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桃の実のなる頃に

私に今、救えるもの
そんなものは、多分、
数えるほどしかなくて
もどかしさの宿った背中が
青く固い、未熟な私の強がりだ。

憧れが現実になって
願いが日常になった。
宝物を見るように見つめた未来が、
私の生きる今だけど
負けたくないよ、あの日の憧れに
満たされないよ、あの頃の願いに

だから
すり切れても、走るね今は。
だから
寂しくても、笑うね今は。

この実が熟れるのを、どうか待っていて。
そして、また君と出会うよ、約束。
この桃の実がなる頃に。
淡い夏の薫りの元で。

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