてはあとでお話しますが大まかには、12月くらいから直販が少し増え、春になり暖かくなってきた途端に売り上げが落ち込み、6月くらいから卸が増えて売り上げが上がった、という流れです。

メディア実績については、以下のような媒体に取り上げて頂いています。

【TV】・サンテレビ「おとなりサン」
【ラジオ】・Kiss FM KOBE「Viva la radio」・ラジオ関西「PUSH!」
【新聞】・神戸新聞・神戸新聞「奥さま手帳」・姫路経済新聞
【Webメディア】・エヌエヌ生命「経営ペディア」・朝日新聞「ツギノジダイ」
・小学館「@DIME」・Kiss FM「Kiss Press」・播磨リビング社「TANOSU」・「てくてくひめじ」
・haconiwa「大切な人に贈りたい!おしゃれでおいしい日本茶ギフト10選」
【雑誌】・晋遊舎「LDK the Beauty」8月号・ソトコトプラネット「ソトコト」5月号
・PIE International「発信する・共感を呼ぶ Web&SNS時代のブランディングデザイン」
・夕星社「mina」

入社してからブランドを作るまで

さて、このようなブランドが出来たわけですが、入社してから作るまでの経緯についてご説明します。

自社の小売店と工場で働く

播磨屋茶舗に戻ってきて、まず小売店と工場で働きました。何か社長に考えがあるのかなと思っていたのですが、どこで何をするか全く決まっていなかったため自分で考える必要がありました。
そこで、まず現状把握をしようと思いました。前職で、とにかく現状把握が大切だという事を嫌というほど聞かされたことが活きました。

当時は、小売店が3つと工場が2つありました。ちょうどその当時軽減税率の導入でPOSレジに変更するタイミングでもあったので、店舗での使い方をパートさんに説明する必要もあり、まずは城前店とメガドンキ店で2週間ずつ働きました。本店の建物の中には事務所もあり、そこが本社機能を兼ねていました。

その後、工場でも合計1か月くらい働こうかなと思っていました。しかし、思っていたよりも「社長の息子」として扱われてしまい、「現場で働きながら仕事を理解する」よりも見学することが多くなってしまいました。

思い切って「一従業員として扱ってください」ということもできたのですが諸事情あり、工場では2週間で切り上げて本店に戻ることにしました。

左上:本店 左下左側:メガドンキ店 左下右側:城前店
右上:花影工場 右下:神田工場

黒字化するため方法を考える

とはいっても、大まかな仕事の流れは見れたので、次に会社の決算書などについて勉強し始めめました。これについても現状把握する、という目的がありました。
いろいろ本読んで勉強していると、どうやら自社の状態はまずい状況であるみたいということが分かりました。
そして何よりもまずいのは、社長がその状況を理解できていないということでした。「営業損失」についてあまり理解しておらず、このままだとどうなるかが予想できていない、ということです。

そこで、黒字にするためにはどうしたらよいか考えはじめました。森岡毅さんの「USJを劇的に変えた、たったひとつの考え方」を読んで株式会社刀に問い合わせしてみたり、小売店を増やした方が良いのではないかと思ってかき氷店を作ろうと思ってみたり。。。

「経営とブランディング講座」に出会う

そうこうしているうちに、たまたま中川政七商店のコンサルティング事業に出会います。

「茶論」という、中川政七商店が運営している茶道教室が大阪にあり、そこに通っていました。中川政七商店はそこで初めて知ったのですが、お店の雰囲気とかいろいろ勉強になるなーと思ってホームページを見ているとコンサルティング事業があることを見つけました。

それが2019年11月です。そして、担当の方に講座があることを教えてもらい、コンサルティングよりもまずはそちらを受講することになりました。

デザイン会社に連絡する

ただ、講座がはじめるのは翌年の2月。とりあえず講座の教科書を読んで予習はしましたが、その時は他にやることもなかったので、いてもたってもいられなくなり、2週間後くらいにデザイン会社に連絡しました。

