《絵本レビュー》しっぽがない! コアラとヒトのしっぽのなぞ (たくさんのふしぎ傑作集)
数年前、イッテQでイトウアサコが身体を張ってやっていた、お尻パーカッション。
うちの娘達は気に入って、たまに、わたしに叩けとばかりに笑いながらお尻を突き出してきます(笑)
まぁ、それは良いのだが(よくないよ)、忘れもしない今年の1月2日のこと、長女は階段から尻もちをつき、尾骨を強打しました。
急いで休日当番医のところに行き、レントゲンをとってもろたら、尾骨が90度内側に折れていました。簡単に言えば、人間のしっぽが内臓側に折れてるということです。
それから、クッション生活が始まるんですが、そんな中で見つけたのがコチラの【しっぽがない! コアラとヒトのしっぽのなぞ (たくさんのふしぎ傑作集)
】という絵本。では、早速レビューしようと思いますパチパチパチって、どんな中で見つけたんだよっ。
〔作〕犬塚則久
〔絵〕大島裕子
〔発行所〕福音館書店
〔初版〕2015年8月
〔価格〕1,300(税別)
〔ページ数〕40P
《ストーリーについて》
りくのうえ学校で、今日もいぬやま先生の授業がはじまります。
骨がある動物の大きな特徴が書いてあるプリントを見て、コアラのふくろいくんと、ヒトのあだちさんが、〝どうして自分たちにはシッポがないのか?〟と疑問に思いました。
それは、いぬやま先生にも解らないことでした。
さぁさぁ、ふくろいくんとあだちさんと一緒にこの謎について調べてみましょう。
シッポの関係性や役割を調べていきますが、さてさて、答えを見つけることができるのでしょうか?
この絵本を読めば、シッポのありとあらゆる事がわかり、きっと子供の素朴な疑問に向き合える一冊になりますよ。
《10コの視点》
【主なキャラクター】
・いぬやま先生
・コアラのふくろいくん
・ヒトのあだちさん
・陸の上町に住む動物たち
・友人のアシカのこみみさん
・ラブカのさがみ長老
・オサガメのまんねんさん
・シーラカンスのラチメリアさん
【舞台】
・陸の上町
【構成】
りくのうえ学校で、いぬやま先生による授業が始まる
↓
シッポに疑問を持った、ふくろいくんとあだちさんといぬやま先生でそれぞれ調べに出かける。
↓
しっぽの謎が深まる中、夏休みに入り宿題となる。
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ふくろいくんとあだちさんは、海水浴にやってきて海の中でヒントを得て、シッポの始まりは大昔の海の中ということを知る。
↓
シーラカンスのラチメリアさんから〝シッポ一族の先祖から伝わる奥義の絵巻もの〟をもらう。
↓
骨のある動物に〝しっぽがないものがいるのはなぜか?〟という宿題にやっと答えが出る。
【文】
脊椎動物の進化に関する研究の中で、コアラ、ヒト、犬のシッポに関する調査を通じて、シッポが約5億年前に形成されたという事実にたどり着くという構成が非常に魅力的。個人的に、シーラカンスやラブカの長老レジェンドたちの言葉にロマンを感じましたハイ!
【絵】
色鉛筆で描いたような温かいリアルなタッチだからこそ、それぞれの動物の生態がイメージしやすい。
特に、粘土を用いて視覚的にシッポが形成される過程を説明しているページは最高。
【ハッピーエンド】
更に、いぬやま先生から宿題が出されてハッピーエンド。(ガーン)
【表表紙・裏表紙】
どでーんと、コアラのふくろいくんがアップで描かれている。裏は、後ろ姿が描かれていて、連動している絵が個人的に好き。
【見返し】
自然をイメージさせてくれた茶色い用紙。
【題字の文字】
ピンクが映える中央揃えの丸ゴシック体。
《読み聞かせをしてみて》
『いぬやま先生の宿題解きたいね?(8)』
『なんで、人間のシッポはちっちゃくなっちゃったのかだよ(11)』
『必要じゃなくなったからやろ(母)』
絵本の中では文章量多めだと思ったんで、図鑑を読むような感じにして、所々娘達に質問しながら読み聞かせしました。
《おしまいの言葉》
その後、長女の尾骨は次女よりボコっとでてるんです。どうやら、内側に折れたまま治った模様。
何で、こんな必要もなさそうなのに、皮膚の中にちっさく収納されているのかと疑問に思った私はググった。(いぬやま先生ごめんなさい)
記事には、遺伝子の突然変異が関連しているんじゃないかと書かれていた。
ならカンガルーであれば、あの強烈なキックをくりだすためにはシッポが必要と思って使い続けたのかな。だから残ったのかな?
人間はシッポを使わなくなっていったのかな…
☆彡コボナンより
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