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一旦置いて「ヨシ!!」

こんにちは。寝坊しました結木愛です。
毎日寒いですね。
先日、私の住んでいる地域は雪が降りました。
久しぶりのまとまった雪に、まだまだ冬なんだなあって寝癖満開で外を見つめておりました。
皆さんのお住まいあたりでは雪降りましたか?


私の話で恐縮ですが、雪にちなんで少し昔話をさせてください。
私の生まれた地域は冬になると雪がよく降りました。当時高校生だった私は汽車(電車ではないw)で学校に通っていたのですが、雪だったその日は職場に向かう母の車に乗せてもらうことになり、雪道を学校へ向かいました。
道の両脇には除雪されて山になった雪。路面にはタイヤに踏み締められて硬くなった雪が、氷のように少し光っていました。
ハンドルを雪に取られないよう慎重に運転する母。
カーブに差し掛かり、少しブレーキを踏んだのが良くなかったのか、雪にハンドルを取られて車はスリップ。
ハンドルを右に左にと動かそうが、さらにブレーキを掛けようが、こうなってしまうと車はなかなか止まりません。
どうすることもできないと悟った母は、ハンドルだけは握ったまま、雪に車を委ねる・・・と言うとかっこいいですが(笑)まあ・・・ジタバタするのを止めました。
私たちを乗せた車は、道路脇のふかふかの雪の山に突っ込んで止まりました。
幸い、田舎道だったので他に車もなく、ふかふかの雪に私たちは怪我をすることもなく、車も壊れることもなく、雪から脱出して学校へ向かいました。
車中では、「ひやっとしたなぁー」とか「もういけん思うたら、自分のできることをしたら後は任せるしかないなあ〜」とか「誰も巻き込まんでよかったなぁ〜」とか、「雪の山があるところにぶつかって助かったなぁ〜」とかそんなことを話したのを覚えています。

先日の雪で、そんな事を思い出しながら外を眺めていました。
「もういけん(変えられない)と思うたら(思ったら)、自分のできることをしたら後は任せるしかない」
その時の母の言葉。

もしかしたら、母は割といいことをサラッと言っていたんだなあなんて、雪を見ながらちょっとニヤリとしました。やるやん母。

心理学っぽく言うなら…

「変えられるもの・変えられないものを見定めること…」


アメリカの社会派のコメンテーターで、結構イケメンで、細めのネクタイが似合う(オーケストラの指揮のように指を振りながら演説するのが得意)そんなイケおじ神学者のラインホールド・ニーバーおじさんの教会での説教でこう残しています。

「神よ、変えることのできない事柄については、それをそのまま受け入れる平静さを、
変えることのできる事柄については、それを変える勇気を、
そして、この2つの違いを見定める叡智を、私にお与えください」

(宇多田ヒカルさんの楽曲の元になっていることでも有名ですね)


私たちは、行動や出来事(環境)や感情の積み重ねで今を生きています。
いわば過去が私たちを作っています。
その歴史は、今の自分自身にとってよく作用している部分もあれば、残念ながら望ましくない方向へ作用している部分もあるかもしれません。
そして、他人も自分自身と同じように、生きてきた歴史を持っています。
長い時間をかけ培ってきた、同じものはものは1つとしてない命の時間です。

なのに、いつから私たちは過去に悲しみ、他人の感情を決めつけたり変えようとして、思い通りに行かないことに腹を立てて、当たり前を振りかざし、不機嫌になるのを繰り返してきたのでしょう。
ああなったらどうしよう、こうなったらどうしよう、あの人はこう思っているに違いない。あの人がやってくれない。あんなの間違ってるこうするべき。そうして相手や環境が変わらないことに落胆してきたでしょう。
変えられないのをすっぽり忘れて・・・。

(節子・・・それ・・・変えられるやつちゃう・・・変えられへんやつや・・・節子ー!!)


私たちの悩みの多くは、自分には変えることができない事柄が割と多いです。
自分ではどうすることもできない悩みに囚われて、もやもやと時間を過ごすのもひとつの生き方。それもよしです。
でも、なんだか違うな〜って思うことがあるとするなら・・・

もしも今、悩みや不安を感じているなら、その気持ちを感じている自分を
「うんうん、不安に思うよね。悩むよね。そりゃそうだ。だって◯◯だもんね。」と一旦引き受けてから・・・←これ大事!

「その悩みや心配は、今この瞬間あなた自身がどうにかできそうかな?」
「今この瞬間何をすれば、その悩みや不安は少し楽になるかな?」
「そもそも今考えて、解決する問題〜?」

と自分自身に問いかけてあげてみてください。
今この瞬間解決できないことの方がはるかに多いです。
あれ?今考えても何も変わらない・・・と思うことができたならしめたものです。
例えば、来週友達とランチに行くとするじゃないですか、で、そのお店は初めて行く場所で、当日ちゃんと見つけられるかどうか心配でこんな夜中に眠れない。明日は仕事なのに・・・。

「それ、今解決できるぅ〜?」

せいぜいできて、地図見とく・乗り換え見とくらいじゃないですか?
だったら、後は寝る。でエネルギーチャージ!
解決できないことや変えられないことは、今できることがあるならやって、一旦手放してヨシ!
今何もできないなら、一旦置いといてヨシ!





私たちの都合なんてお構いなしに、雪は降るし、雨だったり晴れだったり。
目の前の雪に腹を立てたところで、雪は止んではくれないし、急に晴れてくれるわけでもなし。雪に取られたハンドルをむやみたたらに操作して車や雪道をどうにかしてやろうとするのもいいけれど、そこは自分がちょっと行動を変えてみて、後は委ねてみる。


そんなしなやかな生き方があってもいいよねと感じる、雪の日の朝の出来事でした。
あの雪の日の十代の自分に、大切な事を思い出させてもらった日。
「それ、変えられる?変えられない?」

最後までお読みいただきありがとうございました。

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