その時は城前店のリブランディングを検討していましたが、デザイナーさんとのやり取りを経て、スーパーで販売する新商品を作ることになりました。

講座で出会ったデザイナーさんとブランドを考える

2020年2月から1ヶ月に1回、計6回の講座がはじまりました。
講座は1~5回までが講義で、最終回は発表会になります。参加しているのは、私のような事業者が約6割、デザイナーさんが4割ほど参加されていました。

講座の推奨は、事業者とデザイナーが組んでひとつのブランドを考え、最終回に発表するというものでした。
出来ることなら早くブランディングについて理解の深いデザイナーさんと組んで教えてもらいながらブランドを考えたいと思っていたので、第一回の懇親会でお話した方と一緒にブランド案を作ることになりました。

6回目の発表に向けて、実際にロゴやデザイン案まで考えてもらいましたがが、結局それは白紙に戻すことにしました。

自分の好きなデザイナーさんを探す

この経験を経て、次は自分の好きなデザインを作った方にお願いしたいと思い、ピンタレストで好みのデザインを探しました。
そして、3名の方とお話して今回のデザイナーさんにお願いすることになりました。
そしてデザイナーさんには大枠を伝え、約1年かけてティーバッグブランドを作ることになりました。

なぜ作れたか

このような流れでブランドを作ることになったわけですが、なぜブランドが作れたか、という理由を振り返ると3点あると思います。

1、社風

私は直接聞いた事はありませんが、祖父が「その時代に合わせた絵を書くことが大事」と言っていたそうで、父もわりと自由にさせてもらっていたようです。なので、私が播磨屋茶舗に戻ってきたときに、ある程度自由にしていいと言われていました。
また、いろんな変化をしてきた会社なので従業員の方も、今まで通りのお茶を売る、ということに対して良い意味でこだわりがないのも良かったと思います。なので社風については運が良かったです。

2、信頼感と安心感

ただ、新しいことへの抵抗感が少ないとは言っても、ところどころ社長からの口出しが入ります。それでも推し進められたのは、信頼と安心感を持ってもらえていたからだと思います。
「とりあえずやりきるだろう」という信頼感と、「会社を崩壊させようとしているのではないだろう」という安心感です。ではどうやって「信頼感」と「安心感」を得たかご説明します。

【信頼感】
入社当時、「新規事業をやりやすくするため」という目的ではなかったものの「今後協力してもらうには、まず社長の役に立たないといけない」と思っていたので、社長の役に立つことを目標にして働いていました。

そこで、社長がやろうと思っていながらできなかったことに積極的に取り組みました。例えば、「播磨屋茶舗のInstagramアカウントを作って発信」「Webサイト作成」「POSレジの導入、補助金の申請」「日本茶インストラクターの資格取得」「くまモンの商用利用申請」などです。

また、会社を良くしていきたいという気持ちをことあるごとに伝え、無茶振りに思える仕事を振られても文句を言わず、なんとか解決しようと真剣に取り組み姿勢を見せていました。

【安心感】
これまでの経過や業績について否定をせず、敬意を払っていることを伝えながら、このままではいけないと思うという提案をするようにしていた。

また、会社の強みだと感じている事を何度も伝えて、それを活用すればもっと業績は良くなるはずだから、そのための活動である、ということを伝えるようにしていました。

そのため、ブランドを作るときも、全く脈絡のない事業ではないと思ってもらえ、特に大きな反対なく会社の予算を使うことが出来たと思います。

3、デザイナーさんとの商品作りの経験

「デザイン会社に連絡する」でお話した通り、ティートゥーを作るまでに一度デザイナーさんと商品作りを経験しています。

実際に商品化まで自分で作ってみると、実務的にも何が必要なのかあらかじめ考えることが出来るし、お店での見え方や販売実績も見えます。何が想像通りで、何が想像と違ったかが分かるので、ティートゥーを作る時に反省を活かすことが出来ました。

