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迷信通信
誰が見ても滑稽なおまじないを
君はよく効くんだ、と笑っていた
猫を見つければ、何回目だい?と訊いていた
靴紐は左から結んだ
窓際にはいつもてるてる坊主が吊られていた
迷惑なくらいに信じていた
この世に知らない力があればあるほど
僕らは救われる、と
眠る前の枕を撫でた
ひとはみな迷っているから、何かを信じられる
君の口癖が聞こえる
迷いがなければ、生きられない
君の口癖を真似する
いつのまにか、信じていた
君がいる未来を、眼を満足に開きもせずに
あれほど信じた、僕らの知らない大きな力で
君は引き裂かれ、焼けていった
僕は永遠に視界を失って、もう迷うことも許されなかった
すべて閉ざされた世界の中で、いつまでも
君だけが迷い、それを僕は永遠に信じた
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