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ラジオの時間です

おいでませ。玻璃です。

中学生のこの頃、父が独立して工務店を開業した。
羽振りの良い元請業者との付き合いが始まり、父もその影響で潤うことができた。

その勢いで、家の庭部分に増築をした。
平屋だった祖父の建てたこの家が、廊下の突き当りから階段ができて二階建てとなった。二階には3部屋。
その一つの日当たりの良い部屋がマイルーム。
爽やかな薄いピンクのカーテンに白い壁。新しいレコードカセットプレーヤーも買ってもらって、夢のような生活が始まった。

一階の勝手口のところから出ると、庭だった部分は父の作業場兼事務所になり職人さんや事務員さんもいて賑やかだったことを覚えている。

その頃、一つだった電話が事務所と二階にも設置された。
二階の電話の長いコードを引っ張ってマイルームに引き込み、窓際族の一人「ひろべえ」と毎夜長電話をするのが日課になった。
このひろべえとはずっとずっと友達で、先日もジュリーのライブに一緒に行った42年来の心友だ。

何を話すかと言えば他愛のない話題ばかり。
夜11時頃だっただろうか?
KRY山口放送の深夜のローカルラジオ番組で「ミッドナイトブレク」という番組が放送されていた。
静かな女性のパーソナリティーさんでまさに寝る前にふさわしい声だった。このラジオ放送時をひろべえと電話しながら聴くのが日課。
10代~20代前半くらいまでのリスナーがはがきで恋などの相談を送ってきたものにパーソナリティーさんが答えるというもの。
電話しながら共感したり、「それはない!」と突っ込みを入れたり。

ラジオと言えば土曜日の午後にFM山口で、お昼くらいから夕方まで放送されていた音楽中心の番組があった。
土曜日は学校がお昼までで、帰宅部だった私たちは家に帰るとこの番組を聴いた。電話をしながら聴くことも多かった。
この番組のいいところは、人気アーティストの新曲を発売前から流してくれる。しかも曲にトークが絶対にかぶらない。
デッキにカセットテープをセットしてスタンバイ。

「それではどうぞ」

という言葉から2秒後に曲が始まり、曲が終わってもすぐに喋り出さない。
録音には最適な番組。ちゃんとそこのところをわかっていた番組なのかもしれない。ありがたい。
ちょっとトイレに行った隙に録りたかった曲が流れることもあり、悔しいのでトイレも大急ぎだ。

よく、「オールナイトニッポン聴いてました」という話を聞くが、私の青春のラジオといえばこのローカルな番組たち。
そして、この頃の私の将来の夢はラジオ局勤務。
ちゃんと中学の卒業文集にも将来の夢として書いてある。
ラジオ番組を企画制作したかった。

その夢は叶うことはなかったが、今でも音声配信が大好きな私。
耳からのみ入る情報は、いつも私をワクワクさせてくれて、学びもくれる。

あなたはどんなラジオ番組を聴いていましたか?
ではまたお会いしましょう。

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