見出し画像

眼と眼で

涙を堪えてる君は
37度のソフトクリームみたいで
溶けそうだよ
それを黙ったまんまで見ている
長い沈黙がストローを潰す
飲むふりばかりで減らない
メロンソーダのせいにして
窓の外に逃げてる
僕の眼

白と黒で
灰色になって
どちらでもなくて
どちらでもあって
交じった僕らを照らす街灯が
作った影は2つだった

昼と夜で
一日になって
毎日になって
日常になって
馴れ合った僕らの知らない時間が
形の違った夢を見せた

涙を流した君は
何十回も聞いたレコードみたいで
消えそうだよ
それを黙って聴いている
短い言葉がテーブルに散らばる
頷いてばかりで減らない
まっくろなごめんね、さよならの
置き場所を探してる
僕の眼

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?