特に一番失敗したなと思ったことは「自分の軸がないとブレて収拾がつかない」ということです。

スーパー向けの商品を作るということは決まっていたものの、自分が売りたいは、販売予定のスーパーで売れる商品とは言えないものでした。
ターゲットは20代~30代、ちょっと高めの値段設定でプレミアム感があるもの。そのスーパーで売るためにはどうするかが固まらないまま、どんなデザインが良いと思うか、自分の好みのイメージをデザイナーさんに伝えていました。最初はグラフィック多めのパッケージが良いかなと思ったり、はたまたスーパーで売るんだったらシズル感を出すために美味しそうなお茶の写真を使った方が良いのではないかと思ったり、社長からの意見で方向が決まったり。。。初めから考えつくされていたわけではなかったので、デザイナーさんを振り回していました。

結果、当初販売していたスーパーでは販売終了になりました。(直販ではそこそこ売れていたり、取引のなかったスーパーから連絡がきて採用になったりしているので、商品自体は悪くなかったと思っています。販路って大事。。)

この経験とデザイン講座でもデザイナーさんとブランドを考えた経験を経て、次に作る時は「自分が何をしたいかを明確にする」「ブランド作りに長けていて、ある程度引っ張ってくれるデザイナーさんにお願いする」という事が決まり、デザイナーさんを探す際に大きな指標になり、良いデザイナーさんと出会うことが出来ました。

なぜ卸先が増えたか

では、「なぜ卸先が増えたか」というお話。売り上げの推移と一緒に主な流れを見ていきます。

青「直販」 オレンジ「卸」

2月に「大日本市」という商談会に参加することができました。これがティートゥーとしても播磨屋茶舗としてもはじめての商談会でした。ここで少し卸先が増え、6月に「ててて商談会」、9月には2回目の「大日本市」に参加して、卸先が増えるとともに売り上げが増えていきました。

なぜ販路が拡大したのか、要因を見つけることは難しいのですが自分なりに思うことが3つあります。

1、伝えるべきことを整理して正しく伝える

中川政七商店HPより
https://www.nakagawa-masashichi.jp/company/business/education/course.html

1つ目は「伝えるべきことを整理して正しく伝える」ことが出来たから。

これは、中川さんの講座において、ブランディングとはどういうことか、という一つの答えですが、講座ではこれを徹底して考えます。

具体的にいうと4つのステップがあります。
まず「会社を診断する」。それこそ決算書をみたり、会社の仕事の流れなどを把握して、会社がどんな状態にあるのかを把握します。現状が把握できると将来どうなりたいかを決めます。それがグランドマップや予算表です。
グランドマップは、ビジョンが中心にあり、会社の方向性を表すものですが、ビジョンを考える際には「自分の意志」「会社の強み」「環境」の3つが交わるところは何かを考えます。

次に、「ブランドを作る」というステップで、ビジョンを達成するためにどんなブランドが必要かを考えます。
何年でいくらくらいの売上?なども考えますし、どんなカテゴリーでどんあ競合がいて、自分たちはどこに向かうのかなどを決めます。

そして、「商品を作る」というステップで具体的な商品について考えます。そのカテゴリーの商品の本質的な構成要素を考えたり、いくらくらいの価格の商品を何種類作って、どこでどれだけ売るのかなどを決めます。

最後に「コミュニケーションを設計する」というステップがあり、売り上げを作る主線と、そこに流入させるための副線はどんなものを利用するのかきめます。また、生活者とバイヤー、メディアは伝えるべき情報が違うため、何を伝えるかをそれぞれ整理します。

