想像の国

結局僕らは
想像で分かり合うしかない。

君の言う
生の重みが備わっていない(一生)には
もう、うんざりなんだ。

君が(一生)と言うとき、
君は果てしない未来を
思い描いているんだろうけれど、
それは君がまだ子供だからさ

一生は過去の重責だよ。
積み上がる昨日を背負う旅路だよ。
明日が昨日になっていく様を
見続けていく覚悟が
例えば、君にあるというの?

僕らは過ぎ去る景色を眺めながら
還りたいとばかり願っている
いつか、誰もが平等に還ることを知りながら。
アスファルトに落ちた雨粒が
雲に焦がれるように朝靄をつくるように。
(そして、だからこそ生きてゆける)

もう二度と、
そんな簡単に(一生)を賭けないで貰えるかい。
正直言って、耳障りなんだ。
想像出来ないひとの歌は。

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