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無限

無限の可能性がかつての僕に宿っていたのなら、こうなる未来、こうなる現実は可能性から除いておいて欲しかった。無限じゃなくても良かったのに、ただ人並みで良かったのに。思えば思うほど人並みが分からなくなってしまって、結局今の僕は何並みですか。

特別じゃない一人一人が大切だ、ナンバーワンよりオンリーワン、そして僕らはロンリーワン。比べようもなく、求めようもなく、縋られることもないけれど縋りたい自分の夢もない。今朝、キッチンに落とした目玉焼きみたいな人生だな。ああ、生きているのがしんどくはないけど、自分でいることが無価値に思える、かと言って死にたいわけでもなく酒と金とセックスだけは求めてる。欲求が呼吸しているみたいだな、そうか、これが無限ってやつなのか。

独りで歩くことももう怖くはないけれど時間が右耳から左耳へ通過していく、無音の毎日。いっそこのまま、どうか神様。皆、人類を滅ぼしてくれませんか、出来る限り苦しくない方法で、歌い疲れて眠る子供たちのように。安らかに、僕と僕以外の全てを

無かったことに。
限りある命のゴールってことに、してくれよ神様

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