精度は荒いですが、ティートゥーもこれらのステップを踏むことで、伝えるべきことを整理して正しく伝えることができ、商談会などで取引先が増えたたと思います。

2、「価値がある」と断言できる家業の良さを見つけた

ティートゥーの根幹には、「自社のティーバッグを飲んだ時の感動を友達にも広めたい」という意志があります。

わたしは、家業に戻るまでお茶をほとんど飲んだことがありませんでした。お茶にもあまり興味がなかったですが、家業に戻った以上好きになる努力はしようと思い、まず自社商品をいろいろ飲んでいました。

そして自社がスーパーで販売しているティーバッグ商品を飲んで驚きました。想像していたティーバッグのお茶(ビジネスホテルなどのアメニティでよくあるお茶)よりもはるかにおいしかったんです。

調べてみると、ティーバッグ加工機の数も多いし、自分たちで機械のメンテナンスまでこなす従業員たちが長年のノウハウを培ってきたからお手ごろ価格で高品質なティーバッグのお茶が安定して製造できるということがわかりました。

「ティーバッグでお茶を飲む、という体験は今の時代でも十分通用する便利さだし、ちゃんとおいしく、しかもお手ごろに買えるのも同世代にとって価値がある。」と思ったのがティートゥーのアイデアのきっかけです。

この「自分が信じられる軸」があったからティートゥーは少しずつ広まったと思います。なぜかというと、客観的なアドバイスをもらいに行きやすいし、試行錯誤の回数が増えるということです。

これはすごくいい!と思うからいろんな人に話す機会が増えます。でも最初は上手く伝わらないし悔しい思いもします。だからこそ上手く伝えるためにはどうすればよいか試行錯誤します。
それでブラッシュアップされ、商談会でもバイヤーさんに伝わりやすいように話すことができたとおもいます。

また、人に話す機会が増えるから、自分が大事に思っている事がより浮き彫りになる好循環がうまれたと思います。

3、応援される人になろうとした

ブランドを作っている途中や最初の頃は、主にアトツギやアトツギファーストの事務局の方に応援して頂きました。

これらは、同じアトツギだから、とかアトツギファーストに所属しているからという理由だけではないと思います。

アトツギファーストという応援を得やすい場所を最大限生かして応援してもらうためには、まず発信することと、指摘をもらうことだと思っていました。そこで、ティートゥーを作っている途中から約半年間の間に、アトツギファースト内のピッチに3回エントリーして、壁打ちも7回くらいしました。

上にも書いた通り「これすごく良いから聞いて!」という気持ちもありましたが、「応援してもらえる人になろう」と思って壁打ちやピッチに臨んでいました。

まず、自分が考えているブランドについて知ってもらう機会を作れたし、壁打ちでボコボコにされながらも修正したり改善したり、それでもまた指摘を受ける姿を見せることで、「真剣さ」を伝えられたと思います。

おそらくこの姿勢と行動のおかげで、取材していただいたり、新聞記者の方を紹介して頂いたり、テレビ局の方を紹介してもらったり、商談会の運営の方を紹介してもらったり、POP UPが出来る商業施設を紹介してもらったり、什器をつくってくれる会社さんを紹介してもらったり、実際に購入してもらうことが出来たと思います。

また、壁打ちなどするのは、勇気がいるかもしれません。自分自身も当時はかなりしんどかったです。ですが、ここでたたかれることがブランドのストーリーになるな、とも思っていました。みんなやらないことは、やるだけである程度注目されるとも思います。

まとめ

23日にお話した内容は以上になります。

これらを振り返って、特に大切だなと思ったことは「家業の良さを自分事に出来た」ことと「恥をかくことさえもネタ、と思って積極的に発信したこと」だと思います。

また、1年目は想像以上に多くの方に支持して頂きましたが、2年目以降の発展に向けてさらに改善を重ねたいと思います。

最後に告知になりますが、2023年2月に新商品を発売予定なので、ぜひチェックしてください!
お読みいただき、ありがとうございました。
(下にリンクを貼っておきますので、ぜひご覧ください。)




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