見出し画像

生きるなんてことは
とても単純なのに、簡単じゃない
君が少しずつ人間らしくなると
僕はそう思う

泣き叫ぶばかりだった君が
いつの間にか打ち上げ花火みたいに
笑うようになってた
何も捉えられなかった
純水の瞳は
いつの間にか僕のことをじっとみていた

これから少しずつ確実に変わっていく君の隣で
もうあまり変わることの無い僕だけれど
君が何かをできるようになる度に
世界が少しだけ優しくみえる

君のために生きるんじゃなくて
ただ、
君と行きたい場所が
君と歌いたい歌が
あまりにも沢山、ありすぎるから
僕はまだ死ねないよ

この世界は君が今見ているより
ずっとずっと複雑で、広くて
時に汚れているのだけれど
君がこれからも自由で居られるように
ありとあらゆる窓を開けておいて
まだ薄いままの髪を風が揺らす度に
広い芝生の上でスキップをするように
この下らない世界を謳歌しよう、愚かにも。

あの日ここに生まれ落ちた君へ
とめどなく続く命の道を
一番前で、つかまり立ちで進む君へ
嬉嬉として生きよう。何にも囚われずに
この晴天の下で、愛を信じながら。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?