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オーストリア ウィーン④観光編II

今日は、市内から少し離れる場所を中心に備忘録。

⑧パルメンハウス Palmenhaus

こちらは、王宮やオペラ座からも近い場所にあるカフェ&レストラン。

カフェが目的で行ったのだが、カフェと繋がるところに、直訳すると『蝶々の家』Schmetterlinghausというものを発見。
どうやら温室になっているようなので、気になって入ってみることにした。
中は、まるで南国のような暖かさ。

案内によると、全長約120メートルもあり、約500匹近くの蝶々が温室内に暮らしているのだそうだ。
色とりどりの蝶々が飛び回り、とても綺麗だ。
見た事もない色の蝶々たちに、うっとりしてしまった。
本当に綺麗だった。

⑨ウィーン墓地

ウィーンは、言わずと知れた音楽の街。
そして、多くの音楽家の墓地がある街でもある。
 
観光地として記載するには抵抗があるが、多くの方が訪れる場所でもある。
墓地は綺麗に整備されており、墓地内の地図まである。
亡くなったかたたちにも、ちゃんと住所があるのだ。

音楽家たちは、墓地の一角に寄り添うように眠っている。
みんなで集まり、コンサートでも開けそうだ。
 
ルードヴィッヒ・ファン・べートーヴェン Ludwig van Beethoven
生:1770年12月16日 ボン
没:1827年3月26日 ウィーン 56歳

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト Wolfgang Amadeus Mozart
生:1756年1月27日 ザルツブルク
没:1791年12月5日 ウィーン (35歳)
 
モーツァルトは、別のザンクト・マルクス墓地に埋葬されているが、こちらにも記念碑が建っている。

フランツ・シューベルト Franz Schuber
生:1797年1月31日 リヒテンタール
没:1828年11月19日 ウィーン(31歳)

ヨハネス・ブラームス Johannes Brahms
生:1833年5月7日 ハンブルク
没:1897年4月3日 ウィーン (63歳)

ヨハン・シュトラウス2世 Johann Strauss Ⅱ
生:1825年10月25日 ウィーン
没:1899年6月3日 ウィーン (73歳)

⑩フンデルトヴァッサーハウスHundertwasser Haus

私は、建築のことは素人だ。だから、この建物を見た時に、バルセロナで見たガウディの作品のようだなと思った。
曲線が多く取り入れられていて、カラフルな色使いだからだ。

そして、彼がウィーンのガウディと呼ばれていると知り、なるほどと思った。
環境問題にも取り組んでいるので、このように植物と家が一体になった建物を、住居として提案しているのだそうだ。

⑪ドナウ川/ドナウ運河遊覧船 Donau Rundfaht

様々な遊覧船のコースがある。
私はどうしても閘門を間近で見たくて、ドナウ運河のコースにした。
 
船から眺めるウィーンの街も、なかなか良い。

こちらが閘門。
ドナウ川には、全部で10か所の閘門があるそうだ。
私達が見学したのは、そのうちのFreudenauという場所で、水力発電が行われている。
 
閘門とは、水位の違う川に船を通すため、両河川の水位を合わせるために造られた門で、ドイツ語ではSchleuse。
 
テレビでしか見た事がない閘門。
閘門に船が到着すると、後方の水門がゆっくりと閉まる。
閉ざされた空間の水位が、どんどん上がってくる。
 
これは最初の頃に撮った写真だが、壁の白い部分辺りまでの10メートルほど水位が上がり、ドナウ川と同じ水位になる。
その後、前方の水門が開かれ、船は再び走行する。

ドナウ川を見ながら、初めてウィーンを訪れた時の事を思い出す。
夜に到着したため、初日はドナウ川をはっきりと見る事ができなかった。
翌朝、私は待ちきれずに早起きをして、朝食前にドナウ川を見に行くことにした。
 
何度も耳にした『美しき青きドナウ』のメロディー。
そのメロディーを口ずさみながら、朝の散歩に付き合ってくれた友達と一緒に、ドナウ川を目指す。
 
夏の朝だった。
空気は澄んでいて、日本の夏の朝とは違い、肌寒い。
 
その空気と同じように、あのメロディーのイメージのまま、清く澄んだ川の水を期待していた私は、その少し濁った川の水を見て、川岸でがっくりと肩を落としてしまった。
 
友達は、そんな私の様子を見て、どうしたのかと私に聞いてきた。
そして、私の答えに声を出して笑った。
 
『街の中を流れる川が、何百年もの間、綺麗なまま保てるはずがないでしょう?』と。
 
頭では、もちろん分かっていたのだ。
そして、テレビで何度も見ていたのだ。
この川が、ごく普通の川であることを。
 
でも、私は今でもドナウ川を思う時、あのメロディーと共に、山から湧き出たばかりのような、澄んだ水を湛えたドナウ川を思い浮かべる。
 
見た事もない景色のはずなのに、あのメロディーは、私にそんな景色をプレゼントしてくれる。
音楽の力とは、かくも偉大だ。

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